「SCANNERS II: THE NEW ORDER」 [映画(洋画)]
表題の作品は1990年の映画「スキャナーズ2」である。前作から9年ぶりに制作されたシリーズ第2作である。但し、本作からはカナダではなくてアメリカ映画と言うことになり、同時にD.クローネンバーグの名前は無い。が、作風には第1作を思わせる所があって、これは嬉しい所である。ただ、SFホラーとはいうものの、前作以上にバトル・アクションという要素が強くなっている。
作品データを記しておくと、時間は104分、監督はクリスチャン・デュゲイ、脚本はB・J・ネルソン、撮影はロドニー・ギボンズ、音楽はマーティ・サイモンである。そして出演は、デヴィッド・ヒューレット、イヴァン・ポントン、デボラ・ラフィン、トム・バトラー、イザベル・メジア、ラオール・トゥルヒロ、ヴラスタ・ヴラナ、たちである。
スキャナー(超能力者)を使って都市の征服を企む警察官・フォレスター。彼は街でスキャナーを発見すると、スキャナーを無理矢理自分傘下の精神病院に送り込む。普通の生活を営んでいたデイヴィッドは、ある日、付き合い始めたばかりのアリスと買い物をしていると、強盗に遭い、アリスが人質に取られてしまい、超能力を使ってしまう。これをフォレスターが見逃すはずは無く、接触する。その力を理解するフォレスターに従うデイヴィッドだったが、やがて彼は、スキャナーを利用するだけのフォレスターのやり方を嫌って脱出する。当然、秘密を知るデイヴィッドはフォレスターからの追っ手に追われることになる。故郷に帰った彼は、両親から出生の秘密を聞く。デイヴィッドはスキャナーであるベイルとキムの間に生まれた子供であり、本当の両親は若きフォレスターに殺されていたのだった。また、彼には姉・ジュリーがいることも分かり、姉の元を訪ねる。が、その間に育ての両親は殺されてしまう。怒りが爆発したデイヴィッドは、姉・ジュリーの力を借りてフォレスターたちに立ち向かって行く...
本作の主人公・デイヴィッドは、前作の主人公ベイルとキムの息子ということで、前作と繋がるものの、やはり前作とはかけ離れたものである。また、前作にあった衝撃的なシーンは影を潜めてしまい、物足りなさがある。そんな中、SFXについては前作からの時間経過による全体的な技術レベルの向上があるため、技術は上がっているが、ただそれだけと言った感が否めない。
前作が良かっただけに、大きな期待をすると、物足りなさがあるが、「続編」ということではそれなりの出来の作品である。で、翌年に、更なる続編として第3作が製作されることになる。(本シリーズはそこまでですね...)
↓シリーズ3作のセットです。
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