WHO'S THAT GIRL?(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1987年の映画「フーズ・ザット・ガール」である。この作品は「上海サプライズ」に続いてMADONNAが映画に出演しているが、彼女の初主演作でもある。コメディ・タッチでありながらも、MADONNAの魅力を上手く活かしている。
映画データを記しておくと、アンドリュー・スミスの原案を、彼とケン・フィンクルマンが脚本に仕上げ、ジェームズ・フォーリーが監督を務めていて、撮影はヤン・デ・ボン、音楽はスティーヴン・ブレイが担当している。出演は、マドンナ、グリフィン・ダン、ジョン・ミルズ、ジョン・マクマーティン、ハヴィランド・モリス、ロバート・スワン、ドリュー・ピルスバリー、ビビ・ベッシュ、デニス・バークレイ、エレン・クロフォード、スタンリー・トゥッチたちである。
物語は、街の不良娘・ニッキーは男から鍵を預かったが、それはその男がある大物の不正の証拠を掴み、ゆすりのネタにしていて、その証拠を隠していた貸金庫の鍵だった。が、その男は殺されてしまい、ニッキーの車のトランクから死体が発見された。ということでニッキーは殺人の汚名を着せられて、無実の罪で刑務所に収監されることになった。それから4年、仮出所したニッキーは真犯人を捜す旅に出た...
映画の方は、MADONNAが出ているということと、グリフィス・ダンが好演しているというぐらいの平凡な作品であるが、やはり音楽の方は充実している。サントラ盤ではMADONNAは4曲を歌っていて、それ以外はダンス系のアーティストたちが参加しているが、'80'sサウンドが炸裂している。
そのサントラ盤に収録されているのは以下の全9曲である。(曲名の後にアーティスト名を記していない曲はMADONNAの曲である。)『フーズ・ザット・ガール』、『コモーション』、『ルック・オブ・ラヴ』、『24アワーズ』(ダンカン・フォーレイ)、『ステップ・バイ・ステップ』(クラブ・ヌーヴォー)、『ターン・イット・アップ』(マイケル・デイヴィッドソン)、『ベスト・シング・エヴァー』(スクリッティ・ポリッティ)、『キャント・ストップ』、『エル・ココ・ロコ』(コーティ・マンディ)。
本サントラ盤は、Billboardのアルバム・チャートで最高位7位を記録するヒットとなったが、年間アルバム・チャートのTOP 100には残っていない。映画のサントラ盤としたらビッグ・ヒットを記録したと言うことになるが、MADONNAの名前があることを考えたら、ちょっと寂しい所でもある。(9曲中4曲ということでは、やはりMADONNAの名前を前面に出すのもちょっと躊躇するところでもありますし...)が、'80's中盤から後半にかけての音楽シーンでは、MADONNAと言えば時代をリードするアーティストである。'80'sという時代は、MTVの誕生から始まって、音楽と映画の融合(メディア・ミックス)と言うことで、'70's以前の音楽シーンとは明らかに異なるものとなって、一つの頂点を極めることになった時代でもある。本サントラ盤はそんな'80's(中期)を象徴するアルバムでもあり、'80'sサウンドがお好きな方はしっかりとチェックしておきましょう!
- アーティスト: サントラ, マドンナ, ダンカン・フォーレイ, クラブ・ヌーヴォー, マイケル・デイヴィッドソン
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: CD
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