侍ショートフィルム#7「心の歌」 [ドラマ]
BS-iとBS-FUJIの製作「68FILMS」のBS-iでの「侍ショートフィルム」としての7回目の放送は「心の歌」というサブタイトルでまとめられた3作品の放送でした。（公式HPでは2本となっていたが、やっぱりちゃんと「こころのうた」まで放送してくれました。）今回放送された3本は、「東京少年／東京少女」からの「東京危機一髪」と「ライ麦畑でつかまえてでつかまえて」、「美少年Hi」からの「こころのうた」でした。この3本の時間は29分半となるはずだったのだが、少しカットがあったようだが、28分40秒というのはCM率が4.4%ということになり、無料放送の民放とは考えられないレベルになりました。（地上波の民放だと、35分枠でも難しいかも知れない。(深夜枠は除く。)）
時間的にも「東京少年／東京少女」の2本をたっぷりとということになる構成であったが、「東京危機一髪」の途中で地震のテロップが出たことが残念でした。（が、放送法で決まっている以上、しかたありません。尚、こういうテロップに関して文句を言う人がいますが、それは「放送法」を知らないという無知な所をさらけ出しているだけです。文句を言うのなら、「放送法」を改正してテロップを禁止とでもするような運動を（勝手に）やってください。）被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。
それでは今回の作品について順番に記していきます。
「東京危機一髪」
主演は多部未華子。（初主演作である。）当時の多部ちゃんは、間違いなく銭形候補の一人だったでしょうが、結局「ケータイ刑事」を襲名することはありませんでした。（現在だと、年齢的にアウトになっちゃった... ちなみに、真希ちゃん（昭和生まれ）と早織ちゃん（昭和生まれ）と同じ学年であるが、多部ちゃんは早生まれであって、しかも平成生まれです。）多部ちゃんの「ケータイ刑事」も見てみたい所でもありました。
青森から上京してきた桜子は、なんと地球防衛隊に就職していた。そして、宇宙からの侵略者を見張るという仕事をしていた。しかし、桜子は仕事にも同僚たちにも疑問を感じていた。そんなある日、いつものようにレーダーを見ていた桜子は、未確認飛行物体の飛来に気づいた。それはザワール星人（バルタン星人の出来損ないというような姿が笑わせてくれる。）の円盤であり、地球の侵略のために攻撃を開始するという。隊長は出動命令を出すが、何故か二人の隊員の姿が消えた。で、桜子は二人を捜しに行くことになる。モロ隊員を見つけた桜子が影から様子を見ていたら、諸岸隊員はウルトラマンになろうとして、虫眼鏡のようなものを顔に当てていた。（モロボシダン、ウルトラセブンをパロっている...）が、桜子の気配を感じた。で、引いてしまう桜子。更に本条隊員は仮面ライダーの変身ポーズをしていた。（本郷猛をパロっている...）呆れかえる桜子は靑森のお母ちゃんに電話を入れていた...
戻って基地に戻った桜子。隊長はミサイル攻撃で迎え撃とうとする。発射ボタンを託された桜子だったが、それを押すことが出来なかった。そんな所にザワール星人は「青森から侵略する」と伝えてきた。それを聴いた桜子は故郷の家族のことを思い出し、ボタンを押した。ミサイルが発射され、ザワール星人の円盤は迎撃され、平和は保たれた。
そんな所に諸岸隊員と本条隊員が戻ってきた。しかも、本条の手には肉まんが...
地球を守った桜子だったが、やはり、この仕事には就いていけない様子だった。それを察知した隊長は宴会に誘う。そんな所に今度は巨大怪獣が現れたという連絡が入った...
ウルトラマン（セブン）と仮面ライダーのパロディを入れながら、変な人間が変な仕事をしているということを面白おかしく描いた物語でした。尚、筆者の手持ちの資料によると、時間的に約1分のカットがあったことになるのですけど...
「ライ麦畑でつかまえてでつかまえて」
主演は大場麻未、「ケータイ刑事」でもすつかりお馴染みの諏訪太郎さんが良い味を出している物語である。東京の街をぶらついている麻未は、たまたま入った喫茶店で、隣の席に座っていたある中年男に声を掛ける。男は仕事を辞めた所であって失業中。のんびりと仕事を探しているということだった。何だかんだと話していると、男はホールデンという名前を口に出した。「何それ？」と言う麻未に「ライ麦畑でつかまえて」という本の話になる。そして男はその本を麻未にあげる、と言い、男のアパートに行くことになった。アパートに着くと珈琲を入れ始める男。珈琲を持ってくると
「ライ麦畑でつかまえて」の本を麻未に渡す。が、麻未は男の珈琲に薬を入れて眠らせ、その隙に財布の中身を持って行ってしまった。気づいた男は「やられたよ」と呟くが、「ライ麦畑でつかまえて」の本は大量に持っていて、次の狙いを考えるのだった。一方、麻未は貰った「ライ麦畑でつかまえて」の本を読み始めていた...
最初は援交の物語になるのか、オヤジを欺す少女の物語になるのか、と思ったが、これは「ライ麦畑でつかまえて」を読んだらよく分かることになります。（読まれたことがない方は読んでみましょう）それにしても、良い小説を上手く使ったものですね。
「こころのうた」
主演はぜんじろう。4分という短い作品であって、「68FILMS」の全23作の中では最も短い作品である。「みんなのうた」をそのままというような作品であって、『すみれ』という曲のPVであると言って良い作品である。ゆっくりとしたテンポで、力の抜けるメロディと歌詞にぶっ飛ばされます。映像の方も「ドロドロになっちゃった」ということで、原色たっぷりで全栄冠を感じるものでした。
今回は、「こころのうた」をしっかりと放送してくれたということが最大のポイントですかね。何せ、公式HPには出ていなかったのですから。
コミカルな作品、シリアスな作品、そして前衛的な作品ということで、相変わらずバラエティに富んだ内容になっていたが、こういう所が時間の短い作品のオムニバス集というところの良い所である。いずれの作品もがおもしろいものばかりだから言えることでもありますが...
次回は「侍ショートフィルム」も最終回となる。サブタイトルはまたも「対決」となっています。（3回目の放送・2007/12/30と同じ。その時は「キラー・ジョー」「ロストタイムライフ」「最先端恐怖ショウ」の3本が放送された。）が、「68Films」の作品全23本の中で残っているのは「東京少年／東京少女」の「臭いものには蓋の日」（5代目・雷の早織ちゃんのデヴュー作です。）と「美少年Hi」の「trash」と「恋する梅干し」の3本である。時間的にも30分枠に十分収まる（地上波の30分枠ではCMが多いので入らない。）ので、この3本が放送されるはずです。（「再放送」マークもありませんからね。）→一応、公式HPで確認できたら、「追記」として記す予定です。
(1/28 12:00追記)
公式HPを見たら、次回の「対決」というのは再放送と言うことになっていました。ラインナップは「キラー・ジョー」「ロストタイムライフ」「最先端恐怖ショウ」の3本です。ということは、早織ちゃんの「臭いものには蓋の日」と「trash」「恋する梅干し」は未放送ということになってしまいます。翌週からは「東京少女・セピア編」が始まりますし...
↓多部ちゃん出演作をいくつか
- 出版社/メーカー: ハピネット
- 発売日: 2006/09/29
- メディア: DVD
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2007/02/23
- メディア: DVD
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL MUSIC K.K(P)(D)
- 発売日: 2008/01/09
- メディア: DVD
↓参考まで
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2005/04/29
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- 出版社/メーカー: 東映
- 発売日: 2002/07/21
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↓読んでみましょう!
- 作者: J.D.サリンジャー
- 出版社/メーカー: 白水社
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- メディア: 新書
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