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ERIC CARMEN『ERIC CARMEN』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1975年に発表された彼の1st.ソロ・アルバムである。ソロに転向していきなり『All By Myself』の大ヒットを生み出したことで、ラズベリーズに縛られることなく、アーティストとしての評価を得ることになった彼であるが、この曲を始めとしてバラードの方は素晴らしいものがある。本アルバムはそのシングル・ヒットをはじめ、次々とシングル・ヒット(4曲)を生んだことからロングセラーとなり、Billboardのアルバム・チャートでは最高位21位であるが、1976年の年間アルバム・チャートでは20位というように、年間チャートの順位がレギュラー・チャートの最高位を上回るという珍しい記録を樹立した。(こういうアルバム、時々はあるものの、毎年あるというようなものではない。)が、1st.ソロ・アルバムの内容があまりにも高かったために、彼はこの後苦悩の道を進んでいくことになってしまう... が、後のことがどうあれ、本アルバムは'70'sという時代に刻み込まれた名盤であるということに変わりはない。また、彼の最高傑作と言っていいアルバムである。

収録されている曲は以下の全10曲である。『Sunrise』『That's Rock'n Roll』『Never Gonna Fall In Love Again』『All By Myself』『Last Night』『My Girl』『Great Expectations』『Everything』『No Hard Feelings』『On Broadway』。

この中からは、やはり『All By Myself』を抜きにして語ることは出来ない。あまりにも美しいメロディ・ライン、優しいボーカルは大ヒットを記録してBillboardのシングル・チャートを2位まで上がった。また、1976年の年間シングル・チャートでは40位にランクインしている。当然のことながら、日のような名曲は他のアーティストたちによってカヴァーもされていて、スタンダード・ナンバーとなっている。この曲があまりにも良いため、他の曲が隠れてしまっているが、バラード・ナンバーである『Never Gonna Fall In Love Again』もお薦め曲である。(とにかく、本アルバムはバラード・ナンバーが秀逸である。)その他の曲も聴かせてくれる曲があるものの、ちょっと纏まりすぎていたり、しまりがないポップ調のものであったりと、今ひとつと言った域を脱しない所はちょっと残念である。が、上述の2曲の名バラードを聴くためだけに本アルバムを所有していても、その価値は十分ある。(ベスト盤を入手してもこの2曲は収録されているので、そういう方法もありますが... ただ、本アルバムだと、ソロになって意気込む彼の気持ちを感じ取ることが出来ます。)

この後、このようなジャンルの音楽はA.O.R.が台頭して一大ブームとなり、バラードと言っても少し雰囲気が変わったものが主流になるが、少なくとも彼が放った『All By Myself』は決して色褪せるものではない。これは数多くのアーティストたちがカヴァーしていることからも容易に分かることである。名バラード『All By Myself』のオリジナル・シンガーの、そのオリジナル・バージョンが収録された本アルバム、一度は聴いてみてください。

 

Eric Carmen

Eric Carmen

  • アーティスト: Eric Carmen
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 1992/11/10
  • メディア: CD


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