QUIET RIOT『METAL HEALTH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムであり、「ヘビーメタル」というジャンルを知らしめたアルバムである。1週のみとはいうものの、Billboardのアルバム・チャートで1位を獲得し、1983年の年間アルバム・チャートでは57位、翌1984年の年間アルバム・チャートでも25位にランクインしてバカ売れした。(1983年のBillboardのアルバム・チャートは、1年間で1位を獲得したアルバムは6枚しかないが、MEN AT WORKの「BUSINESS AS USUAL」、M. JACKSONの「THRILLER」、POLICEの「SYNCHRONICITY」という超ビッグ・アルバムがひしめき合う中でのことなので、快挙である。)で、この後はヘビーメタルの一大攻勢が始まることになった。(ということもあって、'80'sの音楽史に残るアルバムである。)
収録されているのはボーナス・トラックが追加されて以下の全12曲になっている。『Metal Health』『Cum On Feel The Noize』『Don't Wanna Let You Go』『Slick Black Cadillac』『Love's A Bitch』『Breathless』『Run For Cover』『Battle Axe』『Let's Get Crazy』『Thunderbird』『Danger Zone』『Slick Black Cadillac (live)』。
この中からは、SLADEのカヴァーである『Cum On Feel The Noize』がシングル・カットされて大ヒットを記録し、1984年のBillboard年間シングル・チャートでは68位、レギュラー・チャートでは最高位5位を記録している。
筆者のお薦め曲は、まずはアルバム・タイトル・ナンバーの『Metal Health』である。エネルギッシュで冒頭から突っ走ってくれる。そして、大ヒットした『Cum On Feel The Noize』、インスト・ナンバーである『Battle Axe』、後に「パワーバラード」の大ブームが起こるが、そのブームを予感させてくれるバラード・ナンバーの『Thunderbird』で(オリジナル盤では)幕を下ろすという構成も秀逸である。
「ヘビメタ」は、日本や欧州では'70'sからそれなりの市民権を得ていたが、アメリカだけは事情が全く違っていて、迫害されていたが、彼らの本アルバムによってアメリカでも市民権を得ることになったということで、それだけでも十分に聴くだけの価値があるアルバムである。特に'80'sサウンドがお好きな方は、このジャンルがあまり好きではなくても聴いておくべきですよ。
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