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名曲探偵アマデウス#36 シューベルト「ピアノ5重奏曲<ます>」 [ドラマ]

今回取り上げられた曲はシューベルトの「ピアノ5重奏曲<ます>」でした。(今月はこの物語までで、来週からは暫く再放送となり、次の新作は6/14です。)今回は、響カノンを演じる黒川芽以さんが、先日の「こんなステキなにっぽんが」に出演して福井・越前の旅をしていたが、それをネタにしたような所があった物語でした。→元ネタの取り方もかなり凝るようになりましたね。また、依頼者が駅弁づくりの店の三代目というのも、ちゃんが3代目のケータイ刑事ということから、数字も揃っていますし...

クラシックには疎いが音感だけは抜群、というカノンさんだが、今回は味覚に関しても抜群という所を見せていて、ただものではない所を披露したが、言葉として上手く言えないカノンさんの様子から、それを上手く言葉で表現してしまう所長も凄いということで、絶妙なコンビぶりを見せた今回の物語でした。

冒頭では、ヨーロッパ旅行のパンフレットを見て、「社員旅行ないんですか?」と所長に尋ねていたカノンさん。本当にこういう所のカノンさんは活き活きしています。で、食べ物の話になると、凄い嗅覚を発揮して、事務所の外にいる弁当の臭いに気づくなんて、ただものではないカノンさん。いつもながら、冒頭から楽しませてくれます。

で、依頼者がやってきて、駅弁作りについての相談に乗ることになった所長。本当に「よろず相談所」という感じがします。

まずは、デパ地下で売るための試作品「海鳴り」という五目ご飯弁当を食べてみるが、カノンさんは「調査のため」と念を押していたのが面白い所でした。で、第一声は「美味しい!」だが、直ぐに今一つということを口にする。ということで、カノンさんの味覚もただものでは無いという所を発揮していました。

曲の解説が進んでいって、第二の弁当(幕の内弁当)、第三の弁当(筍弁当)と登場するが、それらの弁当が出てくるって、一体何処で作ったの?というのは誰でも突っ込むところですね。→ツッコミ所もしっかりと用意している楽しい構成でした。

今回取り上げられた曲は、元々は歌曲だったということで、ピアノ伴奏+ソプラノで、歌曲としても流れていたが、この番組でソプラノが登場したというのは珍しいですね。(ベートーベンの「第九・合唱つき」のように、歌が元々ある曲を取り上げたこともあるが、それは例外ですからね。)

普通の楽器の構成から、バイオリンを1台にして、コントラバスを入れたという編成も、実際にコントラバスの演奏を止めたものとの聴き比べがあったので、その効果が一聴でわかったが、こういう所も本作は上手い作り方をしていますね。

最初の「海鳴り」が3000円と言っていたが、カノンさんでなくてもそんな駅弁は買いませんよね。「1000円?1500円?」と尋ねるカノンさんは正常です。が、第三の弁当(筍弁当)が「350円」というのは、逆に安すぎて売れないと思いますけどね...(筍ご飯のおにぎり2個+筍料理という内容ならば理解できないでもないですが...)依頼者は指を最初に3本、続けて5本出したが、それを見てカノンさんは「350円」と読み取ったが、やはり「800円」と考えるのが妥当かと...(でも、値段を付けるのなら、カノンさんの反応は消費者ならば誰でも思うところですし...)

今回のドラマ部分は35分強、曲の演奏は8分弱、ラストのオチが約1分という構成だったが、ドラマ部分が楽しかったということで、あっという間に過ぎてしまったという感じでした。尚、曲の方は、第5楽章まである「ます」の中から、第4楽章でした。(最も有名な所でもあるので、この選択は無難な所ですね。全ての楽章を聴きたいというのなら、じっくりと聴けばいいですし、解説の所ではそれなりに掻い摘んで部分的に流れていますから...)

ラストのオチの部分は、依頼者が新たな弁当を開発し、それが事務所に届いたということで、お昼ご飯でと喜ぶカノンさんと所長。で、食べようとして蓋を開けると、弁当では無くて「駅弁は地元で買って列車で食べるのが一番!お待ちしております。」というメッセージが書かれた紙が入っていました。カノンさんはショックを受けるが、何を思ったのか、所長はそのメッセージが書かれた紙を食べようとしていました。(「山羊じゃありません」と言うカノンさんの反応は正常です。)→そもそも、東京のデパ地下でのオファーを断ったというだけに、遠くから届いたのでしょうから、出前のようにならないのは正解だと思いますけど...

カノンさんの豊かな表情はいつもと同じであるが、今回は曲(メロディ)を耳にしての反応だけでなく、食べ物を口にしての反応があったため、いつも以上にカノンさんの豊かな表情を堪能できた物語でした。次の新作の放送が4週間先になるが、今回のカノンさんはそれを見越してなのか、たっぷりと楽しませてくれました。(また、弁当を投げたり、落としたりして、食べ物を粗末にすることも無く、物語としても面白いものでした。)

曲の解説もわかりやすく、ドラマの方も面白い展開になっていて、たっぷりと楽しむことが出来た物語でした。

次回の新作(ファイルNo.037)は6/14の放送となるので、3週間は再放送ということになります。6/14はファイルNo.037・チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」、6/21はファイルNo.038・フランクの「バイオリン・ソナタ イ長調」となります。尚、今回の物語(ファイルNo.036)のBS-2での放送は5/22、地上波では6/19までお預けとなります。BS-hiでの再放送は19日(火)の朝と30日(土)のお昼となります。

暫く新作がありませんが、休みを入れながらということで製作ペースに余裕が生まれることになり、それだけ物語の寝たも練ることが出来るため、クオリティ低下を防げるだけに、時間を掛けて良い作品(曲については奥深いものが紹介され、ドラマとしても楽しいものの両方が得られる作品)を続けて貰いたいところです。

 

シューベルト:ピアノ五重奏曲

シューベルト:ピアノ五重奏曲

  • アーティスト: ブレンデル(アルフレッド),シューベルト,イタリア弦楽四重奏団,デマーク(ジェイムズ・バン),ワイラースタイン(ドナルド),カッツ(マーサ・ストロンギン),カッツ(ポール),クリーヴランド弦楽四重奏団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/06/22
  • メディア: CD

シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」

シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」

  • アーティスト: シューマン,シューベルト,田部京子,カルミナ四重奏団,イウガ(ペトル)
  • 出版社/メーカー: Columbia Music Entertainment,inc.( C)(M)
  • 発売日: 2008/04/23
  • メディア: CD
シューベルト:ピアノ五重奏曲

シューベルト:ピアノ五重奏曲

  • アーティスト: レヴァイン(ジェイムズ),シューベルト,ハーゲン弦楽四重奏団,ヘッツェル(ゲルハルト),クリスト(ヴォルフラム),ファウスト(ゲオルク),ポッシュ(アロイス)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: CD
シューベルト:ピアノ五重奏曲

シューベルト:ピアノ五重奏曲

  • アーティスト: リヒテル(スビャトスラフ),ボロディン弦楽四重奏団員,ヘルトナーゲル(ゲオルグ)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/06/23
  • メディア: CD
シューベルト:ピアノ五重奏曲<ます>/モーァルト:ピアノ四重奏曲第1番

シューベルト:ピアノ五重奏曲<ます>/モーァルト:ピアノ四重奏曲第1番

  • アーティスト: ブレンデル(アルフレッド),モーツァルト,シューベルト,ツェートマイアー(トーマス),ツィンマーマン(タベア),ドゥヴェン(リヒャルト),リーゲルバウアー(ペーター)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/05/20
  • メディア: CD
シューベルト:P五重奏曲「ます

シューベルト:P五重奏曲「ます

  • アーティスト: スメタナ四重奏団,モーツァルト,シューベルト,ハーラ(ヨゼフ),ポシュタ(フランチシェク)
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2003/07/23
  • メディア: CD
↓一応、こういうものも拾っておきます。
ニッポンの駅弁 (えい文庫 173)

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  • 作者: 吉田慎治
  • 出版社/メーカー: エイ出版社
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  • 作者: 小林 しのぶ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/04/09
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  • 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本
日本全国おとなの駅弁215―一度は食べたい! いかめし、釜めし、鶏めし…超定番駅弁から変わり種まで

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