THE GLENN MILLER STORY(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1954年の映画「グレン・ミラー物語」である。グレン・ミラーというとスウィング・ジャズの創始者であり、音楽界に素野名を残した人物である。本作は、そんな彼の伝記映画である。
作品データを記しておくと、時間は112分、監督はアンソニー・マン、脚本はヴァレンタイン・デイヴィスとオスカー・ブロドニーの2人、撮影はウィリアム・H・ダニエルズ、音楽はヘンリー・マンシーニとジョセフ・ガーシェンソンの2人である。そして出演は、ジェームズ・スチュワート、ジューン・アリソン、ルイ・アームストロング、ベン・ポラック、ヘンリー・モーガン、チャールズ・ドレイク、マリオン・ロス、アーヴィング・ベーコン、キャスリーン・ロックハート、ジョージ・トビアス、たちである。
若き日のグレン・ミラーは新しい音楽を創り出すという悲願に燃えていたトロンボーン奏者である。そのため、苦しい生活にも堪え忍んでいた。親友のピアノ奏者・チャミイもグレンの目的に疑いを持つようになっていたが、グレンの編曲した作品が偶然にもベン・ポラックの耳にとまり、グレンはポラックの編曲助手として採用されることになり、ポラックの楽団と一緒に演奏旅行に出る。デンバーでグレンは2年間音信不通だった学校時代の女友達・ヘレンに電話をして、彼女を訪れる。ここからグレンとヘレンのロマンスが生まれることになるが、この時はチャミイがグレンを仕事に連れて行った。グレンは新しい音楽ほ生み出そうと努力を続けるが、なかなか認められないでいた。あることから楽団斡旋屋のドン・ヘインズに認められ、ポラックの許を去ったグレンは編曲に専念するも、なかなか芽が出ないでいた。この原因はヘレンのいないことだと悟ったグレンは、ヘレンを呼び出して結婚を申込み、結婚することになる。結婚後、ヘレンの薦めで本格的に作曲の勉強を始めるグレン。やがてヘレンは、自分の楽団を組織することを薦め、彼の楽団が誕生した。6ヵ月後、ボストンに出演することになるも、途中で事故があって、彼の楽団は解散せざるを得なくなってしまう。更に妊娠中のヘレンも体調を崩して入院してしまう。グレンの家族が苦境に陥ったことを知ったボストンのポール・ルーム経営者・シュリプマンは手を差しのべて、グレンに資金提供して楽団を再編成させ、ポール・ルームに出演させる。この時、トランペット奏者が唇を傷めたことで、スコアをクラリネットに書きかえたグレン。これが受けて、ここにグレン・ミラー・サウンドが誕生した。演奏は当り、レコードは売れ、長南が生まれたグレンは絶頂期に入る。が、第二次大戦が勃発し、空軍に志願したグレンは戦債と兵員募集のために演奏を続けて、ヨーロッパ戦線へ慰問旅行に出る。クリスマスの日に、パリからアメリカに特別放送をすることになったグレンは、その番組であることをヘレンたちに呼びかけようと決心していた。が、ロンドンからパリに向かったグレンの乗った飛行機はパリに到着することなく、英仏海峡で消息を絶ってしまった...
グレン・ミラーが生み出したミラー・サウンドを堪能することが出来るということで、音楽ファンにもたっぷりと楽しめる作品である。また、伝記映画であるが、余りにもドラマティックな展開で、映画としてもたっぷりと楽しむことが出来る作品である。
で、本作は音楽を抜きにしては語れないものであり、サントラ盤の方もセットにして楽しむべき作品である。ミラー・サウンドは、色々とアルバムもリリースされているので、もっと数多くのミラー・サウンドを堪能したければ、そういうアルバムを聴けばよいが、本作のサントラ盤も、ミラー・サウンドの代表的なものがしっかりと収録されているので、これだけでも一聴の価値はある。
収録曲は以下の全10曲である。『Moonlight Serenade』『Tuxedo Junction』『Little Brown Jug』『St. Louis Blues- March』『Basin Street Blues』『In The Mood』『String Of Pearls』『Pennsylvania 6-5000』『American Patrol』『Otchi-Tchor-Ni-Ya』。
魅惑のミラー・サウンドをたっぷりと堪能し、映画の方でグレン・ミラーについて学ぶと言うことで、たっぷりと楽しみましょう。
The Glenn Miller Story: Music From The Stereo Soundtrack
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: MCA
- 発売日: 1992/03/24
- メディア: CD
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