FOREIGNER『HEAD GAMES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼らの3rd.アルバムである。このアルバムは、彼らのキャリアにおいても重要な位置づけのアルバムとなる。というのは、本作を発表したあとで、2人のメンバー(イアン・マクドナルドとアル・グリーンウッド)が脱退し、4人組となるのである。(アルバムでは、次作の4th.アルバム「4」からということになる。)また、サウンドの方もプログレ色が殆ど無くなり、ハード・ロック寄りのキャッチーなものになり、とても聴きやすくなった。ということもあって、本アルバムは1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは31位、レギュラー・チャートでは最高位5位を記録する大ヒットとなった。
収録されているのは以下の全10曲である。『Dirty White Boy』『Love On The Telephone』『Women』『I'll Get Even With You』『Seventeen』『Head Games』『The Modern Day』『Blinded By Science』『Do What You Like』『Rev On The Red Line』。(現在は、ボーナス・トラックとしてこの後に『Zalia』が追加収録されて全11曲となったものがリリースされている。)
この中からは、Billboardの年間シングル・チャートTOP 100にランクインするシングル・ヒットは生まれていないが、『Dirty White Boy』と『Head Games』はそれぞれスマッシュ・ヒットとなった。
筆者のお薦め曲は、『Head Games』『Dirty White Boy』のシングル曲は当然であるが、キャッチーで聴きやすい『Women』、そして後に'80'sで最も美しいバラードの一つと言われることになる『I Want To Know What Love Is』や、Billboardのシングル・チャートで10週連続2位を記録した『Waiting For A Girl Like You』という名バラードに繋がる『Blinded By Science』をピックアップしておく。
内容の方は、ハード寄りのロック・ナンバーを中心に、バラードまで幅広い曲が収録されていて、'80'sになってからの彼らのアルバムを予感させるものに仕上がっている。評価は低いものの、'80'sという新時代を前にして、'80'sサウンドを先駆けたところがある。もっと評価されて良いアルバムでもある。'80'sになってから、彼らは、TOTO、JOURNEY、STYXと共に、日本では人気を集めた4大バンドの一つになるが、その時期の洋楽ファンにとっては、本アルバムも忘れることの出来ない一枚である。'80'sサウンドがお好きな方にもお薦めである。
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