WESTWORLD(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1973年のアメリカ映画「ウエストワールド」である。SF作家であるM.クライトンが自ら監督を務めた近未来SF作品である。当時、本作に登場したレジャーランド・デロスはいずれ実現するのではないか、と思われたが、製作から35年が経過した現在でも実現していない。とは言っても、部分的には実現しているようなレジャーランドは登場している。それを考えたら、ちょっと怖くなってしまうのは、本作の影響ですかね...しかし、映画の世界だったら「ジュラシック・パーク」は本作のアイデアに繋がっていて、同じアイデアにあります。
作品データを記しておくと、時間は88分、監督と脚本はマイケル・クライトン、撮影はジーン・ポリト、音楽はフレッド・カーリンである。そして出演は、ユル・ブリンナー、リチャード・ベンジャミン、ジェームズ・ブローリン、ノーマン・バートールド、アラン・オッペンハイマー、ヴィクトリア・ショウ、スティーヴ・フランケン、たちである。
砂漠のど真ん中に作られたレジャー・ランド「デロス」。ここは本物そっくりのアンドロイドの人間や動物たちがいて、開拓時代の西部の世界、13世紀の中世ヨーロッパの世界、帝政ローマの世界の3つの世界で旅行者たちは疑似体験できるというレジャーランドである。料金は高いが、人気は高く、大勢の人々で賑わっていた。シカゴで弁護士をしているピーターとその友人ジョンもデロスに遊びに来ていた。2人は西部の世界を選び、ガンマン気分で楽しむことにした。サロンで黒ずくめのガンマンに喧嘩を売られたが、簡単に射殺した。訪れた人たち以外は全て精巧なアンドロイドであり、体温を関知したら銃は発射されない仕組みになっていて安全を確保されていたのだが、システムに不調があるようだった。そんな中、ジョンがアンドロイドに射殺されてしまった。これにピーターは恐怖に駆られて逃げだそうとするが、ジョンを撃ったガンマン(のアンドロイド)が執拗に追ってくる。コントロール・センターは慌てて機能停止をしようとするが、コンピューターは故障してしまい、アンドロイドたちが叛乱を起こした...
物語は「西部の世界」を訪れた客を中心として進んで行くため、西部劇を楽しむような所があり、これがアンドロイドの叛乱というSFのストーリーに繋がっていて、なかなか面白い所である。特に、当時は西部劇の製作本数が減少してきたこともあっただけに、純粋な「西部劇」ではないが、その雰囲気を味わうことが出来るというのは嬉しい所であった。
ただ、'70'sの前半の作品ということもあって、特撮に関する技術は陳腐な所があり、同じアイデアにある「ジュラシック・パーク」と比べると、映像のリアルさということでは劣っている。(当時はCGなんて無かった時代ですし、当然と言えば当然である。)が、逆にこれが追ってくるアンドロイドの恐怖を上手く描くことに繋がっている。
また、音楽の方も、SF作品の味と、西部劇の味とが出ていて、なかなか楽しませてくれる。映画が面白いだけに、音楽の方も合わせて楽しみたい作品である。
最後にサントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全12曲である。『Western Warble』『Theme From Westworld』『Chase From Westworld』『Welcome To Westworld』『Robot Repair』『Medieval World』『Stagecoach Arrival』『Queen's Indiscretion』『Gunslinger』『Bar Room Piano』『Hovercraft Muzac』『Chase From Westworld, Part. 2』。
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