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東京少女・水沢エレナ#4「好きといえない」 [ドラマ]

今回の物語は、自分の気持ちを素直に言えないことから、周囲に誤解されるという少女の物語。本当に何処にでもありそうな設定であるだけに、これに似たような体験は誰でもあるように思える物語でした。また、それだけにとても身近に感じられた物語でした。ただ、「東京少女」という作品は、切なさや青春のほろ苦い経験を描いている作品である。後々、成長した自分が昔を振り返った時、「青春のほろ苦い1ページの物語」だったと解釈出来るので「東京少女」と言うことも出来るが、主人公の成長と小さいながらも幸せを感じるような持って行き方は、「恋日」の持っている雰囲気のある物語だったということも出来る。(「恋日」としたら、もう少しラブ・ストーリーの色合いが強くなるはずですが...)

今回のエレナ、苗字の方は「野本」でした。尚、「浅野」「小林」「野本」と来て、次回は「大崎」が苗字です。→特に何かの繋がりがあるようでも無いですね...

今回の物語に登場した近藤先輩、本当にとてもいい人ですね。野本エレナには本当にもったいなく思います。

エレナのお母さんを演じていたのが伊藤さやかだったが、ちょっと懐かしい名前でした。確かに面影的な雰囲気は残っていましたね。(と言っても、ある程度の世代にならないと分からないでしょうが...)

音楽の方は、挿入歌『翼』は流れず(今回の物語の雰囲気の曲では無いですし...)、主題歌の『蕾』だけだったが、この曲がエンディングのテロップのところで流れるのだが、歌詞と物語の内容とが上手くマッチしていて、とても良い雰囲気のエンディングでした。アコースティック・ギターの音色って、何処か切なく、それでいて心の内側を描くのにピッタリなんですよね。

朝、目覚まし時計のベルが鳴り響いている。ベルを止めても起き出さないエレナ。お母さんの声がして起き出すが、頭はボサボサのエレナ。お母さんは弁当のおかずだけ詰めたが、もう出掛ける時間と言うことで、半分寝ぼけているエレナに色々と話すと、飛ぶように出掛けていった。

野本エレナは母と二人暮らし。父はエレナが3歳の時に交通事故で亡くなっていた。エレナは、この朝の騒がしさが好きだった。それは誰かが側にいる、と感じられるからで、一人きりだと家は静かすぎる。また、父がいないことを寂しいとは思わなかった。悲しいと思う想い出がなかったためだった。→かなり冷めていますね。

エレナの弁当にはいつも玉子焼きが入っていた。エレナは「手抜きだから」と思っていた。友達から「変更して」と言ったらと言われても「別にいいや」と言って、毎日友達とおかず交換をしていた。

エレナは高校入学して直ぐに、近藤先輩に声をかけられてつきあっていた。(近藤はイケメンで、女生徒からは人気があった。エレナの友達は「始業式に一目惚れされて告白された」と思って、羨ましがられている。)が、エレナは彼のことをよく知らないと言い、自分の気持ちにも整理がつかず、自分の気持ちを上手く伝えることが出来ないでいた。(エレナは近藤先輩のことを友達と思っていた。)

一緒に帰るエレナと近藤先輩。先輩が色々と語りかけるが、エレナはそれに答えを返すだけだった。そんな中、近藤はエレナを映画に誘い、「都合の良い日教えて」と言われた。

翌朝、近藤に映画のことを尋ねられるが、エレナはぼんやりしていて、何も答えられなかった。その日エレナは学校を休んだ。

夜、お母さんが心配そうにエレナの様子を見に来る。おでこに手を当てて、熱はなさそうということで、「食欲は?」と尋ねる。これに首を横に振るエレナ。「エレナの好きなリンゴとアイスを買ってきたんだけど」とお母さん。お腹が痛いのならアイスは止めた方が良いと言うが、お母さんのスカートを捕まえて「両方食べる」とエレナ。(この物語の中で、唯一の笑える所でした。)

エレナは自分の気持ちを近藤に伝えることが出来ず、映画のことに答えないように、近藤を避けるようになっていく。そんな中、体育の授業の後、近藤がエレナに「話がある」と言う。近藤はエレナが自分のことを避けていると感じ、「何か怒らせた?」と問う。エレナは言葉を返すが、気持ちを上手く伝えられない。近藤は「俺たち、つきあってんだよね。俺、そう思っていた」と言われて驚くエレナ。近藤は「エレナちゃん、そうじゃないみたいだから」とエレナの様子に気づいていた。が、エレナは上手く説明できなかった。近藤は「他に男出来たの?」と言うと立ち去ってしまった。エレナは驚くだけだった。(ここでAパート終了。経過時間は12分半弱でした。よってBパートは13分強となります。)

「エレナが近藤先輩をふった」という噂はあっという間に広がり、エレナは高飛車な女と思われ、友達からもされられるようになってしまう。エレナは、近藤先輩とは友達と思っていたが、そうじゃなかったと分かり、それに気づかなかった自分が、ちゃんと言えなかった自分が悪いと思っていた。

そんな中、エレナの母が倒れたという知らせが入り、病院に駆けつけるエレナ。で、お母さんは暫く検査入院することになった。エレナは一人となり、自分で弁当を作っていた(お母さんのように上手に玉子焼きが出来なかった。)が、学校では仲間はずれにされていた。

そんな中、担任の遠藤先生に、母が入院したということで呼ばれた。で、母のことを色々と放したエレナ。母の病室にやってきたエレナは、「家事とか慣れてるし、ママがいなくても全然平気だから」と強がりを言うが「早く帰ってきてね。ママがいないと家が静か過ぎちゃう」と気持ちの一部を漏らす。母はああだこうだと色々と言う。これにエレナは「止めて、もう帰ってこないような言い方して。そんなこと言わないでよ」と口にする。更には弁当の話を始めて「ママみたいに上手く玉子焼き焼けないよ」と正直に言ったり、「お弁当の玉子焼き、どうしてずっと入ってるの?」と理由を尋ねた。母は「いつかエレナが美味しかったと言ってくれたからよ」と答え、疲れが吹き飛んだと言う。エレナは「もうそろそろ飽きたから、別のおかずがいいな」と、思っていたことを口にした。母も「いくら何でも毎日じゃあ、手抜きよね」と分かっていた。(→やっぱりお母さんですね。娘のことはちゃんと分かっています。)またエレナも、毎日の玉子焼きの理由が分かり、嬉しく思った。

病院からエレナが出てきた。すると近藤が待っていた。エレナと先生が話しているのを聴いたと言い、気になってやってきたのだった。で、いきなり深々と頭を下げて、先日のことを謝る近藤先輩。が、エレナは何も言葉を返せないでいた。で、それを伝えると「じゃあ」と言って帰って行く近藤。

そんな近藤に「あの、私」とエレナ。立ち止まって振り返る近藤。「先輩はとてもいい人だと思います」とエレナ。それから自分の気持ちを、また上手く言えないことを話すエレナ。が、近藤はエレナのことを「真面目」「バカ正直」と言って、ちゃんと分かっていた。エレナは自分がはっきりしないから迷惑掛けたと謝る。これに近藤は「困ったことがあったら、いつでも言って」「友達として」と返した。

翌日、登校してきたエレナに友達が声を掛け、先日のことを謝る。が、エレナは「いいって、友達でしょう」と笑顔で返していた。

エンディング。『蕾』が流れる中、エレナが語る。「私は自分の気持ちを上手く話せない。だから誤解される。自分の心が自分でもよく分からない時、誤解される。例え自分の心が分かったとしても、それを表せなくて誤解される。だけど、ほんの少しの自分の勇気を出せば、よくなるように思う。それはもしかして、マイナスとマイナスを掛けるとプラスになるようになるようなものかもしれない。でもそればかりじゃダメだ。心を言葉にするには時間がかかるのだ。だから分かったことから伝えよう。そう思う」。この言葉が全てを語っていました。→『蕾』のメロディアスなメロディと歌詞との相乗効果で、ウルウルと来ます。同じような物語(「勇気」だということを伝えている物語)はいくつも目にしているが、とても良い雰囲気で閉まったエンディングとなっていました。

次回は「東京少女・水沢エレナ」の最終回となる、「マイ・フェア・エレナ」という物語です。これまでの物語とは大きく違って、ぶっ飛んだ設定の物語のようですね。踊り子という設定ということで、タンゴが出るのかと思いますが、じゃじゃ馬娘であり、東京の名家から遣いが来る、という、少し変わった物語です。タイトルから分かるように、映画「マイ・フェア・レディ」の展開を下敷きにしているということが分かるが、次回予告でも映画「マイ・フェア・レディ」を匂わせる所がありました。これまでとはまた随分違った物語となりそうで、楽しみです。

「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせの映像は、「君の歌(前後編)」の時と同じ高速と東京タワーを中心とした夕景でした。考えてみたら、この物語の舞台は「東京」でなくても成り立つものであり、劇中にも「東京」と感じさせる所はなかったので、基本の「高速+東京タワー」ということなんでしょうね。

派手な所がなく、何処にでもありそうな小さな物語であるが、一歩踏み出す「勇気」をという成長した所があり、見終わった後に小さな幸せを感じることの出来る物語でした。また、『蕾』という曲との相乗効果が出て、(分かっているが)ちょっと目頭が熱くなる物語でした。ということで、雰囲気としたら「東京少女」ではなくて「恋する日曜日」の1本と言っても良いような物語でした。

 

↓原作本はこちら

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↓水沢エレナ出演のPVを収録したDVD付きのアルバム(「蕾」「翼」は入っていませんが)

カレイドスコープ(DVD付)

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  • 発売日: 2008/04/09
  • メディア: CD


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