VATEL(SOUNDTRACK)

表題の作品は2000年のフランスとイギリスの合作映画「宮廷料理人ヴァテール」である。ルイ14世時代というコスチューム劇であり、史実に基づく物語である。ということで、17世紀の華やかな宮中劇を堪能できる。

作品データを記しておくと、時間は118分、製作と監督はローランド・ジョフィ、脚本はジャンヌ・ラブリューネ、撮影はロベール・フレース、音楽はエンニオ・モリコーネである。そして出演は、ジェラール・ドパルデュー、ユマ・サーマン、ティム・ロス、ジュリアン・グローヴァー、ジュリアン・サンズ、ティモシー・スポール、 マーレイ・ラクラン・ヤング、ハイウェル・ベネット、リチャード・グリフィス、アリエル・ドンバール、フィリピーヌ・ルロワ・ボリュー、たちである。

ルイ14世が統治するフランス。時は1671年、現在は重職から外されている年老いた英雄コンデ公の居城であるシャンティーに、太陽王・ルイ14世が3日間訪問することになった。コンデ公は、国王の信頼を回復したいと思い、ベルサイユ宮殿を上回る豪勢で贅沢な宴を行うことに決め、料理長・ヴァテールにその一切を託すことにした。ヴァテールは趣向を凝らした演出と究極の豪華な料理を用意して、この大役を務めようとするが...

史実を元にしているだけに、ブルボン朝時代の華やかな宮廷を再現している。当然のように、華やいだ世界の裏には愛と陰謀が渦巻いていて、それが豪華な宴に影を落としていて、思うように事が進まないのは面白い所である。

また、17世紀ということで、当時の催し物の演出は人海戦術によるもので行われているが、どうやって行っているかという仕掛けが分かるというのも面白い所である。（特に、舞台に興味がある方は、色々と勉強にもなります。）

ただ、劇中に登場する豪華な料理は、確かに超一流のシェフたちが最高の食材を使っているが、本当に美味しいのかは疑問がある。（料理は豪華であるが、見ただけで食欲をそそられるような美味しそうな料理に見えないものがあったりして...）

また、本作の音楽は西部劇でお馴染みのエンニオ・モリコーネというところも注目である。華やかな宮廷音楽を再現していて、いい感じである。映画の方は目の保養になるが、音楽は心の方を華麗なブルボン王朝の世界に誘ってくれる。是非とも映画と一緒に堪能したい所である。

最後に、本作のサントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全18曲である。（タイトルはフランス語となっているが、物語を考えたら当然でしょう。）『Theme De Vatel Écouter』『Amour Suspendu Écouter』『Ouverture Pour Vatel Écouter』『Symphonie Avec Voix Écouter』『Vertige  Écouter』『Theme De Vatel』『Kaleidoscope』『Deuxieme Symphonie』『Fête Et Cynisme』『Hippolyte And Aricie "Temple Sacre"』『Secundo Pezzo』『Air D'Absalom』『Deux Courtisanes』『Début Dde La Fête』『Ouverture De La Cour』『Bourrée』『Indes Galantes』『Royal Fireworks』。

 

Vatel [Original Motion Picture Soundtrack]

• アーティスト: Giovanni Paolo Colonna,George Frederick Handel,Ennio Morricone,Jean-Philippe Rameau,Ennio Morricone,Patrick Bismuth,Paolo Capirci,Barbara Vignanelli,Gemma Coma-Alabert,Ettore Pellegrino,Arielle Dombasie
• 出版社/メーカー: EMI
• 発売日: 2000/09/19
• メディア: CD

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宮廷料理人ヴァテール

• 出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ
• メディア: DVD