ケータイ刑事銭形愛26話[裏ネタ編]PART 1

今回からの「銭形愛[裏ネタ編]」は最後の物語となる第26話「さらば相棒 ～五代刑事殺人事件」に突入です。（ようやく辿り着きました。BS-TBSの再放送終了までに終えて、一時的に休止している「銭形泪[裏ネタ編]」に戻ろうと思います。）初回となる今回はサブタイトルにある言葉から「さらば」についてと「相棒」について、そしてこの事件で五代さんが誘拐されるので「誘拐」について記します。尚、「相棒」については「泪・19話(2nd.6話)[裏ネタ編]PART 1」で、「誘拐」については「愛・12話[裏ネタ編]PART 1」で記しているが、それをベースに加筆しました。

尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

「さらば」：別れの際に用いる挨拶語の一つであり、「さようなら」と言う意味である。卒業式の定番ソングである『仰げば尊し』の歌詞に「今こそ別れめ　いざさらば」というように、最後の所にも出てきている。（※『仰げば尊し』は1884年に小学唱歌とされているので、既に誕生して120年以上が経過しており、作者とされている人物も亡くなって50年以上が流れているので、著作権は完全に消滅している。(よって、歌詞を記しています。)）

が、これだけではなく、別の意味がある。（その場合は「然らば」と記した方が良いでしょう。「さようなら」の意味の「さらば」は漢字表記ではなくひらがな表記ですから...）そもそも「さようなら」の意味は第三の意味でありました。

「然らば」は古語であり、文中の前の言葉を受けて、「それならば」「それでは」という意味の接続詞である。また、下に打ち消しを意味する言葉を伴って使い、「しかるに」「そのくせ」と言う意味がある。（これらの意味の方が、古語では「さようなら」の意味よりも多く使われていた。）

現代になって、映画のタイトルで「さらば○○」というタイトルの作品が幾つか登場したことで、こちらの意味の方がメインというような言葉となっていくことになったが、言葉は生きものであり、時代と共に変わっていく、ということを表している言葉と言うことも出来る言葉である。

「相棒」：一緒に何か物事をする時、組になって一緒に行う仲間のことを言う。「パートナー」「相方」などという言い方をすることもある。また、古語では、駕籠を前後で担ぐ相手のことを指して言う。

語源は、古語の「相棒」である駕籠を一緒に担ぐ際、二人一組になって長い棒を使って駕籠を担いでいたが、同じ棒を一緒に担ぐ相手のことを「相棒」と言った所から来ている。（「相棒」の「棒」は、本当に「棒」から来ている。）

「相棒」と言う場合は基本的に2人組のことを指している。これは語源となった駕籠を担ぐのは2人だったためである。そのため「二人組」「デュオ」「コンビ」「ペア」と呼ばれることもある。（これらは全て二人一組というものである。）

また「バディもの」ということがよく言われ、「ケータイ刑事」も「バディもの」とされるが、この「バディ」という言葉も「相棒」と言う意味である。但し、本来の意味の「バディ(Buddy)」は男同士の二人組のことを言い、女同士、または男女の二人組は「Buddy」とは言わない。（日本語の「バディ」も当初は男同士のことだけを指していたが、言葉とは変わっていくものであって、現在では男女、または女同士の二人組の「バディ」と言うようになっている。）

「バディ」という言葉を正しく適用すると、「バディもの」と言われる作品として映画「リーサル・ウェポン」、テレビドラマの「相棒」「あぶない刑事」が上げられるが、最近では男女の二人組のTVドラマと映画の「Xファイル」や「ケータイ刑事」も「バディもの」とされている。

「誘拐」：他人を欺して連れ去ることを言う。英語では「Kidnap」と言う。似たような行為に「拉致」と「略取」があるが、「拉致」とは無理矢理連れて行くことであり、「略取」とは暴力行為によって連れ去ることを言う。結果的には、この3つはいずれもが他人を連れ去ることは共通しているが、その手段につがいがあり、その行為についての言い方が変わることになる。→子供に「家族が事故にあった」と嘘を言って連れ去ると、騙したことになるので「誘拐」となる。嘘をつかずに、兎に角、力づくで捕らえて連れて行くと「拉致」となり、暴力を使って相手を傷つけてから連れ去ると「略取」となる。そのため、法律（刑法）でも「未成年者略取及び誘拐」というように記されることになる。

尚、「拐かし」または「匂引し」という言葉には、「略取」という意味と「誘拐」という意味の両方がある。現在ではこの両者の意味を持つ言葉として「拐取」という言葉がある。

誘拐事件は、色んな犯罪事件があるが、その中でも「割の合わない犯罪」と言われる。これは、誘拐事件の犯人の検挙率が、他の事件の検挙率よりも高いためである。（戦後、日本で発生した誘拐事件の犯人検挙率は97%を超えている。）→身代金の取り引きで出てくること、誘拐した相手を何処かに監禁するなど、犯人に繋がる手掛かりが多いということもあり、身代金の取り引きにのこのこと現れたら、それこそ逮捕して下さい、と言っているようなものである。（が、グリコ・森永事件の一つである「江崎グリコ社長誘拐事件」（1984年）は未解決のまま公訴時効になり、更に損害賠償の請求を行うにしても、民事時効が成立している。→この事件は「誘拐事件」の中では例外と言った方がよい事件である。）

「誘拐」（「略取」を含む）事件には、身代金目的、結婚目的、猥褻目的、海外移送目的などがあるが、刑事ドラマや映画に出てくるものは殆どが「身代金目的」である。有名な映画作品としては黒澤明監督の「天国と地獄」、グレン・フォード監督の「誘拐」、そのリメイクでメル・ギブソン主演、ロン・ハワード監督の「身代金」などがある。

 

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