必殺スペシャル「せんりつ誘拐される、主水どうする?」 [ドラマ]
KBS京都の年末年始7日間の「必殺スペシャル」連続放送の最後の作品は、全19作ある「必殺スペシャル」の最後の作品となった「せんりつ誘拐される、主水どうする?」です。この本放送は1992/1/2であり、TVシリーズの「必殺仕事人 激突!」の10話と11話の間に挟まる形で、2時間半枠で放送された。(よって、本作品の時間は118分である。)また、仕事人の顔ぶれは「激突!」の放送中であるのに、このメンバーは顔を揃えておらず、主水と山田朝右衛門だけが登場していて、それにゲストが加わるという顔ぶれとなっている。注目は、丹波哲郎という所ですね。
物語は、幕閣の権力争いに巻き込まれた主水が新たな仲間たちと共に江戸政界の黒幕に立ち向かって行くというものであり、スペシャルとしてはいつものような抗争がある物語である。本放送も正月ということで、初詣に出かけた中村一家。主水が町中で昔の仕事人仲間・辰の姿を見かけ、話をしているうちに、せんとりつが誘拐されてしまった。それから主水は「仕事人」を使って筆頭老中の座を争う戦いに巻き込まれてしまった...
主題歌は「激突!」の主題歌である藤田まことが歌う『月が笑ってらぁ』であるが、劇中では『荒野の果てに』や『旅愁』をアレンジしたお馴染みのメロディがしっかりと使われている。(『月が笑ってらぁ』は「必殺」の主題歌としたらちょっと浮いた感じがありますし...)
誘拐されたせんとりつを人質に、仕事の期限が迫ってくる緊張感がサスペンス性を出しているが、今ひとつ、本気で助けようと動かない主水が良い味を出している。主水にとったら中村家よりも裏の仕事の方がやっぱり大事なようですね。
「激突!」のレギュラー・メンバーが登場しないということなので、レギュラー番組の正月スペシャルという雰囲気ではなく、定期的に放送されていた普通の「必殺スペシャル」という位置づけとなり、これはこれで良かったのだが、ネタの方は新鮮みがなく、ちょっと中途半端な作品となってしまった感が否めない作品でした。(で、「必殺スペシャル」は打ち止めになってしまいました。→次の作品は、映画(「主水、死す」「三味線屋勇次」「始末人」)があるものの、2007年の「必殺仕事人2007」まで飛ぶことになった。)
必殺スペシャル・新春~せんりつ誘拐される 主水どうする?江戸政界の黒幕と対立
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 1994/12/17
- メディア: ビデオ
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