「THE THREE MUSKETEERS」(1948) [映画(洋画)]
表題の作品は1948年のアメリカ映画「三銃士」である。A.デュマ原作の「三銃士」の映画化作品でり、アメリカでは2度目の映画化となった作品である。主演がG.ケリーということで、ミュージカル仕立てとなっているのでは?と思うであろう。が、そういう事はなく、アクション作品である。(ということで、G.ケリーの違った一面を堪能できる作品である。)
作品データを記しておくと、時間は125分、原作はアレクサンドル・デュマ、監督はジョージ・シドニー、脚本はロバート・アードリー、撮影はロバート・プランク、音楽はハーバート・ストサートである。そして出演は、ジーン・ケリー、ラナ・ターナー、ジューン・アリソン、ヴァン・ヘフリン、フランク・モーガン、ヴィンセント・プライス、ギグ・ヤング、アンジェラ・ランズベリー、マリー・ウィンザー、キーナン・ウィン、ジョン・サットン、たちである。
17世紀、ルイ13世の統治下のフランス。腹黒い宰相・リシリューが皇后アンとイギリスの宰相・バッキンガム公の恋をネタにして国王を煽り、イギリスと一戦を交えようとしていた頃、田舎貴族のダルタニアンは志を抱いてパリにやってきた。そして王室銃士隊に入る。そこで三銃士のアトス、アラミス、ポルトスに見込まれ、親交を結び、国王への忠誠を誓ったダルタニアン。そんな中、ダルタニアンは皇后がバッキンガム公に贈った12個のダイヤの飾りボタンを取り戻すためにイギリスに向かうことになる。が、これはリシリューの陰謀であり、その途中でリシリュー配下の人物が仕掛ける妨害を受ける。三銃士がダルタニアンを助れ、無事に大任を果たした。するとリシリューは、勇敢なダルタニアンを自分の味方に仕様と企む。ダルタニアンはその罠に落ちようとなるが、アトスの忠告がダルタニアンを救った。やがて、リシリューの陰謀を知ったバッキンガム公はフランスに兵を挙げる。計正はバッキンガム公が優勢であり、リシリューは講和使節を送った。が、秘かにバッキンガム公の暗殺も命じていた。これを知ったダルタニアンと三銃士はリシリューの陰謀をイギリスに伝え、事態を防ぐことが出来た。リシリューはダルタニアンと三銃士に厳罰を与えることを国王に要請するも、ダルタニアンが手に入れたリシリューの密書の前に、陰謀は潰えるのだった。
キャストから、ミュージカル仕立てだと思って本作を見たら、完全にその期待は裏切られる。が、G.ケリーのアクションをはじめ、MGM作品らしい豪華キャストもしっかりとアクションを見せてくれていて、娯楽作品としても申し分ない内容に仕上がっている。「G.ケリー=ミュージカル」という印象があるが、ミュージカル以外のG.ケリーの姿を見たら、また違う彼の魅力と接することになり、何度も映画化されている「三銃士」であるが、本作の存在価値となっている。60年前の作品ということで、映画技術の点では時代を感じる所も確かにあるが、17世紀の物語ということと、G.ケリーのアクション作品ということの価値の方がマイナス面を遙かに上回っている。ちょっと珍しいG.ケリーを見ることが出来るということで、本作は見ておいた方が良い作品である。
↓原作はこちら
コメント 0