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東京少女・桜庭ななみ#3「おウチに帰れない」 [ドラマ]

20日の「キ・ニ・ナ・ル!」に桜庭ななみがゲスト出演して、そこで見せていた部分が物語に出ていて、なかなか面白い作品でした。ただ、魅力は出ていたが、これぞというものが無く、ここはダメというものも無く、纏まり過ぎていたように感じられる物語でもありました。一応、メルヘンチックなコミカルな物語ということになるが、ベースに「オズの魔法使」があり、これを知っているかどうか出楽しみ方が変わる物語でもありました。(今回のななみの苗字は「小津」だったが、これも「オズの魔法使」を意識していた証拠です。)また、小中和哉監督ということでは「星空のむこうの国」(1986年作品、主演は有森也実さん)のファンタジックな所を何となく思い出させてくれたが、ファンタジックさが全開というものでもなく、小中監督作品としたら小さく纏まりすぎていたような感じでした。(「星空のむこうの国」には本作のようなコミカルな所はなく、もっとファンタジックな作品です。)

また、今回は主題歌の持っている雰囲気が物語に妙にマッチしていました。ただ、コミカル編としたら爆笑という笑いの要素は少なく、コミカル・タッチのメルヘンと言った所が良いですね。(少なくとも前回と前々回とは全く違ったユーモアに満ちた世界の物語でした。)でも、「東京」という所は全く関係なく、これに関しては完全に忘れ去られている。もはや、「主演が4つの異なる役を演じる」ということだけがポイントになっていて、「68FILMS」「Bitter Sweet」「セピアの想ひ出(セピア編)」とはタイトルに共通のものがあるが、内容的には完全に別シリーズとなっちっている。これはこれでちょっと考え物です。(苦言も記しておきます。)

「行ってきます」と言って元気に家を飛び出していく少女・小津ななみ。自分で「とっても時間にルーズなダメ子ちゃん」と言っている。20日以上も延滞しているDVDを返しに行こうとして家を出たのだった。午後4時までに返却しないと、更に1日伸びることになる。お母さんからも「DVDの延滞は何度目?」と小言を言われていた。(が、お母さんが延滞料として5000円をななみに渡していた。)また、お母さんはななみに、5時までに郵便局に行って下関のおばあちゃん宛の小包を出してくること、6時にお父さんがバス停に到着するから、傘を持って迎えに行くように、ということも頼んでいた。

が、ななみは途中で道畑に咲いている花を摘んでいた。で「今何時だろう?」と思い、携帯を出そうとするが携帯を玄関に置き忘れていたことを思い出す。で、腕時計で時間を見た。3:42ということで「まだ時間あるじゃん」と安心する。

そんな所に、川原で虫の網を持った姉妹の声を耳にした。その時、雷鳴が轟き、逃げる姉妹。ななみは傘を開こうとするが、突風によって不思議な世界に吹き飛ばされてしまった。(「オズの魔法使」の世界です。)

気がついたななみは川原にいた。そして、男が泣いている声を耳にした。で、声のするガード下にやってくると段ボールに入った男がいた。ななみは声を掛ける。男は強面と言って恥ずかしい、と言う。(一応、ブリキ男がモデルと言ったところでしょうか。)更に箱男は失恋したこと言う。毎日、決まった時間にここを通る女性に声を掛けたが、気づいてくれなかった、と話す。「それ、失恋と言わないよ」と突っ込むななみ。が、箱男は失恋したと思い込んでいて、成り行きを語る。(それに対して色々と突っ込むななみ。)で、箱男はある雨の日に、その女性がエナメルの真っ赤なコートを掛けてくれて、それによって段ボールが崩れなかった。で、その女性は5:30に通のでお礼を言って欲しい、と頼む。

ななみは4時までにDVDを返しに行かなければならない、といって断るが「もうすぐ5時ですよ」と言う箱男。時計を見たななみは「まだ4時前ですよ」と言うが、時計は止まっていて、確かに5時前だった。で、ななみはDVDの延滞料24日分4800円が5000円になると言う。(延滞24日って、あまりにもルーズすぎますね。しかも5000円って、借りるより買った方が安いでしょう。)更に、小包を5時までに郵便局に持っていかなければ、とも言うが、箱男が「5時を過ぎちゃいました」と言い「明日送ればいいじゃないですか」と言って「明日」と言うのだった。明日の予定が埋まっていくということで落ち込むななみに、「今大事なことは5時半に訪れる彼女を待つこと」言う。

更にななみはもう1つ大事なことがあると言うが、それが何かを忘れていた。箱男は「気のせいですよ。そんな忘れちゃうこと大したことじゃないでしょう」と言い、少し考えたななみは「それもそうね」と納得してしまう。で、5時半に通女性にコートを返すことを引き受けた。

で、5:29、彼女の足音が聞こえてきて、ミニスカの女性が現れた。で、ななみはその女性に近づいていって声を掛けようとした。が、ななみの前におばあちゃんが現れ「桃、いりませんか?」と言って桃を売ろうとする。で、それを断るななみ。が、その間にミニスカの女性は通り過ぎてしまった。

箱男は文句を言い、ななみは謝る。しかしおばあちゃんは5:40が食べ頃と言って桃を売り込む。箱男が介入して、女性に声を掛けるのは明日の朝8:30と言うが、更におばあちゃんはしつこく桃を売ろうとする。で、何だかんだと言って必死で桃を売ろうとして、ななみは買うことにした。が「5000円」とおばあちゃん。ななみは手持ちの5000円を出そうかと迷う。おばあちゃんは「あと2分」と言って急かす。で「持ってけ泥棒!」と言ってななみは5000円を出し「まいど!」で桃1つがななみの手に。(1個5000円の桃って、余りにも暴利ですね...)

で、ななみは桃の皮を剥いて食べようとするが、箱男に時間を確認し、5:40までカウントダウンしてからパク付いた。「美味しい!」と声を出したななみだったが、ななみはおばあちゃんが1個50円で桃を箱男に売っていたのを目にした。文句を言おうとしたななみだったが「旬を過ぎた桃はサービス価格で提供せざるを得ないのよ」とおばあちゃん。その頃箱男は桃を食べていて「美味い、限りなく旬に近い味だ」と言っていた。それを聴いたななみは「欺された...」と漏らしていた。(ここでAパート終了。経過時間は14分半に僅かに足りない所でした。よってBパートは11分半ちょっとになります。)

夜になり、家に帰ろうとするななみ。箱男は明日の朝の約束を口にするが「朝起きられますか?」と言ってななみを信用しなかった。でも、無理矢理帰ろうとするななみ。そんなななみはミニスカの女性が泣きながら歩いているのを目にした。「何かただ事じゃない様子」と言ってミニスカの女性の所に駆け寄り、事情を聴く。すると女性は、自分は毎日9時5時で働くOLで無遅刻無欠勤、定時ワークが揺るぎない行動原理だが、明日から会社の勤務形態がフレックスになり、勤務時間を自分で決めなければならないなんて自分には出来ない、ということで荒れていたのだった。で、ちょっとしたやりとりがあった後、ななみは傘を見て、お父さんを迎えに行かなければならなかったことを思いだし、走ってバス停に向かった。

バス停(ワンダーランドバス「西の国」、エメラルドの国行きって、やっぱり「オズの魔法使」です。)に着いたななみだったがお父さんはいなかった。が、雨は降っていない、降っていないならとっくに家に帰っている、ということに気づいたななみは、家に向かって走り出した。が、「ウチがない。ここ何処?」

そんなななみは花火を手にした少女、更にはバースデーケーキを前にしたおばあちゃんを目にした。おばあちゃんは「明日は私の80回目以上の誕生日」「東京の娘がプレゼントを送ったと言うが届かない」とぼやいていた。それを聞いたななみは小包を見ておばあちゃんのことを思い出した。

目の前のおばあちゃんは日が変わるということで時計を見ながらカウントダウンをして、日付が変わるとケーキの蝋燭の炎を吹き消した。

ななみは箱男の所に走って戻って来た。「家がない」と言うが、箱男は、明日の朝ミニスカの女性にコートを届けない限り家はずっと無い、と言い、コートの事を念を押すように言う。ななみは、明日からフレックス・タイムで何時に通るか分からない、と言うが、これに箱男は激怒、噴火しそうになる。それを見たななみは慌ててコートを手にすると「直ぐに届けてきます」と言うが、「アバウトで言ってるんじゃないよ、何分だよ?」と問う。勢いに押されて「じゃあ2分」と言ってしまったななみは、走ってミニスカの女性にコートを届けると、手を引いて引っ張って箱男の所に連れて行こうとする。女性はエナメルのコートのことをボロクソに言って「何処かに脱ぎ捨てて来ちゃった」と言ってコートのことを思い出した。が、時間がないということで、ななみは女性の手を掴んで走って箱男の所に連れて行く。カウントダウンしている箱男。何とか2分に間に合った。

箱男は花束を出した。それを見たミニスカの女性は「綺麗なお花」と言ってそれを受け取る。で、一気に恋愛モードのテンションが上がり、箱男のダンボール箱が破け、男とミニスカの女性は恋人モードに突入する。また、花火を持っていた少女がそれにスポットライトを当てる演出をしていた。それを見たななみは、またも飛ばされた。

気づいた時、ななみは自宅の居間にいた。で、自宅と分かったななみ。少女は妹で、箱男はお父さん、ミニスカの女性はお母さんだった。ななみは「DVD、また延滞しちゃった...」

翌日、ななみはDVDと小包を持って家を出て行った。で、携帯でおばあちゃんに電話を入れた。(桃売りのおばあちゃんが下関のおばあちゃんだった。)で、誕生日プレゼントを贈ることを伝えた。家のベランダには、あの赤いエナメルのコートが干されていた。

エンドロールは川辺の道を歩いていくななみの映像をバックに、『恋はみぢかい』が流てテロップが流れていく。(歌詞が前回までと違っているので、2番なんでしょう。)

次回は、桜庭ななみ主演作では最後となる「小さな恋」という物語です。脚本が中江有里さんというのは、「東京少女」では珍しくないが、監督がホラー映画で有名な清水崇監督という所がポイントです。(話によると、清水監督がラブ・ストーリーというのは初めてということです。)また、次回予告では、制服のブレザーは別物でしたが、ちゃんとちゃんの緑リボンを付けていましたね。今度は恋を成就させようと頑張る女子高生の物語のようです。

「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせの映像は、標準の高速と東京タワーを中心とした夕景でした。が、今回の物語は「東京」とは全く関係なかったので、妥当な所でしょう。

また、今月からモバイル応募のプレゼントだが、毎週更新されなくなっている。モバイルで応募という形になってから、「恋日・3rd.」や「銭形海」、そして「東京少女・山下リオ/水沢エレナ」は毎週応募出来たが、「桜庭ななみ」になってからはチャンスは月に1回に変わったようですね。(応募の空メールのメアド番号を見たら分かります。)尚、毎週応募することは勿論可能であるが「2回以上の応募は無効」となります。

そして、今回の物語では、モバイルの次回予告ムービーが結局UPされないままでした。(「ページが存在しません」となってDL出来ません。)→これはモバイルサイトのHTMLファイルにミスがあったものと思われる。→こういうミス出るというのは、ちょっと気の緩みがあるということです。スタッフさん、初心忘れるべからずですよ。

尚、今回の本編終了と次回予告の間に真希ちゃんのdocomo CMが流れたが、これはこれでサービスになりましたが、だからと言って、モバイルサイトのミスが許されるということにはなりません。

今回のななみは、「キ・ニ・ナ・ル!」で見せていた天然系というところが出ていて、これはこれで楽しい物語でした。また、ベースに「オズの魔法使」があり、何箇所かはオマージュもありました。ただ、コメディという所までは言っていなくて、コミカル調のちょっと不思議な物語ということで、これはこれで楽しいものになってました。でも、完全なコメディでもなく、「星空のむこうの国」や「夢を追いかけて」(これも小中監督作品で1993年作品、主演は水沢蛍さん)のようなファンタジックな所が前面に出ていた訳でもなく、両者の良いとこ取りをしようとして、まさにその両者の中間に位置するどっちつかずというような物語でもありました。

今回の桜庭ななみはコミカルな所が出ていたが、コメディエンヌとしてもやって行けそうですね。(シリアスな芝居も難しいが、コメディエンヌとして認められるには更に難しいだけに、今後に期待できますね。)

PS.世の中には「オズの魔法使い」と書いている映画無知が大勢いるが、「オズの魔法使い」という作品はこの世には存在しない。「オズの魔法使」と表記するのが正しいのである。そういう無知をさらけ出す輩、何処かにいるのでしょうね...

 

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