「PASS THE AMMO」 [映画(洋画)]
表題の作品は1987年の映画「アーメン・ホラー・ショー ~霊感商法をぶっとばせ」である。邦題タイトルは「ロッキー・ホラー・ショー」をパロっているということは直ぐに分かる(T.カリーが共通して出演しているということです。)が、本作はブラック・コメディ作品であり、新興宗教の悪どい霊感商法の裏側をえぐり出した作品である。注目点は、脚本がコーエン兄弟という所である。ブラックのスパイスが利いているが、大いに笑って楽しむ作品である。(但し、ブラックな笑いですけど...)日本では劇場未公開である。(現在は日本ではソフト化されていない。かつてはLDでリリースされていたのですけど...)
作品データを記しておくと、1987年のアメリカ映画であって、時間は92分である。製作はハーブ・ジャッフェとモート・エンゲルバーグの2人、監督はデヴィッド・ベアード、脚本はジョエル・コーエンとニール・コーエンの2人、撮影はマーク・アーウィン、音楽はカーター・バーウェルである。そして出演は、ビル・パクストン、リンダ・コズラウスキー、ティム・カリー、アニー・ポッツ、デニス・バークレイ、グレン・ウィスロー、アンソニー・ギアリー、リチャード・ポール、ブライアン・トンプソン、ローガン・ラムジー、たちである。
信者から金を巻き上げることに熱心な新興宗教団体・ベツレヘムの塔。その団体の教会に4人組の強盗が押し入る。しかし、強盗たちは警報装置に引っかかり、警官隊に包囲されてしまう。何とかして逃げようとする強盗たちは、教会がテレビ伝導を生中継しているスタジオに飛び込んでしまった。そして、開き直ると、4人の強盗たちは牧師と信者たちを人質にして電波ジャックをする。そしてベツレヘムの塔はインチキ教団であるという実態を続々と暴露してゆく。教団の実体が暴かれたということで、視聴者の一部からは称賛の声が上がるが、狂信的な信者たちは武器を手にして集結して強盗団を倒そうと立ち上がる...
アメリカでは、TV伝道はポピュラーな物となっているため、それをドタバタ・コメディとしても受けるが、TV伝道に馴染みが薄いと、本作の面白さが完全に伝わらないのが残念な所である。しかし、新興宗教団体に対するブラックのスパイスが爽快に炸裂しており、この点では考えながら笑うことが出来る。(コメディ作品にも、考えて笑うというものもあります。)
そんな中、T.カリーが良い味を出していて、グイグイと引っ張っていってくれる。また、「ゴーストバスターズ」で独特のセンスを見せたA.ポッツも怪演していて、笑わせてくれる。(彼女は芸達者です。)
何も考えずに笑って楽しむことの出来るコメディ作品や、多種多様なパロディが散りばめられているので、それを理解するために広い知識が求められるコメディ作品があるが、「ブラック・コメディ」という種類のコメディ作品はそれらとはまた違っているものの、基本的には笑って楽しむ作品である。少し予備知識を仕入れてからこういう作品も楽しみましょう!
↓輸入盤のビデオです。(日本語字幕はありません。)
↓T.カリー出演作をいくつか
↓A.ポッツ出演作をいくつか
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