「QUARTET」 [映画(洋画)]
表題の作品は、1981年のフランスとイギリスの合作映画「カルテット」である。この作品は1928年に女流作家のジーン・リースが発表した半自伝的な小説小説の映画化作品である。舞台は1920年代のパリということで、コスチューム劇が得意なJ.アイヴォリー監督作品がI.アジャーニの美しさを上手く引き出している。またI.アジャーニは、本作と「ポゼッション」の2作品によってカンヌ映画祭の主演女優賞を獲得した。尚、セザール賞では「ポゼッション」の方で種運女優賞を受賞したこともあって、本作は「ポゼッション」の影に隠れてしまっているのがちょっと残念。(ソフトの方も軽んじられているし...)
映画データを記しておくと、原作はジーン・リース、監督はジェームズ・アイヴォリー、脚本はジェームズ・アイヴォリーとルース・プラワー・ジャブヴァーラの二人、撮影はピエール・ロム、音楽はリチャード・ロビンズである。出演は、イザベル・アジャーニ、アラン・ベイツ、マギー・スミス、アンソニー・ヒギンズ、シュザンヌ・フロン、ピエール・クレマンティ、ダニエル・メズギッシュたちである。
コーラス・ガールのマリアは、ある日突然、夫・ステファンが投獄されてしまい、行き場を失ってしまう。で、彼女は芸術家のパトロンとして知られているハイドラー夫妻の所に身を寄せる。やがてハイドラーはマリアを愛人にしてしまう。また、ハイドラーの妻・ロイスはそれを黙認するが...
マリア、ステファン、ハイドラー、ロイスの4人が入り交じった恋愛は残酷な方向に進んでいくのだが、退廃的な時代を物語の舞台にしていて、これが物語の展開に不思議とマッチしていて、巧みな人間模様の描写と共に本作の見所となっている。
アジャーニの他にも芸達者な役者が集まっているということで、それぞれが良い演技を見せているが、その中でもやっぱりアジャーニが輝いている。アジャーニのコスチューム劇というのもまた良いんじゃないでしょうか...
↓本作のDVD/ビデオが見つからないので、アジャーニの他の出演作をいくつか。
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