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名曲探偵アマデウス#29 リヒャルト・シュトラウス「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 [ドラマ]

2週続けて再放送だったが、今週は3週ぶりの新作でした。が、今回は少し違った展開で、サブタイトル(「天出、恋の暴走」)にあるように、所長の暴走で勝手に謎解きを行ったというものでした。で、カノンさんはツッコミという所が色濃かったですね。(今回の(形の上での)依頼者・麗子に対するライバル心がメラメラと燃えていました。)

冒頭では、カノンさんが寝ていて、そこにいたずらっ子が現れて、カノンさんの鼻に洗濯ばさみを挟む。で、起きたカノンさんは周囲が散らかっていることから「何じゃこりゃ!」洗濯ばさみはそのままで、鳴った電話に出るカノンさんのぼけぶりが面白い所です。

で、いたずらっ子を発見したカノンさんだったが、所長が戻ってきたり、いたずらっ子のお母さんがやってきて、ということで、カノンさんのイタズラを返すことは出来なかったが、コミカルに楽しませてくれます。

その時、ラジオから流れていた「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」から、所長がお母さんに絡んで返さないようにして、無理矢理謎を解くと言うが「依頼人じゃないですよ」というカノンさんの言葉も無視の所長は、子供の相談を勝手に進めていく。また、お母さんがシングルマザーと知ると、お母さんの肩に手を回して、「お母さん、任せて下さい」と所長が暴走し始める。(カノンさんが、お母さんの方に回った所長の手を外そうとしているのも、面白い所です。)→いつもいつも、依頼者がやってきて、ということだが、時にはこういう展開も面白いものです。

「依頼もされていない」ということをナレーションでもしっかりと言っているが、暴走モードに入っている所長は勝手に進めていく。カノンさんは呆れ顔でつきあっているという感じで、所長の問に関して「関係ないことは答えなくて良いですよ」と言ったりしているが、曲を聴いて感じたことを口にする時には、いつものように豊かな表情を見せてくれていました。が、所長に対して「セクハラですよ」「訴えましょう」と言う時は睨みを利かせていて、凄味がありました。(今回のカノンさんは、所長に対して、かなり敵対心を出していました。)

お母さんが「最近新しい恋人が出来ました」と言う言葉に、カノンさんはお目々が輝き、所長は一気にガックリとなった対比は面白いですね。が、お母さんが所長に対して「どうしたらいいんでしょうか?」と頼りにして尋ねると、「馬鹿馬鹿しい!」とクッションを投げてしまったカノンさん。やっぱりカノンさんの気持ちは所長に向いていて、嫉妬というこれまでにないカノンさんの新たな一面がありました。

今回の曲は、ドラマ仕立てのものであるが、本当にその物語に上手く合わせた物語が出来るものですね。

お母さんが「これからデートします」と言う言葉に、所長は一気に盛り上がるが、「子供を頼む」と言うことだと分かると「そういうことですか」とショックを受け、カノンさんに子供の世話を押しつけようとする。ということで、カノンさんが貧乏くじを引くことになり、所長は落ち込んでいた。

今回のドラマ部分は36分ちょっとで、曲の方は約7分でした。が、曲の方はダイジェスト的に繋がれていて、物語のあらすじ(所長が説明したものそのまま)を振り返る、という感じでしたる→全曲を通して聴いてみると、より楽しむことが出来ますね。

ラストのオチは、所長は子供に「こんなお父さん、欲しいでしょう」と言って、トランプをしながら売り込んでいる。(カノンさんは部屋の片付けをしている。)で、「もう帰りますよ」と逃げようとするカノンさんに「ケーキでも買ってきてよ」と所長。そして改めて「こんなお父さん、欲しいよね」と売り込むが、子供の返事は「おじさんの子供は無理だけど、弟子にはなれる。僕、名曲探偵になりたいんだ」と、完全にふられてしまった所長でした。

今回のカノンさんは、随分と怒っていた表情を見せていたが、これも感情の一つなので、相変わらず豊かな表情を見せてくれるカノンさんです。で、今までに見せたことのない表情が見られたというのが面白い所でした。こういう子供が鍵を握る物語となると、その子供に食われてしまうことが多いのだが、カノンさんは食われることなく、今まで以上に感情を表に出して、存在感がありました。(所長も食われることなく、ふられたダメ男と、謎を解く頭脳明晰な男の対比を見せて存在感がありました。黒川芽以さん、筧利夫さん、二人とも演技は上手ですし、流石でした。)

次回(来週)は事件ファイルNo.030・シューベルト「さすらい人幻想曲」です。(が、1年目の新作はここまでで、その次からはまたも再放送のようです。)ということで、1年で30本というのは、月に2.5本ペースということで、少し少ないように思います。が、4月からは2年目に突入するので、お楽しみはまだ続きます。

 

R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

  • アーティスト: ブロムシュテット(ヘルベルト),R.シュトラウス,ドレスデン・シュターツカペレ
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2004/12/22
  • メディア: CD

チャイコフスキー:「ロメオとジュリエット」/リヒャルト・シュトラウス「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28 [xrcd]

チャイコフスキー:「ロメオとジュリエット」/リヒャルト・シュトラウス「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28 [xrcd]

  • アーティスト: シャルル・ミュンシュ,チャイコフスキー,リヒャルト・シュトラウス,ボストン交響楽団
  • 出版社/メーカー: 日本ビクター
  • 発売日: 2002/11/10
  • メディア: CD
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」、 R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 [Import]

マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」、 R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 [Import]

  • アーティスト: Gustav Mahler,Richard Strauss,Karel Ancerl
  • 出版社/メーカー: SUPRAPHON
  • 発売日: 2002/07/17
  • メディア: CD
R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯

R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯

  • アーティスト: ライナー(フリッツ),ドヴォルザーク,R.シュトラウス,ブラームス,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2000/09/30
  • メディア: CD
R.シュトラウス : 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」

R.シュトラウス : 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」

  • アーティスト: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,R.シュトラウス,クラウス(クレメンス)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1997/07/16
  • メディア: CD
R.シュトラウス:アルプス交響曲、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

R.シュトラウス:アルプス交響曲、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

  • アーティスト: ドレスデン国立管弦楽団,R.シュトラウス,ケンペ(ルドルフ)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/11/20
  • メディア: CD

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