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RASCALS『PEACEFUL WORLD』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1971年に発表されたものである。本アルバムから彼らはレコード会社を移籍したのだが、当時の彼らは、バンドとしては既に崩壊していたと言ってもよく、フェリックス・キャヴァリエのソロ・アルバムにかつてのメンバーが集ったものと考えても良いものである。または、フェリックス・キャヴァリエを中心とした新生RASCALSのアルバムという解釈も出来る。(一応、後者と考えるべきであるが、前者だと言われても疑わない方もいらっしゃるでしょうね、)ということもあって、'60'sの時代にはなったヒット・アルバムのような華々しいセールスを記録したわけではないが、本アルバムはそんな彼らのキャリアを語る上でも、新たなステップを踏み出したものであり、忘れてはならないアルバムの一つである。

収録されているのは以下の全12曲である。『Sky Trane』『In And Out Of Love』『Bit Of Heaven』『Love Me』『Mother Nature Land』『Icy Water』『Happy Song』『Love Letter』『Little Dove』『Visit To Mother Nature Land』『Getting Nearer』『Peaceful World』。

この中からのお薦め曲として『Sky Trane』『Mother Nature Land』と超大作であるアルバム・タイトル・ナンバーの『Peaceful World』といった曲をピックアップしておくが、これらの曲を耳にすると、何となく心が落ち着くのである。そして心地良さを与えてくれる。また、それ以外では約9分という超大作の『Getting Nearer』が目を引く曲であり、ソウルフルなところをたっぷりと聴かせてくれる。

本アルバムは、セールス的にも苦戦したこともあって、今ひとつ評価はされていないアルバムである。また、心を癒してくれるというサウンドは、'90'sになってようやく「ヒーリング」ということで脚光を浴びることになるが、本アルバムにはそう言った一面があるが、これは20年、2つものディケイドを先取りしていたということになる。(ただ、本アルバムは「ヒーリング」と言うよりは、やはり「ソウル」と言うべきものですが...)本アルバムのジャケットもまた良いものであり、LPのジャケット(31.5cm四方)だと、部屋の壁に飾れば、ちょっとした絵画を飾っているような気分になるが、これもまた心を癒してくれることになる。(こういうことはCDの時代となった今では味わうことの出来ないものである。以前、中古レコード店で、LPのジャケットを見て、気に入ったものがあれば、サウンドの方を聴かずにそのアルバムを購入するということを随分と行ったことがあるが、CDではジャケットを気に入ったといっても、それだけではとても購入しようという気にはならない。)これは、LPからCDの時代に移行した際の、唯一の文化的衰退事項である。

現在、どれぐらい残っているか分からないが、癒されたいというのであれば、中古店を回って、本アルバムのLP盤を捜してみるのもまた面白いかも知れませんね。(サウンドを聴くのはCDということで、LPは部屋のインテリア用にということです。)ジャケットまでを含めて一つの芸術という本アルバムのようなアルバムって、本当に現在は無くなってしまいました。そういうことを含めて、再評価されてもいいアルバムである。

 

Peaceful World

Peaceful World

  • アーティスト: The Rascals
  • 出版社/メーカー: Sundazed
  • 発売日: 1999/02/08
  • メディア: CD


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