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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その95) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は「伝説の動物」です。(「伝説の」というのは実在していない動物であるということです。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・2nd.4話」を、「007」からは「ドクター・ノオ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.4話」。「カッパに負けたイナバウアー?! ~河童沼殺人事件」という物語であり、伝説の動物というのは「河童」である。

「河童」とは、日本の伝説上の動物、または未確認動物とされている伝説上のものである。(地方によっては「河童」以外の呼び名(例えば「河太郎」「河郎」「かわっぱ」などと呼ばれることもある。)日本各地に伝承されているものである。

全身は緑色をしていて、頭には皿があるというのが共通している。また、背中には甲羅があり、テフ詩には水掻きがあって、泳ぎが得意とされている。好物はキュウリとされているが、この物語でちゃんと高村さんが論争したように、セロリという説も一部にはある。

この物語では、河童が出ると噂されている港区赤坂(ケー刑事ワールドの港区赤坂です。)の河童沼で、水泳のオリンピック候補にもなった学生が水死したという事件が起こった。実は、その学生は河童沼についての研究をしていて、河童は存在しないということを論文にまとめようとしていたが、河童目当ての観光業で生活している真犯人・緑川にとっては、その学生が邪魔だったということが事件の概要であった。

結局、ちゃんが犯行のトリックを見破り、河童の仕業ではなくて緑川による殺害だったということで、御用となりました。

007」:「ドクター・ノオ」。1962年の記念すべきシリーズ第1作である。(当然、ボンドは初代のS・コネリーである。)この作品に登場する伝説の動物というのは「ドラゴン」である。

「ドラゴン」とは、日本語では「竜」と言うが、「竜」と言うと中国の伝説上の動物であり、西洋の「ドラゴン」とは少し異なっている所がある。「ドラゴン」と言うと、トカゲのような姿であって、翼を持っていて空を飛ぶことが出来、さらには鋭い爪と牙を持っているという特徴があり、時には口から火を噴くとされている怪物である。一方、「竜」というとトカゲと蛇のあいのこのような所があって、足と角があって翼は持っていないのが一般的である。が、鋭い爪と牙は持っている。

「007」は西洋の作品であるため、日本語で言う所の「竜」ではなくて西洋の「ドラゴン」のイメージ上にあるものが登場する。(が、実際は生物ではないのですが...)

作中に登場する「ドラゴン」は、ドクター・ノオの所有する島・クラブ・キイに登場するのだが、それは火炎放射器を装備した装甲車(ドラゴン・タンク)である。(ちゃちな絵が描いてあって、一瞬だと「ドラゴン」に見えるのかも知れないが、如何にも'60'sらしい発想である。)そのため、クラブ・キイには火を吐くドラゴンが棲んでいるという噂を立てて、現地の漁師たちがクラブ・キイに近づかないようにするためのカムフラージュに利用していたのだった。

クラブ・キイに潜入したボンドたちの前に、当然のようにそのドラゴンが現れ、ボンドをその島に案内したCIAの現地工作員・クォレルは、ドラゴンの姿を目にして恐れている間に、ドラゴン・タンクの火によって焼き殺されてしまった。(ボンドとボンドガールのハニー・ライダーの2人は捕まってドクター・ノオの基地に連れて行かれることになる。)で、その後はボンドの活躍によってドクター・ノオの秘密基地は壊滅に追い込まれることになった。

共通点は、本物の「伝説の動物」は登場しない(それそのものは存在しないということで物語が展開されている)が、それを利用している人物がいるということである。更に、共に伝説の動物にかこつけた形で人を殺しているという所も共通点である。更には、主人公(銭形/ボンド)によって野望が潰えている、というのも共通している所である。(これは、こうなるからこそ物語が大団円になるのですけども...)

違いは、「ケータイ刑事」では人集めのために、「007」では人を近づけないことに利用しているということで、他人をその地に対してどうするのかという方向が真逆になっているという所である。また、「ケータイ刑事」ではそれを利用した人物は逮捕されたものの生存しているが、「007」ではあの世に旅立ったという所が違っている。

それらしても、実際には存在しない動物(しかも共に、全く架空の動物を新たに作るのではなく、伝説として語り継がれている動物、しかも日本の「ケータイ刑事」、イギリスの「007」ということでは、その国に伝えられている伝説の動物としてはポピュラーなものでもある。)を上手い形で物語に使うものですね。こういうように発想が共通するというのも、やはり両作が共に傑作であるからこそ共通する所であって、実に面白い所である。

次回も「ある物」シリーズを続ける予定でいます。何が登場するかはお楽しみに。

 

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