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「NECRONOMICON」 [映画(洋画)]

表題の作品は1993年のオムニバス・ホラー映画「ネクロノミカン」である。フランス、日本、アメリカの監督による3つの物語から構成される作品である。原作は恐怖小説の祖と言われるラヴクラフトの小説であるが、その世界とは全く異なる世界を構築してしまい、評価は散々たるものとなっているが、原作小説を忘れてしまえば、それなりに楽しむことは出来る。

作品データを記しておくと、時間は97分、原作はH・P・ラヴクラフト、監督はクリストフ・ガンズ、金子修介、ブライアン・ユズナの3人、脚本はクリストフ・ガンズ、伊藤和典、ブライアン・ユズナ、ブレント・V・フリードマン、撮影はジェリー・リヴリー、ラス・ブラント、特殊メイクはトム・サヴィーニ、音楽はジョセフ・ロドゥカ、ダニエル・リットである。そして出演は、ブルース・ペイン、リチャード・リンチ、ベリンダ・バウアー、マリア・フォードたち、デヴィッド・ワーナー、ベス・メイヤー、デニス・クリストファー、ミリー・パーキンスたち、ジェフリー・コムズ、ブライアン・ユズナたち、シグニー・コールマン、オッバ・ババタンド、ドン・カルファたちである。(監督にあわせて出演者を区切って記しました。)

3つの物語があるので、それぞれを簡単に。「第1話」:古びたホテルを相続したエドワードが、60年前にそこで起きた惨劇「妻子を失ったジェスロは死者を蘇生する儀式を行ったが、蘇った妻子は怪物となっていてジェスロは恐怖と後悔から自殺してしまった」ということを知る。で、エドワードは事故で死亡した最愛の婚約者・クララを蘇らせようとした。が、蘇ったのはやはり怪物であり...

「第2話」:髄液を抜き取られて殺されるという事件が40年の間続いていて、犠牲者は11人になっていた。この事件を追っていた新聞記者・デイルはこの事件の多発地域に住むマデン博士のアパートを訪ね、管理人のエイミーに質問を始める。で、マデン博士は不老不死の研究をしていたこと、エイミーの母親・エミリーと恋仲になったこと、博士の研究は成功し、若さを保つために人間の髄液が必要ということ、ある日偶発事故で博士は死亡したこと、を知る。が、事件は現在も起きているということからエイミーの正体は...

「第3話」:女性警官・サラは犯人追跡中に事故を起こし、相棒ポールが連れ去られ、その後を追ってあるビルに入る。そこでこの建物の何処かに魔物が巣くっていると教えられる。更に億に進んで行くサラだったが、そこは魔物の巣であり、ポールは既に餌食になっていた。そして魔物がサラを襲って来る。その時、サラは病院のベッドで目を覚まし、手術をすることになるが、その医師はあの魔物の人間体だった...

そして、ここまでを読んだラヴクラフトに、彼が魔界を破り、本を元に戻さないと怪物立ちが人間界にやってくると告げられる。で、ラヴクラフトは...

それぞれの物語は、原作を忘れたらそれなりの恐怖を味あわせてくれていて良いのだが、原作を知っている者には、全く違うものになっていて、タイトルに偽りがあるとしか思えないものになってしまう。ということで、「失敗作」と言われているのも納得出来る。また、もう少し特殊メイクの方が良かったらいいのだが、ちょっと辛い所があるのもマイナス点である。

原作を知っている者、ホラー映画のファンにはつまらない作品であるが、オムニバス作品が好きという方、怖いものを少しだけ見たいという方、特殊メイクに興味がある方(但し、いずれも原作小説を知らない、という条件が付きます)にはそれなりに楽しむことが出来るでしょうね。(でも、1回見たらそれで十分というレベルの作品ですけど...)

 

ネクロノミカン

ネクロノミカン

  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
  • メディア: DVD


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