「THE NAKED GUN FORM THE FILES OF POLICE SQUAD!」 [映画(洋画)]
表題の作品は1988年に製作された「裸の銃(ガン)を持つ男」である。この作品もシリーズ化されたヒット・シリーズである。本作は「フライング・ハイ」で知られるザッカー兄弟の手によるパロディ満載のコメディ映画で、彼らは後にもいくつかのパロディ作品を製作している。彼らのパロディのセンスはなかなか良いもので、数多くの映画を知っていれば、その楽しいパロディの世界に浸ることが出来る。尚、本作もこれまでのコメディ作品と同様に、アメリカでは大ヒットを記録したが、日本では今ひとつ当たらなかった。(これは日米の笑いのセンスの違いだけではなく、元ネタに関する知識不足も大いに影響している。)
本シリーズはロス市警のドレビン警部が主人公になった刑事物のパロディ映画であるが、刑事物でこの手の作品で思い出すのはフランス警察のクルーゾー警部の活躍(?)する「ピンク・パンサー」シリーズである。ドレビン警部もクルーゾー警部に負けず劣らずのドタバタぶりを発揮してくれていて、大いに笑いましょう。
本作はデヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー、ジム・エイブラハムズ、パット・プロフトの4人の脚本をデヴィッド・ザッカーが監督して、ロバート・スティーヴンスが撮影、アイラ・ニューボーンが音楽を担当している。出演は、ドレビン警部にレスリー・ニールセン、共演者はプリシラ・プレスリー、リカルド・モンタルバン、ジョージ・ケネディ、O・J・シンプソン、ナンシー・マーチャンドたちである。本作の見所の一つは、公開当時の世界で話題になった人物として、ゴルバチョフ、アミン、ホメイニ、エリザベス女王が本作に登場するが、全てそのそっくりさんである。で、そっくりさんということなので、徹底してパロってくれている。更に、ザッカー兄弟の作品ということで、ヒット映画のパロディもふんだんに盛り込まれている。(あなたはいくつ分かりますか?)
物語は、エリザベス女王がロスにやってくることになった。そのため、ロス市警は警備の準備に大わらわ。そんな中で、ヘロイン密輸事件を追っていたノードバーグが何者かに銃撃されて重傷を負うという事件が発生する。で、ドレビン警部がその犯人を追うが、犯人一味の背後にエリザベス女王の暗殺計画があることを掴む。が、ドレビン警部はとんでもないトラブルメーカーであり、いつも幸運によって事件を解決しているという男であった。そんなドレビン警部が女王の警護に就いたから...
パロディ映画の楽しみ方は、色々なことを考えずにコメディ作品として大いに笑うということでいいが、やはり元ネタを知り、そのパロディ精神を探求すれば、より楽しみの幅が広がることになる。ということで、まずは何も考えずに「笑う」という楽しみ方をして、その次にそのコメディ作品を足がかりにして、色々な映画を見てもらいたいところである。
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↓ザッカー兄弟の他の作品
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