篤姫#43 [ドラマ]
家茂の死を受けて、世の中の方は一気にことが動いたのだが、今回の物語は大奥のホームドラマとしてじっくりと描いていて、世の中の動きの方は完全に堂でも良いことのようにすっ飛ばしていましたが、本作の作風であれば、当然ですね。で、天璋院と和宮がしっかりと繋がることになったのを、周囲のお馴染みのキャラクターがそれぞれ自分の役割をしっかりと出していた物語でした。(銭形姉妹の別の一面を見ているような気にさせてくれた物語と言っても...)
もう一つ、帯刀が惣髪するという前回のラストを受けていた帯刀パートがどうなるのかと思われたが、こちらの方は影が薄く、大奥のシリアス・ドラマの前ではひとときの和みを抱かせるようになっていたが、尚五郎時代の役割を久しぶりに担っていた感じでしたね。特に、お琴から子供のことを告げられると、昔の尚五郎の時に何度も見せていた表情に戻っていました。→年を重ね、経験を重ねても、やっぱり根は変わらないということですね。
今回、それぞれの役割を果たしたのは、滝山、本寿院、そして庭田嗣子の3人でした。それ以外は完全に空気になっていました。
まずは滝山。兎に角、相変わらず滝山の言葉によって騒動が始まることになるが、今回は和宮が髪を下ろさず、京に帰る様子と口にした。で、いつものように騒動へと向かうことになるが、本当に分かりやすいキャラです。
本寿院は相変わらず嫁になる天璋院をイビりたいということで、何かあったら全てを天璋院のせいにする。まあ、それが生き甲斐であり、人生の中で最大の楽しみだというのは分かるが、相変わらず分かりやすいキャラです。→だからマリバロン様の侵略作戦もパターンにハマリ、敗北することになったと言って良いでしょう。
そんな中、妖怪・庭田嗣子は随分と干からびたようで、今ひとつパワーが無かったですね。本寿院に噛みつき、天璋院に反発するのはいつもの通りであるが、今回は和宮の夫・家茂が亡くなったということもあってか、どこかで意気消沈していたようでした。
世の中の動きの方は、本当に簡単にして、慶喜が将軍となり、列侯会議が開かれ、兵庫開港など、孝明天皇崩御(35歳で亡くなったことを考えると、やはり若くして亡くなったとなるが、本当に軽く流されちゃいました。毒殺説もあるぐらいですけど...)それぞれが簡単に述べられただけであるが、それぞれについてじっくりと描かれるのが普通の幕末史のドラマであるが、そちらを簡単にして、和宮が髪を下ろし、剃髪の義を行うまではたっぷりと描くのは、流石は「篤姫」ですね。こういう割り切りは見事です。
色々とあって、剃髪の義を行った和宮は静寛院となった。が、銭形愛ちゃんがスコットランド・ヤードに留学し、舞ちゃんが泪ちゃんと零ちゃんと共に警視監に昇進したような雰囲気を感じました。(「M1」のラスト部分。)
で、天璋院と静寛院のやりとりはじっくりと見せてくれました。天璋院のことを「母上様」と初めて言ったのをはじめ、流石は長女・愛&三女・舞という所を見せて、心が通じ合い、共に徳川家の人間として生きていくことを誓ったが、銭形警視総監から全幅の信頼を受けている愛ちゃんに対して、舞ちゃんがブレインとして加わった瞬間のようにも見えました。まあ、時空を隔てて姉妹になる天璋院と和宮(静寛院)ということなら、なるほどと思えてしまいます。(あとは、現在、大都会の片隅にある不思議な探偵事務所で助手をしている響カノンさん(泪お姉ちゃま)が絡んでくれたら嬉しいんですけどね...)
次回は、いよいよ大政奉還に向かって進んで行くことで混乱する大奥と、寺田屋事件ということになるが、やっぱり大奥の縁側日記という感じのホームドラマが中心となっていることでしょうね。特に本寿院がどれだけお笑いパートを担ってくれるのか、楽しみです。が、帯刀がまたまた慌てふためく姿を見せて、そっちの役割をしそうな感じがしますけど...
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