LOVERBOY『WILDSIDE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表された彼らの5枚目のアルバムである。カナダ出身で、'80's前半に活きが良く、それでいてキャッチーなサウンドで彗星の如く現れた彼らであるが、本アルバムは伊與久はあったが、路線を間違えてしまったような所があるアルバムであり、セールスの方は今一つ伸び悩むことになったアルバムである。当時のロックの世界は、バラード・ナンバーが幅を利かせていて、数多くのバンドがバラードでヒットを飛ばしていた。そんな時代に、バラードを取り扱わずに硬派なロックを集めたもので、時代の本流と離れているアルバムである。(が、ロックとしてはきかせてくれるアルバムである。)
収録曲は以下の全11曲である。『Notorious』『Walkin' On Fire』『Break It To Me Gently』『Love Will Rise Again』『Can't Get Much Better』『Hometown Hero』『Wildside』『Don't Let Go』『That's Where My Money Goes』『Read My Lips』『Don't Keep Me In The Dark』。
この中からシングル・カットされたのは『Notorious』であり、Billboardのシングル・チャートで最高位38位を記録するヒットとなった。(とは言っても、'80's前半の勢いを考えると、ちょっと寂しいチャート成績でしたけど...)
本アルバムからのお薦め曲は、シングル・ヒットを記録した『Notorious』、アルバム・タイトル・ナンバーの『Wildside』、硬派なロック路線を突き進んでいる『Break It To Me Gently』『Love Will Rise Again』『That's Where My Money Goes』という所をピックアップしておく。
時代の流れに逆らっているものの、ロック・アルバムとしてはテンポも良く、キャッチーなメロディとパワーがあるということで、爽快な気分にさせてくれる内容に仕上がっている。当時は猫も杓子もバラードに走っていただけに、久しぶりにスカッとするロック・アルバムとなったのだが、時流に背いていただけに、今一つ評価されていないのが残念な所である。(このアルバムが3年ぐらい早ければ、もっと大きなヒットになっていたと思います。)
とは言っても、ロック・ファンであればきいておきたいアルバムの一つである。
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