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怪談新耳袋スペシャル・うしろ「記憶」 [ドラマ]

今年の「新耳SP」の2本目は、ドラマ本編が47分半ということで、DVDが50分ということを考えたら、まあ納得いく時間となっていました。(こうなると、前回の後が、やはり邪魔ということになる。)

前回は身を以ての恐怖を感じる物語であったが、今回は心霊スポットを訪れた若者の恐怖体験と、一緒に行った仲間の存在が消えてしまうという考えても怖くなる心理的な恐怖という物語となっていて、2つの恐怖を見せてくれる物語になっていました。ゆはり「新耳」は一筋縄には行かず、色々と見せてくれます。(前回よりも「恐怖」と言うことではレベルが高い物語でした。)で、幽霊やお化け、異形の化け物が登場しなくても、怖い物語は出来るという見本を示してくれた物語だったと言うことが出来る作品でした。

そして、「東京少女・山下リオ」では親子(父と娘)を演じた山下リオと佐野和真が、本作では同じバイト先に務めるバイト仲間で、恋人になる一歩手前という存在でした。が、本作も「山下リオ主演」となっていたが、「佐野和真主演」と言った方が正しいと感じた物語でした。→どちらが主演であっても、恐怖を味あわせてくれることがホラー作品であり、ホラー作品としたら十分満足できる物語だったので、主演云々についてはどうでも良いのですけどね...

うしろ「記憶」
ある飲食店でバイトをしているみさき。いつものように出社すると、タイムカードを押して着替え、開店準備をしている。そんな所に、バイト仲間の一人である信吾が出社してきて、声を掛ける。信吾は昨日、バイト仲間の悟と義則の3人で、ある心霊スポットに行ったということを知っていたみさきは「どうだった?」と訪ねたが、信吾は「聴いてないの?」と不思議な反応をした。

信吾の回顧。信吾、悟、義則が行ったのは、廃墟になった旅館だった。ここには女の幽霊が出るという噂があり、それを確かめようとして、ムービーを回していた。階段を地下に降りていくと、そこには閉ざされた扉があった。開けようとしたが開かず、不気味な声を聴いた3人は逃げ帰った。その帰り道、信吾が運転する車で、先ほど撮影したムービーを見ながら盛り上がっていた3人だったが、突如義則が車のバックシートに呑み込まれて姿を消した。どうしたら良いのかと悩む信吾と悟は、義則の家に行ったが、母親は「息子はいない」と言い、義則の存在が無いものとして答えるだけだった。

そんな信吾は、タイムカードを押した時、義則のタイムカードが無いことに気づいた。店長に尋ねるが、店長は、そんな人は知らないという。そして、信吾と悟以外は誰一人として義則のことは知らないというのだった。

改めてその心霊スポットに行くことにした信吾。待ち合わせていたみさきがやってきて車に乗るが、信吾は出発しようとしない。悟を待っていると言うが、みさきはそんな人は知らないと言い、悟の存在が消えていた。結局、みさきと信吾の2人で心霊スポットに行った。

昼間ということもあって、信吾が前に来た時とは完全に様子が違っていた。地下に行くと、開かなかった扉が開き、中に入っていく。不気味な人影を見た2人だったが、それは捨てられたヘルメットとバケツに被せられていた布だった。そして不気味な声は、みさきが外への扉を開けたことで、扉が勝手に開き、風の音だったと分かった。

帰ってきた2人。分かれようとするが、信吾がみさきを呼び止め、みさきのアパートに泊まった。朝になり、先にバイト先に向かった信吾だったが、気になってみさきとのツーショットの写真を撮り、「覚えていてね」と行って別れた。

出社したみさきはいつものように開店準備をしている。やがて信吾も店にやってきたと思ったら、それは別のバイト仲間であり、信吾の存在は消えていた...

存在がなかったことのようになっているが、自分の記憶の中には確かに存在している。が、携帯電話のアドレスも、撮影したはずのビデオも消えていて、何一つ存在していた証が無い。そして、自分も存在が無かったかのようになってしまうと感じた信吾の恐怖は、もののけ、お化け、異形の化け物による恐怖とは違って、心理的な恐怖がある。そして、夜の心霊スポットを訪れて、そこで体験する恐怖というオーソドックスな恐怖と合わせて、二段重ねの恐怖を用意してあった今回の物語は、上手い物語でした。特に、心霊スポットでの体験は、その時は恐怖のどん底に突き落とされるが、そこを抜け出してしまうと、「何だ~」ということになってしまうが、心理的な恐怖は、考えるだけで怖くなるだけに、瞬間的な恐怖度は低いが、奥行きのある恐怖である。このように、全く異なる恐怖を1つの物語に上手く融合させていた、実に怖い怖い物語でした。→この辺りは、単なる怪談ではなく、実に様々な恐怖を体験できる「怪談新耳袋」の本領を発揮した物語でした。(1話5分の「新耳」の中には、全く怖くないも語りもあるだけに、実にバラエティに富んでいるが、今回のような物語があることで、恐怖の幅が広いという所をしっかりと見せてくれました。)

はっきり言って、先週の「まえ・すごい顔」とは比べものにならないほど「うしろ・記憶」は良くできた物語でした。(尚、どうして車のバックシートに吸い込まれたのか?ということを深く追求してはいけません。これが恐怖体験なんですから...)

ただ、今回の物語は「恐怖」ということではたっぷり味あわせてくれたが、これは今年は1話5分のTVシリーズ「怪談新耳袋」の再放送をしない代わりのご挨拶のつもりなのでしょうかね... やはり夏になると(1話5分のTVシリーズ)「怪談新耳袋」の再放送をしっかりと放送して貰いたいところです。(録画したものを見ることで我満せざるを得ないのが残念...)

 

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↓こちらも一応...

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↓TVシリーズの再放送が無いのは残念ですが、これらがあります。

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