カルピス・ドラマ・スペシャル(その2)「今を生きる祖母」 [ドラマ]
毎年、カルピスの日である7/7に放送されているカルピス・ドラマ・スペシャルであるが、今年の新作が表題の作品であり、シリーズ第4弾ということになりました。(しかも、今年は過去3作品と一緒に放送する2時間枠になったというのも嬉しいことです。)
シリーズ第4弾となる2007年作品「今を生きる祖母」は、原作は高畑冨美子の「今を生きる母」、脚本は渡辺千穂、監督は鈴木浩介(4作全ての監督を務めています。)、出演は、山下リオ、福本有希、宝積有香、佐々木すみ江、たちである。
高校1年生の浅野茉莉花(あさの・まりか)は密かに想いを寄せている田中健介を呼び出して、町の花火大会に一緒に行こうと誘ったものの、あっさりと断られてしまった。で、「只言ってみただけ。本気にしないで」と言ったものの...
7/7は茉莉花の祖母・邦美の誕生日であり、老人ホームにいる祖母を見舞うため、茉莉花は途中でカルピスを購入し、ケーキと共に電車に乗って老人ホーム一人で向かった。(毎年家族全員で行くが、今年は両親は用事があったということで1人で行くことになりました。)幼い頃、夏休みはずっと祖母の家で過ごした思い出のある茉莉花は、祖母との思いでを思い出しながら、老人ホームに到着。
職員の金沢優子(演じているのがクイーン・宝積有香さんです)から、「少し物忘れが進んでしまって...」と告げられるが、車椅子に乗った祖母は茉莉花のことも忘れていた...
散歩ということで外に出た茉莉花と邦美。昔の思い出話をする茉莉花だったが「忘れちゃったんですよね」と邦美。(優しく触れあおうとする茉莉花、健気でいい孫娘です。)
老人ホームに戻り、ケーキを囲んで話をする茉莉花は恋の話をするが「もう諦めた」と口にする。が、「何事も諦めてはいけない」と祖母は口にしたのだった。それは茉莉花が幼い頃から祖母に何度も言われて教わった「何事も諦めてはいけない」という言葉であった。で、その教えを思い出した茉莉花は、改めて花火大会に健介を誘い、デートと相成りました。
この物語は、祖母と孫娘の心のふれあいを通して、大事なことを忘れてはいけない、ということを思い出させる良いお話でした。しかも、カルピスが決して邪魔になることなく、それでいて物語の味を出すポイントになっているというように、上手く描かれた物語でした。で、携帯電話は出てきませんが、「恋する日曜日」の雰囲気のある物語でもありました。(「恋日」はDoCoMoがスポンサーだから、携帯電話を出さなければならないが、本作のスポンサーは「カルピス」ですからね...)
先日、「味の素がカルピスを完全子会社にする」と発表しましたが、カルピスという会社が無くなる訳ではないですし、来年以降も引き続いて製作してもらい、7/7にまた新作を放送してもらいたい所です。(味の素もスポンサーになれば、地上波での放送も可能になる?でも、30分枠の現状の形が良いんですけど...)
「カルピス」の忘れられないいい話―時代を映した感動の人生ドラマ
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- 出版社/メーカー: チクマ秀版社
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介護付き高齢者ホームのすべてがわかる本。―新しい介護のカタチ
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