恋する日曜日・1st.#22「そして僕は、途方に暮れる」 [ドラマ]
この物語を見たことで、遂に「恋日」の物語は(3rd.まで、「文學の唄」と「ニュータイプ」も含む)全て見たことになりました。
今回の物語は、主題歌は大沢誉志幸の『そして僕は途方に暮れる』(サブタイトルが曲のタイトルと一致するのは当然です。)で、ドキュメンタリー風に描かれた物語で、同棲していたカップルが別れを決意し、その最後の日となる一日の様子を追ったという物語でした。尚、本作に出演していた4人だが、他の出演作品を全く見たことが無いということと、(言葉は悪いが)スターというオーラを感じることが無くて、どこにでもいそうな一般人というような感じがしたということで、「ドキュメンタリー」らしさを強く感じることになり、こういう描き方もまた面白いものでした。
が、単に破局を描いただけという物語にならず、見終わった後に幸せを感じさせてくれるのが「恋日」(特に1st.はこの傾向が強い。)であるが、この点では「恋日」の王道を行く物語でもありました。
1年間同棲していた柳瀬純一と青山樹里だったが、別れることになり、今日は樹理が出ていく日である。荷物を整理する二人だったが、なんとそこに樹理の新しい彼の小杉英治が手伝いに来る。ということで、樹理の引っ越し作業をドキュメンタリー風に描き、それぞれの人物にインタビュー(出会い、別れることになった理由など)が行われて説明がされる、という形のストーリーです。
英治がレンタカーでやってくる。純一は英治に握手を求めるが、「こんなことをして平気なのか。俺だったら相手を殴る」と英治が言ったことから気まずい雰囲気になる。また、樹理の友達の武田裕子もやってきて、4人が樹理の引っ越し作業が進んでいく。
で、作業は進み、昼食も済ませ、殆どの荷物が運び出されると、英治と裕子は席を外す。で、純一も「ちょっと出掛けてくる」と言い、その間に出ていってくれるように樹理に言うと外に出た。が、樹理は、部屋に飾ってあった2人で作ったジグゾーパズル(上手くできないということで、一部はカッターでパズルを削って、無理矢理完成させたものだった。)を目にすると泣き出した。そんな所に英治と裕子が戻ってくる。2人は樹理の気持ちを察していて、「本当のことを言ってもいい」「止めてもいい」と言うが、樹理は出ていくことを貫こうとする。で、ジグゾーパズルを片付けようと手を伸ばすが、落としてしまって、組み上げたパズルが壊れて床に散らばった。で、色んなことを思い出す樹理は再び泣き始める。
その頃純一は、2人が出会ったコインランドリーにいた。で、出会った時と同じようにアイスを口にしているが、あの時は「ハズレ」だったが、今度は「アタリ」と記されていた。で、泣きながらも度伝行く潤一だったが、樹理の荷物を載せたトラックが走り去っていくのを目にすると、樹理は行ってしまったと思い、泣き叫んでいた。気持ちを落ち着けるようにして、吹っ切ろうとする純一。
気持ちの整理もつき、陽も傾くと、純一はマンションに戻ってくる。荷物が減った部屋を寂しそうに見る純一。そして足は寝室に向かった。が、そこには樹理がいて、壊れたパズルを組み立てようとしていた。純一に気づいた樹理は何も言うことが出来ないでいた。純一は「また一緒にやろう」と声を掛ける。更に純一が「また作り直そう」と言うと、樹理も頷いていた。その後、外に出た二人、純一はアイスのアタリを樹理に見せていた。「凄いじゃん」と言う樹理。二人はやり直すことにしたのだった...
同棲していた2人の最後の一日という物語も凄いが、それをドキュメンタリー風に描くという発想は面白い。が、2人の出会いから別れることになったいきさつを回想ドラマとしてではなく、それぞれにインタヴューということでそれぞれの言い分を聞かせるという表現は、短い時間(本編が26分というドラマですから。)だと十分に描くことが出来ないものを、短時間でしっかりと、しかもどちらに味方することもなく描いていて、なるほど上手い表現方法だと感じました。(こういう内容のドラマだと、回想ドラマを使って描いていたら、1時間枠のドラマとして収めるのも難しいだけに...)
これだけでも十分に面白い表現をしているのに、結局は元の鞘に収まったという「恋日」らしいハッピーエンドということで、「恋日」らしい物語を味わえたということで、たっぷりと堪能できた物語でもありました。→それにしても、「恋日」は全体的にレベルが高いドラマばかりですね。(こういうドラマを見ていたら、つまらない地上波ドラマは見ることが出来なくなります。)
次回は南Q太原作の三部作(南Qセレクション)に突入です。まずは「丘をこえて ~May be Tommorow」です。そして「ゆらゆら ~バカンスはいつも雨」「猫」と続きます。(ラストは「渋谷で5時」です。)「恋日・1st.」も残す所あと4本ということになりましたが、その後は「恋日・2nd.」に突入となるのでしょうか?(見ているとはいうものの「さそり」の再放送もしてもらいたいと思います。)尚、来週からは、記すかどうかは分かりません。(全部は記さないにしても、「ゆらゆら ~バカンスはいつも雨」はクオリティの高い作品でもあるので、一部は記すかも...)
↓今回の主題歌はこちらです。
そして僕は途方に暮れる(25th ver.)(初回盤)(DVD付)
- アーティスト: 大澤誉志幸,Natsuo Giniro,Yoshiyuki Ohsawa,URU
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL SIGMA(P)(M)
- 発売日: 2008/05/07
- メディア: CD
- アーティスト: 大澤誉志幸,Natsuo Giniro,Yoshiyuki Ohsawa,URU
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL SIGMA(P)(M)
- 発売日: 2008/05/07
- メディア: CD
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