PIERROT LE FOU(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1965年のフランスとイタリアの合作映画「気狂いピエロ」である。ゴダール監督といえばヌーヴェル・ヴァーグの旗手として時代をリードした監督であり、本作はその代表作として知られているものである。(「勝手にしやがれ」と共にゴダール監督の代表作である。)ということで、本作のタイトルはあまりにも有名であり、多くのアーティストたち(映画関係者だけでなく、音楽界、文筆界までも含む)に多大な影響を与えた。尚、本作は、ヴェネチア国際映画祭で新鋭評論家賞を獲得している。
映画データを記しておくと、原作はライオネル・ホワイト、監督と脚本はジャン・リュック・ゴダール、撮影はラウール・クタール、音楽はアントワーヌ・デュアメルである。そして出演は、ジャン・ポール・ベルモンド、アンナ・カリーナ、グラツィエラ・ガルヴァーニ、ダーク・サンダース、ジミー・カルービ、サミュエル・フラー、レイモン・ドボスたちである。
光、色、音を色々と交差させて、引用で組み立てられた物語は様々なジャンルの映画の要素を描き、アナーキーで刹那的な作品として映画史に輝く伝説となっている。
で、その中の音楽に注目すると言うことでサントラ盤の方に目を移すと、本作と、やはりこれもゴダール監督の名作である「ウイークエンド」(1967年作品)のサントラ盤と「2 in 1」となった形でリリースされている。(まさにあまりにも美味しい組み合わせである。)
そのサントラ盤には以下の全16曲が収録されている。(9曲目までが本作からであり、10曲目以降が「ウイークエンド」からである。)『Ferdinand』『Pierrot』『Soire Perdue』『Jamais Je Ne T'Ai Dit Que Je T'Aimerai Toujours』『Sans Lendermain』『Ma Ligne De Chance』『Twist Pour Jean-Luc』『Mort Bleue』『Mic Et Mac』(ここまでが「気狂いピエロ」からである。)以下の『Miracle Des Moutons』『Alice Au Pays Des Syllogismes』『Lamento』『Footit Et Chocolat』『Complainte Du Tiers-Monde』『Internationale』『Elle Et Lui』は「ウイークエンド」からとなる。尚、「気狂いピエロ」については曲の邦題も記しておく。(以下の通りである。)『フェルディナン』『ピエロ』『失われた夜会』『一生愛するとは言わなかった』『明日もなく』『私の運命線』『ジャン・リュックのためのツイスト』『青色の死』『ミックとマック』。
この中で注目されるのは、アンナ・カリーナが歌っている『Jamais Je Ne T'Ai Dit Que Je T'Aimerai Toujours』『Ma Ligne De Chance』『Mic Et Mac』がしっかりと収録されているという所であろう。その他の曲も映画の中で印象的に使われた曲ばかりであるが、アンナの歌は実に貴重である。まさにお宝物のサントラ盤である。映画と共にじっくりと味わいましょう!
Antoine Duhamel: Pierrot le Fou; Weed-End
- アーティスト: Cyrus Bassiak, Antoine Duhamel, Antoine / Forlani, Remo Duhamel, Leonardo Gasparini, Orchestre Sinfonietta Moldova, Anna Karina
- 出版社/メーカー: Universal Music Jazz
- 発売日: 2002/07/16
- メディア: CD
- アーティスト: アントワーヌ・デュアメル
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 2007/04/18
- メディア: CD
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