STEVIE WONDER『FOR ONCE IN MY LIFE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1968年に発表されたものである。子供の時から音楽活動を続けている彼であるが、本アルバム以降、彼の発表するアルバムには社会情勢を背景にした曲が顔を出すようになり、彼自身のパーソナリティが前面に出てくるようになった。また、音楽面でも様々なジャンルを取り入れて、一段と幅が広くなった。本アルバムは、そう言う意味でも彼のキャリアにおいても一つのポイントとなるアルバムである。
収録されているのは以下の全12曲である。『For Once In My Life』『Shoo-Be-Doo-Be-Doo-Da-Day』『You Met Your Match』『I Wanna Make Her Love』『I'm More Than Happy (I'm Satisfied)』『I Don't Know Why』『Sunny』『I'd Be A Fool Right Now』『Ain't No Lovin'』『God Bless the Child』『Do I Love Her』『House On The Hill』。
この中からは『Shoo-Be-Doo-Be-Doo-Da-Day』がシングル・ヒットを記録していて、1968年のBillboard年間シングル・チャートでは75位にランクイン、レギュラー・チャートでは最高位9位を記録している。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーである『For Once In My Life』を筆頭にする。(この曲はスタンダード・ナンバーとなっていて、多くのアーティスト達が取り上げている名曲です。)ポップなこの曲がアルバム・タイトルになっているということで、本アルバムを聴いたら感じることが出来る哀愁感が少しは和むことになる。
それ以外の曲では『You Met Your Match』『I Wanna Make Her Love』『Sunny』『Ain't No Lovin'』『Do I Love Her』といった所をピックアップしておくが、綺麗なメロディ・ラインが心をうっとりとさせてくれる佳曲が集まっている。
この後、彼は大ヒットを記録するアルバムを連発するようになるが、それは本アルバムの快進撃から始まっている。本アルバムはチャートの点では「大ヒット」ということにはならなかったが、本当に素晴らしいアルバムというのは本アルバムのように隠れた存在の中に多く存在している。ということで、本アルバムも隠れた名盤の一つである。じっくりと聴き込みましょう!
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