QUINCY JONES『THE BEST』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年にリリースされた彼のベスト盤である。これまでもジャズ・ミュージシャンとして活動し、プロデューサとしても大ヒットアルバムを発表していた彼が、1981年にソロ・アルバム「DUDE」を発表し、これが大ヒットを記録したことから、ベスト盤をリリースと言うことになったが、現在では完全に無視されているに等しいようなベスト盤である。
収録されているのは以下の全10曲である。『Stuff Like That』『Everything Must Change』『Body Heat』『Betcha' Wouldn't Hurt Me』『Killer Joe』『Ai No Corrida』『If I Ever Lose This Heaven』『Just Once』『I'm Gonna Miss You In The Morning』『What's Going On』。
やはり、この中からは『Ai No Corrida』ということになるのだろうが、アップテンポのディスコ調のダンス・ナンバーとしたら一級品である。また、日本ではかつてCMソングに使われたこともあってヒットをしたが、この曲、よほど反応が良いのか、その後も別のCMにも使われることになり、それを繰り返していることもあり、すっかりお馴染みの曲となっている。が、やはり「ベスト盤」という所で、『Betcha' Wouldn't Hurt Me』や『I'm Gonna Miss You In The Morning』などの秀作もしっかりと抑えてある。(まあ、当然と言えば当然でしょうが...)
アルバム「DUDE」があまりにも有名なために、ジャズ・ミュージシャンとしての彼の名前はどちらかというと隠れがちになっているが、本ベスト盤に耳を傾ければ、やはりジャジー畑で育ったということを感じることが出来る選曲があり、そういう所は以前からの彼のファンは嬉しいところである。(逆に『Ai No Corrida』から入った方には、別の彼の姿を知ることになるだろう。)虐げられているベスト盤であるが、今になってこそ、あまり彼を知らないという方の入門用と考えたらいいベスト盤だと思うのですが...
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