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東京少女・山下リオ#3「さよならスケッチ」 [ドラマ]

今回の物語は「さよならスケッチ」という物語です。ちょっとファンタジックな所のある物語であるが、今回もまたまた良い物語でした。(「恋日」と同様に、派手さはないが、良い物語でした。)ただ、途中には夏帆ポン主演の劇場版「東京少女」に(あくまでもネタとして)繋がる部分があるように感じたところがありました。出だしはスポ根ものかと思わせるものだったが、そうとはならず、親子の思いを綴った良い物語でした。まあ、オチは予想した通りだったが、ちょっとウルウルくる所もありましたし、「恋日」のように、見終わった後にちょっぴり幸せを感じる物語でした。

今回の主人公の名前は、下の名前はコレまでと同じ「リオ」であるが、苗字は「木原」でした。→BS-iで「木原」と言えば、「怪談新耳袋」の原作者の木原浩勝先生が思い浮かびます。丹羽P作品でお馴染みの脚本家の先生の苗字である「加藤」や「林」ではなかったですね。

柴田束志の大掘さんが喫茶店のマスターとして出ていたが、なかなか面白いことをやっていましたね最近はすっかり「柴田束志」というイメージが定着しちゃいましたが、「恋日・2nd.~ハロー・グッバイ」や「恋日・3rd.~41歳の春」のように、味のある所を見せていました。

空手道場で稽古をしていた木原リオ。携帯が鳴ったということで稽古を止めて電話に出る。それは母からの電話であって、入院している父を見舞うように、という内容だった。が、リオは電話を切ってしまう。一応、母からのメールで、「都立総合病院405号室」という父の入院先が記されたメールを開くが、瓦割りをするリオだった。

リオは都立総合病院にやってきた。面会カードに記入をするが、「娘さんですか」と受付の女性に言われるが「違います」とリオ。で、父を見舞わずに次郎の喫茶店にやってきてリオ。次郎は「そこまでいったら覚悟決めるだろう」と言いながら珈琲を注ぐが、リオは「五月蠅いなぁ~」と言って、ブツクサと語り始める。(次郎とリオが鏡を見ているかのように、コーヒーカップに砂糖やミルクを入れ、スプーンでかき混ぜ、更に口に運んでいる、というのが面白い所でした。)

リオの父は末期癌で入院していて、余命は幾ばくもなかった。が、リオは父・高志とは10年以上も会っていなかった。更に父は働きもせず、養育費も払うこともなく、母と離婚していた。で、「父親じゃない」「絶対に許さない」「もう、私の中であの人は死んでたよ」と言っていた。

そんな中、次郎は買い物に行ってくる、と言って、リオに店番を頼んで出掛けていき、リオは一人になった。そんな所に「あの...」と言って、一人の青年が喫茶店に入ってきた。マスターは買い物に行っていると言うリオは「珈琲かジュースなら出来ますけど...」と言ってカウンターの中に入り、エプロンをつけ、「ご注文は?」と尋ねる。が、青年は「分かりません。僕は誰なんでしょう?」と逆に尋ねた。で「はぁ?」とリオ。(青年は記憶喪失だった。)

テーブル席に座った青年に珈琲を出したリオは「本当に覚えてないんですか?何にも」と言って、色々と聴き始める。青年は「気がついたらこの店の前に立っていて...」と答える。事故ではないかと尋ねるが、無事な様子だった青年。リオはコーヒーカップを指差して「これ、何だか分かります?」と尋ねると「珈琲茶碗です」と答えると「言葉、古いんですね」とリオ。物の名前は覚えていると言うことで家族の名前を尋ねるが、青年は覚えていなかった。

珈琲を勧めるリオ。で、口に運んだ青年は「この珈琲!」と大きな声を上げる。「思い出しました?」と駆け寄るリオだったが、青年は「美味しいです」で、珈琲を飲んだら帰ると言う青年だったが、リオは「何処に?」と言って青年のことを心配する。そして青年の向かいに座ると「警察に行ってみたらどうですか」と言うが、躊躇している青年。で「犯罪者?」と言って引くリオ。「違うと思いますけど...」と青年は言うが「鞄の中、見せてください」とリオ。「凶器とか入っていたら怖いし...」と言うが、直ぐに「何か手掛かりが入っているかもしれないじゃないですか」と続ける。で、鞄の中に入っているものを出す青年。

鞄の中にはスケッチブックと色鉛筆が入っていた。(STAEDTLERの36色セットって、これはなかなか良いものです。)それを見たリオは「絵描きさん?」青年は「みたいですね...」で、スケッチブックを見る青年だったが、1枚も絵は描かれておらず、真っ白だった。落胆した青年は、鞄にしまうと立ち上がり、「おいくらですか?」と言って帰って行こうとする。「お金、あるんですか?」と尋ねるリオ。で、ズボンの後ろポケットに財布があって「ありました」と言って中を開くが、お札はなく、小銭が少しだけだった。で「すいません。貧乏みたいです...」と申し訳なさそうに言う青年。リオは「いいです、お金」と言い、お金もない青年のことを心配する。で、リオは「手伝います。記憶ないと色々不便だし、思い出すまでつきあいます」と言って青年と行動を共にすることにした。

買い物を済ませたマスターが戻ってくる。が、店の入口には「closed」という札が出ていて、しかも扉には鍵がかかっていた。で「何で?」とマスター。(「・1st.18話」を思い出させてくれました。)

店を出たリオと青年は、店の近所を歩いていた。リオは色々と考えを口にするが、青年は「う~ん」とばかり言ってリオの話を聞いていなかった。→7代目を襲名するのなら、色々と推理を巡らせることになるが、その予行演習ということになるのか?

青年は「何か大事なことを忘れている気がして...」と言うが「そりゃあ、名前も住所も忘れているんだから...」と突っ込むリオ。(こういうツッコミも7代目襲名に向けての予行演習の一つ?)これに青年は「そうじゃなくて、大事なこと、し忘れているというか」と言い直す。また、「勝どき七丁目」という住所案内を目にした青年は、ここが勝どきということを確かめると歩き出し、やがて小走で駆けていく。で、リオはそれを追いかける。

青年がやってきたのは、勝鬨橋だった。青年はリオに「すいません。ちょっといいですか」と言うと、川辺に腰を下ろし、スケッチブックと色鉛筆を取り出して、勝鬨橋のスケッチを始める。で、昔は開いたという「勝鬨橋」に関するうんちくを語る青年。(→1970/11/29を最後に開いていません。現在は電力供給も停止されているため、開こうとしても簡単には出来ません。)

リオは青年が思い出す手掛かりを見つけたと思って喜んでいたが、青年は「いえ、別に」と言って、勝鬨橋が好きだと言い「もっと近くで見て良いですか」と言って立ち上がる。が、口を尖らせたリオは「じゃあ、ここに来たのは、ただ勝鬨橋の絵が描きたいがためだったと」と言って、青年の顔面手前で寸止めの空手パンチを繰り出す。更に「私が必死で走ってついてきたのは、全くの無駄だったと...」言って(寸止め)キックにパンチの連続技を出して、「本気で思い出す気あります?ないなら私、帰りますけど」これに青年は「すいません」と平謝りだった。

青年に背を向けて勝鬨橋を眺めたリオは「どうして絵を描く人って、そうなんですか。絵のことになるとそればっかりに夢中で...」と言って、絵が、絵かきが嫌いだと口にする。そんなリオは「記憶を無くした人って、記憶を取り戻した時、今度は記憶がなかった時のことを全部忘れてる、って聴いたことあります?」と口にする。青年は「あるような気もしますけど...」と答えると、リオは「私、誰にも言えないことがあるんです」と言うと青年の方を振り返り「記憶が戻ったら、全部忘れてくれますか?」と尋ねた。(ここでAパート終了。経過時間は17分に少し足りない所でした。よってBパートは9分強ということになります。)

リオは父親のことを青年に語り始める。絵かきだったが最低の奴だった、と言い、幼稚園の頃からずっと会ってなくて、覚えているのは絵を描いている姿だけであり、家族をほったらかして、いつも絵を描きに何処かに行っていた、と言う。更に、珍しく家族でお祭りに行ったときのことを語り始める。母が酔っぱらいに絡まれ、近くにジュースを買いに行っていた父を捜したが、何処にもいなくて、御輿を囲んで踊る人たち絵を描いていた。で、その時から父を頼るのは止め、母を守ると決めた。(だから空手を始めた、ということですね。)

青年は何も言わずにリオの話をずっと聞いていた。リオは、そんな父が癌で入院していることを話した。今更会うものかと思って見舞いにも行かないと思っていた。が、「何しに来た」という顔をされるのが怖い、と正直な気持ちを口にした。10年以上、一度も会いに来なかったのは会いたくなかったからで、自分のことは忘れているのではないか、と思っていた。だ「私、2回も捨てられるの、嫌」と気持ちを全て口にした。すると「終わりです」と明るい表情になるリオ。青年の方を振り返ると「記憶が戻ったら忘れてくださいね。約束です」と言う。これに青年は「はい」と答えた。すると「じゃあ、続けましょうか、記憶探し」とリオ。青年は「あの...」と言ってリオの鞄に付いている熊のマスコットを指差した。

その頃、次郎の喫茶店では、リオの母が来ていて次郎と話していた。次郎は1枚の写真を母に渡して「あいつの写真、全部捨てたって言ってたろう。だから1枚だけ取っておいた」と言う。リオの母はその写真を手にとってじっと見ると「私は、あの人の夢につきあってあげられなかった。あの人ばっかり責めて、リオにも会うなって言った。彼はずっとあの子に会いたがっていたのに...」と漏らしていた。

リオは青年が指差したマスコットについて語る。それは祭の時に父が買ってきたものだと言う。それを聴いた青年は突然立ち上がってリオに背を向けた。「どうしました?」と尋ねるリオ。青年はリオに背を向けたまま「思い出しました」と言う。これに「えっ?」と言ってリオも立ち上がる。青年はリオの方を振り向くと「僕がしたかった大事なこと」と口にする。「僕は絵を描きたかったんです」と言うと「勝鬨橋の?」とリオ。青年は「もっと大事なもの。でも、もういい。君に会えたから」と語る。「えっ?」と訳が分からないリオ。青年は「ありがとう」と言うと、思い出すようにして「リオ、あの時はごめん。助けてあげられなくて...」と告げた。

一陣の風が舞い、リオの長い髪が風になびく。風が通りすぎ、前を見たリオだったが、青年の姿は消えていた。で、リオは気がついた。そして走って病院に向かった。

喫茶店で母が見ている写真に写っていたのは、リオと一緒にいた記憶喪失の青年だった。そんな所に携帯に着信があった。

病院にやってきたリオ。父の病室に駆け込んでくるが、その時には父は亡くなっていた。顔に掛けられた白い布を取ろうとするリオ。母は「お父さんが残したものよ」と言って1冊のスケッチブックをリオに渡した。そのスケッチフックは記憶喪失の青年が持っていたスケッチブックだった。「あなたが持っていた方が良いと思って...」と言う母。スケッチブックを手にしたリオはそれを開いてみる。そこには父が想像で描いたリオのスケッチがたくさんあった。母は「お父さん、ずっとあなたのこと、想像してたのね。ゴメンね、リオ」と謝る。これにリオは首を小さく横に振って「うんう」と言っていた。

別の日、隅田川沿いにやってきて、携帯で自分の写真を取っているリオ。「木原高志様。リオです。…」リオは父との時間が短かったので、顔を忘れてしまったらイケナイと思って写真を送ろうと思ったのだった。そして「今度こそ、私の絵を描いてください。お父さんへ」とメールを作ると、携帯を空に向けて掲げると、メール送った。

エンディングは、父の想像で描いたリオのスケッチをバックに『イケナイ恋』が流れました。(『イケナイ恋』が主題歌とはいうものの、今回の物語の余韻を残すには、山下リオの歌有りではなく、ピアノによるインストにした方が良かったように思いました。)

次回の物語は、山下リオ主演作の最後の物語となる「タイマン少女」という物語です。次回予告を見た所では、ツッパリに憧れる女子高生の物語のようですが、コミカルな物語のような感じですね。三輪ひとみあじゃ、といった顔ぶれが長い長いスカートのスケバンになって、リオも「舎弟にしてください」と言っていたが、こういう所もファミリー化していますね。ところで、そのスケバンであるが、長いスカートだったが、やはり「スケバン」と言えばこういう長いスカートでなければなりません。(3代目までの「スケバン刑事」のように。4代目はこの点で「スケバン」とは言えず、4代目スケバン刑事としては認められません。)

今回の「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせは、内容は前回と同じであるが、今回の映像は勝鬨橋を微分処理した抽出画像になっていました。劇中に出てきた風景が出てくるとは思っていたが、まさか画像処理を行ったものになるとは思いませんでした。これからもこの部分に出てくるバックの映像は楽しみです。(この部分は、BS-iの再放送やMBSの地上波放送では間違いなくカットされるでしょうし、本放送を見る楽しみの一つです。)

物語の展開から、記憶喪失の青年がリオの父だと言うことは途中で気づいたが、途中まで(スケッチブックが登場するまで)は劇場版「東京少女」の宮田時次朗が明治から現代に現れたのでは?なんてことが頭に浮かんでいました。(→これはこれで面白い物語になりそうだが、木原リオとどういう関係があるのか、というところに無理が生じますね...)

 

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