「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その91) [ケータイ刑事]
今回とりあげる「ある物」は「シルクハット」です。一応、主人公である銭形姉妹/ボンド以外のキャラクターのもの、という条件を付けることにします。で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「泪・2nd.5話」「零・1st.4話」「零・2nd.3話」「雷・1st.24話」「雷・2nd.11話」の5本(数は多いで、実はあのキャラクターのためです。)、「007」からは「ゴールドフィンガー」です。尚、「007」では、他の作品でもボンド以外のキャラがシルクハットを被って登場している作品があるが、紳士の正装であるシルクハットの通常の使い方の範疇に収まるものであるのが殆どなので、今回は除外します。(「オクトパシー」では女性の使用例もあるんですけどね...)
「ケータイ刑事」:「泪・2nd.5話」。「盗まれた李の秘宝? ~銭形泪探偵団VS怪人十面相事件」という物語である。これは怪人十面相が「ケータイ刑事」に初登場した物語である。(この時から銭形姉妹の宿敵になりました。)で、この物語に登場する「シルクハット」は、怪人十面相の持ち物であって、最初に送った挑戦状のビデオの中でと、正体がばれてから着替えを行う際に、しっかりとシルクハットを着用している。→一応、怪人十面相は「紳士」ということですからね。黒の燕尾服を着たら、帽子はその正装であるシルクハットを使います。
「ケータイ刑事」:「零・1st.4話」。「露の秘宝を守れ! ~銭形零探偵団VS怪人八面相事件」という物語である。「泪・2nd.5話」で泪ちゃんに2つの顔を見破られたことで、自ら2つ減らして「八面相」と名乗って、再び銭形姉妹に挑戦してきた怪人八面相。(でも、零ちゃんのことは「銭形家の味噌っかす」と言って馬鹿にしている。)基本的に「泪・2nd.5話」と同じで、挑戦状のビデオと、正体がばれた後に着替え行って、正装となってシルクハットを被っている。
また、この物語には名探偵ボアロも登場していて、彼もシルクハット(「山高帽」に近いものですけど...)を被っていた。(ポアロは「名探偵」と言うよりも「迷探偵」といった方が正解です。)→怪人八面相が化けていた姿である。
「ケータイ刑事」:「零・2nd.3話」。「時限爆弾装置の解除キーを探せ!? ~銭形零探偵団VS怪人六面相事件」という物語である。零ちゃんに2つの顔を暴かれたことで、またも2つ減らして、怪人六面相と名乗って、再び零ちゃんに挑んできた物語。やはり挑戦状のビデオと、正体がばれた後で着替えてシルクハットを被っている。
「ケータイ刑事」:「雷・1st.24話」。「キョの三宝を守れ! ~銭形雷探偵団VS怪人5面相事件」という物語である。物語は「泪・2nd.5話」に準じている。「零・2nd.3話」で1つ顔がバレたことで、1つ減らして、怪人5面相(何故か漢数字ではなくて算用数字を使っている。)として雷ちゃんに挑んできた物語。挑戦状のビデオ、正体がばれた後の着替えで、しっかりとシルクハットを被っていた。
「ケータイ刑事」:「雷・2nd.11話」。「キャの三宝を守れ! ~銭形雷探偵団VS怪人3面相事件」という物語である。「雷・1st.24話」で2つの顔がバレたことで、律儀にも2つ減らして怪人3面相と名乗って、再び雷ちゃんに挑んできた物語。いつもの挑戦状のビデオだが、この時はビデオではなくてDVDを使った3面相。その中でと、正体がばれて着替えをした後に、いつものように正装ということでシルクハットを被っていた。また、この物語では、手錠を掛けられた後、いつものように手が抜けて逃亡を図るが、それを見越していた雷ちゃんが足に手錠を掛けて逃亡を防ぎ、遂に逮捕されることになった。
また、この物語では名探偵ポアレが登場する(やはり「名探偵」と言うよりも「迷探偵」といった方が正解である。また、「零・1st.4話」に登場したボアロとの関係は不明である。)が、彼もボアロと同様に「山高帽」に近いシルクハットを被っていた。
「007」:「ゴールドフィンガー」。1964年のシリーズ第3作である。(言うまでもなく、初代ボンドの第3作である。)この物語には「007」シリーズでも屈指の強烈な個性を持った男が登場するが、ゴールドフィンガーの召使いであり、「よろず屋」と呼ばれる用心棒のオッドジョブがその男である。東洋人であり、体格も良く、力も強く、空手の専門家である。また、主人のゴールドフィンガーには忠誠を誓っていて、ゴールドフィンガーの命令であれば、どんなに汚い仕事も行うという男である。いつも黒の燕尾服を着ていて、それに合わせてシルクハットを被っている。
が、ただのシルクハットではなく、つばの部分がスチール製であり、カミソリのような刃となっている武器である。で、このシルクハットを投げることで、離れた所にいる人間を襲う。実際、逃げるテリー・マスターソンをこれによって殺している。また、ゴールドフィンガーがオーナーのゴルフ場では、ボンドの前で殺人シルクハットを投げて、一撃で石像の首を切断して落とした、というデモンストレーションを行った。
更には、フォート・ノックスの金塊保管所の中でのボンドとの最終決戦でも、このシルクハットは強力な武器となり、ボンドを苦しめた。ボンドを追いつめたオッドジョブは、ボンドにトドメを刺そうとしてシルクハットを投げたが、ボンドが身を躱し、シルクハットは鉄格子に挟まってしまう。それを取りに行こうとしたオッドジョブ。ボンドは引き抜いた電線を鉄格子に接触させ、シルクハットに手を伸ばしたオッドジョブは感電死をした。
共通点は、悪側のキャラクターの使用物であるということと、共に中途半端な衣装ではなくて正装として正式な衣装の一部として使っているということである。(キャラクターとしたら、礼儀を弁えているということになる。→極悪非道な悪のキャラではなくて、「紳士」という一面を持っていると言うことになり、悪人であっても愛されるキャラクターと言うことになるのである。)
違いは、怪人十面相(八面相以降と名乗った場合も同じ)は逮捕されたものの死んではいないが、オッドジョブは感電死ということで派手な最後を迎えたので、持主の生死が異なるということ、また、怪人3面相が逮捕された時、シルクハットは持主である特に足を引っ張ることはなかったが、オッドジョブの死の際、持主であるオッドジョブが鉄格子に引っかかっていて、それを取りに来たオッドジョブを殺してしまったということで、持主の最期(怪人さんは死んでいないが、シャバでの最期を迎えたと考える。)に関与していない/したの違いがある。更に、怪人十面相は手下がいたので、一応は悪のボス格のキャラクターと言うことになるが、オッドジョブは主人(ゴールドフィンガー)に仕えている召使い(兼用心棒)であったので、ボス格ではなくて手下というキャラクター(ポジション的には、ゴールドフィンガーの右腕という位置になる。)であり、持主の地位の違いがある。
次回も「ある物」シリーズを続ける予定でいます。何が登場するかはお楽しみに。
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