怪奇大作戦セカンドファイル#2「昭和幻燈小路」 [特撮]
38年ぶりの新作として、全3話が新たに製作された物語。今回はその第2話となる「昭和幻燈小路」です。(現在はNHK BS-HiVisionでの放送ですが、4/30~5/2の24:00からはBS-2でも放送されますし、夏には地上波でも放送されるのでは?)
今回の物語はノスタルジックな物語でした。でも、はっきり言って科学的な論拠が不十分であって、昭和30年代のノスタルジックなものを前面に出しているだけのよく分からないものでした。(似たようなノスタルジックな物語は「ウルトラQ dark fantasy」でもありましたし...)実相寺脚本(玉城悟との共同脚本)ということで期待(でも、最晩年の実相寺作品って、どうも共感できないものばかりなんですけど...)したが、これではダメ、眠くなっただけの駄作と言って良いですね。(今回はつまらなかったので簡単に。)
東京の下町で原因不明の電波障害が発生し、同時に住民157名も行方不明になった。事件を追うSRIの牧と三沢は、ある空間に閉じこめられて外部との連絡も取れなくなった。そんなところに野村も加わる。3人が閉じこめられた空間は昭和30年代の町並みの空間だった。
「タイムスリップ」「パラレルワールド」と言うことを口にする三沢と野村だったが簡単に「却下」と牧が切り捨てる所がいいですね。これが一応は結びに反する形で繋がるのはポイントですけど...
何かを探している少女・光子。実は行方不明になった少女でした。が、これはさおりたちが波動を調査している時に既に「325(=みつこ)」と装置に出ているなんて、ちょっと遊びすぎ。
劇中に登場した蓄音機、白黒テレビ、8mm映写機、めんこ、紙芝居などはちょっと博物館的な感じがしたということで、昭和30年代の雰囲気を味わうには良いものでした。でも、これならば「ALWAYS 三丁目の夕日」の方がずっといいものでした。
とにかく、科学的な原因の方が説明不足の上に、ちょっと強引に無理がある形で解決しようというのは、ファンタジーという言葉でまとめられる作品であれば十分許せるのだが、「怪奇大作戦」ということでは納得できない物語でした。(だからこそ今回は「駄作」と結論づけます。)
次回は(早くも)最終回(全3話ですから...)の「人喰い樹」という物語です。最初が良くて次がダメだったが、最期はちゃんと締めてもらいたい所です。次回は特撮番組としたら色々とありそうな物語のようですけど...
↓旧作は全6巻です。(最初と最後を代表させておきます。)
↓「パラレル・ワールド」ということで思い出されるもの
↓こういう世界観ですね。
- 作者: なぎら 健壱
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1994/12
- メディア: 文庫
地図物語 地図と写真でたどるあの日の浅草―昭和26年から30年代の思い出と出会う
- 作者: 佐藤 洋一, 武揚堂編集部
- 出版社/メーカー: 武揚堂
- 発売日: 2006/12
- メディア: 大型本
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