MIDNIGHT OIL『10,9,8,7,6,5,4,3,2,1』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年に発表された彼らのRed Sails in the Suunset である。彼らもオーストラリア出身のバンドであり、第二次ブリティッシュ・インベージョンに続いて巻き起こったダウンアンダー勢力の一大ブームに乗って、世界的にブレークしたバンドの一つである。が、その中心であったMEN AT WORKよりは少々先輩であって、彼らは'70'sの後半に結成して、それなりの活動を行っていたバンドである。ということもあって、MEN AT WORKらに代表されるサックスを中心に据えたサウンドとは違うちょっとアクの強いサウンドを奏でてくれる。が、嫌みのあるアクの強さではないので、鑑賞することに耐えられるものである。また、大人の怒りの感情をストレートに表現していて、それがエネルギッシュな所として届いてくる。ということで、しっかりと聴かなければ、彼らのメッセージを受け取ることが出来ない状態になる。じっくりと受け止めて聴いて欲しいアルバムである。
収録されているのは以下の全10曲である。『Outside World』『Only The Strong』『Short Memory』『Read About It』『Scream In Blue』『Us Forces』『Power And The Passion』『Maralinga』『Tin-Legs & Tin Mines』『Somebody's Trying To Tell Me Something』。
この中からのお薦め曲は、『Outside World』『Read About It』『Power And The Passion』の3曲をピックアップしておくが、いずれもが感情を巧みに表現したロックがズシリと届く大人のロック・サウンドである。この辺りは、キャリアを重ねてきたことが活きているのだが、感情を表現するのには本当に色々な手法があることを感じさせてくれるアルバムでもあり、音楽というのは「音を楽しむ」意外にも奥が深いと言うことを知らされることにもなる。
アルバム・タイトルはカウントダウンの数字というのもちょっとユニークであるが、本アルバムが発表されてから少しすると、「1999」「1984」「90125」「17」というような数字のみのタイトルのアルバムがヒットするというちょっと面白いことが起こっている。(順に、PRINCS、VAN HALEN、YES、CHICAGO)MEN AT WORKらがサックスを取り入れたサウンドを広めたと言うことが出来るが、そんなダウンアンダー勢力の先輩格のM. OILは、数字のアルバムを広めたということになり、一応は豪州の先輩の貫禄を示したということになるのでしょうか(? 特に数字のみアルバムが一大ブームになるということはありませんでしたが...)
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