ケータイ刑事銭形雷4話[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
BS-iの再放送枠(毎週日曜日朝10時)に合わせて書き始めた「[裏ネタ編]」であるが、今回は第4話の物語は「死体は夜あるく? ~病院たらい回し殺人事件」ということで、「ケー刑事」ではお馴染みの死体移動ネタの物語である。考えてみれば、シリーズ第1話の「愛・1話」から死体移動のトリックが事件の鍵になっていたが、脈々と受け継がれているということになる。ということで、今回はこれまでの中で印象に残る死体移動のトリックをいくつか記すことにする。
尚、物語(内容)については、過去に記した記事の方をご覧下さい。BS-iの本放送時に記した記事は「ここをクリック(本放送)」、MBS放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。
「ケータイ刑事」で発生する事件は殆どが殺人事件である。(中には事件ではないという物語もありますが...)そうなったら、死体に関するトリックの謎を解くという物語は色々とあって当然である。死体に関するトリックと言えば、殺害現場を誤魔化すトリック、殺害時間を誤魔化すトリック、被害者を誤魔化すトリックなどが主なものであるが、流石は「ケータイ刑事」で、それ以外の死体に関するトリックは実に豊富である。(当然、前記の1つだけでなく複数を誤魔化すトリックもある。)
「銭形愛」では、1話の死体移動(実は別の場所で犯行が行われ、犯人が死体に扮していた)トリックから始まったが、6話の自殺との通報を受けたが、実は一時的に仮死状態になっているだけで、別の殺人を企むための偽装工作だったというものであるが、こういう発想が出来る所が「何でもあり」の「ケー刑事ワールド」でもある。また、17話の死体移動のトリックは後の「零・1st.3話」に応用されたが、遠心力を利用したものであり、物理の知識を必要とするというように勉強になるトリックもあるのが「ケー刑事」でもある。
「銭形舞」では、7話でエレベータを次々と乗り換える死体(実際はまだ殺されていなかった)や、9話の死体に扮して視覚を利用したトリックというように、ユニークなトリックが登場し、拍車がかかってきました。
「銭形泪」では、1st.7話のオーソドックスな死体移動があるかと思えば、2nd.3話の「愛・17話」の応用変形でもある、これもまた物理の知識がいるトリックが使われたり、2nd.19話のトリックなどがあるが、死体移動のトリックというのは少ない。(それだけ「泪」はバラエティに富んだ事件の連続でした。)
「銭形零」になると、百花繚乱のようになり、1st.3話で「愛・17話」の焼き直しというトリックから、1st.6話の事件のあった場所ごとを移動させたかの様に見せるトリック、1st.9話ではサブタイトルに「引越しする死体!? 」と入っている(今回の「雷・1st.4話」はこのノリでもある。)が、トリックとしたら比較的オーソドックスなもの、1st.11話の視覚を利用したトリック、2nd.1話のちょっと手の込んだ死体移動、2nd.5話の既に死んでいる死体を利用した狙撃トリックなど、本当に豊かになった。
「銭形雷」では、「零」までに登場したトリックの焼き直しというものが増えることになるが、今回の物語は、死体に関するトリックの最初のジャブみたいな所です。
現実の事件では死体に細工するというものがどれだけあるか分からないが、推理/ミステリーの世界では、緻密に計算されたパズルを組み立てていくようなものであり、頭の体操にもなるということで色々なとりっが考え出されるが、これが推理/ミステリーのジャンルを堪能する楽しみの一つでもあるので、「ケー刑事」に次々と登場するというのは当然である。(増して、「ケー刑事」は事件のトリックだけでなく、色々と小ネタを絡めてくれるので、楽しみながらトリックに接することが出来ます。→事件のトリックが解けても、小ネタの方は全て見つけたと言うことにはならない、というより別物なので、何度でも楽しめる作品になります。)
もう一つ、ゲストに関しても記しておく。今回の並樹史朗さんは、「泪・2nd.3話」以来、TVシリーズでは2度目の登場であるが、「M1」にも出演してあり、「スイッチ・オン!」というあの台詞が強烈なインパクトを残している。(とにかく「M1」は小ネタまで満載で、とても楽しい作品ですね。)また、滝本ゆにさんは佐々木浩久監督夫人であることもあってか、これまでにも何度か出演しているが、やはり並樹さんと同様に「泪」がシリーズ初登場です。(その縁(?)もあってか、「M1」では泪ちゃんの先生を演じていました。尚、青葉台学園の関係者で登場したのは、初等部の依田校長(「零・2nd.3話」)に次いで2人目です。→学校関係者は極力出さない「ケー刑事」です。尚、名前も分からない同級生は「愛・1話」や「M1」に一応出てはいますが、エキストラですし...)
おまけ。今回の雷ちゃんは「私の稲妻でしびれなさい!」で複数の人間に稲妻を落とすが、これは「M2」を含めても珍しいこと(そもそも「ケー刑事」の事件は単独犯が殆どで、複数犯というのは少ないですが...)なので、しっかりとチェックしておきましょう!(複数の犯人を捕らえるには、泪ちゃんの網がやはり効果的といったところでしょうかねぇ。)
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