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名曲探偵アマデウス#41 メンデルスゾーン「序曲・夏の夜の夢」 [ドラマ]

今回の物語の後は、6週続けて新作が無いということになるのだが、その間の分まで考えてのことなのか、今回も楽しい物語となっていました。

ゲストの美保純さんが、怪しげな占い師ということで、怪演ぶりを発揮していて、カノンさんも負けじとコミカルな一面と、乙女っぽいところとを出していて、楽しませてくれました。尚、カノンの黒川芽以さんと美保純さんというと、2002年のドラマ「京都鴨川東署迷宮課おみやさん」(第1シリーズ)の第5話で、同じ物語でゲスト出演していたのだが、黒川さんのMay曲探偵ブログで「ご一緒させていただいたことがあるんですよ」と記されていたが、その共演のことを言っているのですね。→共演者との出会いを大切にする黒川さんらしいところでもあります。

今回取り上げられたのはメンデルスゾーン「序曲・夏の夜の夢」ということで、季節を考えるとピッタリという選曲でした。(この番組って、意外と季節にあった曲を取り上げるというのが多いですね。)但し、シェイクスピアの戯曲は「真夏」ではなくて「夏至」の日の物語です。

冒頭では、必渋りに事務所が貧乏ということを語っていて、所長とカノンさんが内職でビーズのアクセサリーを作っている。蚊の音を耳にしたカノンさんがそれを叩き落とそうとすると、窓から現れたのが今回の依頼人のフェアリー舞子。これまでの物語で、事務所が1階にないとは分かっていたものの、何階にあるのかは分からないが、舞子がこの後に窓から落ちて、大した怪我ではなかったことから、2階にあると考えるのが妥当なところでしょうかね。(3階以上なら、窓から入ろうというのはかなり無理が出てきますから...)

で、最近は占い師としての商売があがったという状況で、あるCDが於いてあったことから相談にやってきたということでした。→以前はCDではなくてLPレコードわ持ってきた依頼人がいたが、やはりCDというのが妥当なところでしょうね。で、その曲が「夏の夜の夢」ということで、所長が語って行くことになる。

この曲は、シェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」をベースにしているということで、その戯曲の説明がされるが、そのストーリー説明のところでは、スケッチブックに描かれた絵を使って、カノンさんがフェアリー舞子の小道具である妖精ステッキを手にして語ってくれる。が、ここではカノンさんの衣装は妖精をイメージしたものに着替えて欲しい所でした。(が、普段着であったことから、魔法少女もののアニメから、ヒロインの魔法少女の日常の姿というように見えましたけど...→妖精をイメージした衣装に着替えていると、戯曲「夏の夜の夢」の妖精が抜け出してきたように見えて、より良くなったと思うのですけど...)

今回の所長は、またも人生相談のようになっていて、妖精占いをしているフェアリー舞子が要請を信じていないことを指摘したり、どうあるべきなのかを指南したりと、いつも以上に「名曲探偵」というよりも「生活相談員」のようになっていましたね。一方、カノンさんは、いつものように豊かな表情を魅せているが、フェアリー舞子が妖精を信じていないと知るとみせた幻滅したという表情はよかったですね。(それにしても、上がったり下がったりと、色々と忙しいカノンさんです。)

曲の説明では、和音の独特の使い方についてが印象深くて、その中でも1オクターブ下げ、しかも更に細工があるというのには感心しました。1オクターブ下げた音を使うだけでも違った印象を与えるのに、その上、「+α」があるというのは、やっぱり天災と言われたメンデルスゾーンですね。

今回のドラマ部分は34分半強、曲の演奏は約8分半、ラストのオチが1分強という構成となっていたが、最近の物語では平均的な時間配分でした。

ラストのオチの部分は、その後のフェアリー舞子の様子をスケッチブックに記した絵を使って説明するカノンさん。行列が出来て繁盛していた。で、先日のお礼と言うことで無料で占ってくれたら「この夏は必ず恋が成就する」と言われて舞い上がっている。(→「お礼」ということで、単に良いことを言っただけだと思われるが、そうは受け取らないのがカノンさんの良いところでもあって、乙女ということが良く出ています。)それを聴いた所長は「当たるといいんだがな...」と返すが、ここは単に形式的に返しただけのようでした。(大人の所長は、フェアリー舞子の考えも分かるということですね。)するとカノンさんが「妖精の存在を信じていないんじゃ?」と突っ込んできた。所長は「さあ、内職を始めよう」と完全に誤魔化した。その時、カノンさんは再び蚊が飛んでいる音を耳にしたので、それを叩き落とそうとする。で、見事に撃退して「今度こそ内職に集中できますね」と笑顔を見せていた。が、叩き落とされたのは蚊ではなく、妖精で、その顔は所長にソックリで、絶命してしまいました。

美保純さんの怪演ぶりと、カノンさんの豊かな表情が楽しませてくれたが、今回は部分的にはもっと面白くすることが出来た所があっただけに、ちょっと残念に感じたのだが、次の新作まで6週間あるということで、そういう所はじっくりと考えてください、と言っていると考えて、色々と想像してみたら楽しくなると言う物語でした。→特にシェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」の解説部分は、カノンさんに要請の格好をさせて方が良かったですね。

また、この曲はメンデルスゾーンが17歳の時に作曲した曲ということだったが、カノンの黒川さんも17歳の時には「ケータイ刑事銭形泪」という傑作があります(16~17歳の時の作品である。)し、「17歳」というのは特に傑作を生み出しやすい特別な年齢なのかな、と思ったところです。尚、南沙織(後に森高千里がカヴァーしている)の『17才』という曲のことも頭に浮かんだ筆者でした。(雑誌「セブンティーン」は全く頭に浮かばず、後からそんなのもあったと思い出しました。)

次回(来週)は再放送ということになるが、やはり予想通り、ファイルNo.037のチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」ということで、6/14に放送されたものです。(ファイルNo.042は9/6の放送なので、その後はファイルNo.038、039、040、041と再放送が続くことになるでしょうが、これだと1回分足りなくなるが、8月は1回は放送自体がお休みになるのではないかと思います。)上野なつひさんがゲストで、カノンさんが徹底的にいたぶられる物語でした。

その後は、9/6にファイルNo.042のボロディン「ダッタン人の踊り」、9/13がファイルNo.043のホルストの「組曲『惑星』」という予定です。

尚、今回の物語(ファイルNo.041)は21日、25日のBS-hiの再放送と、24日のBS-2の放送はあるが、地上波では9/11までお預けということになります。

また、カノンの黒川芽以さんは7/25放送の土曜ドラマ「リミット・刑事の現場2」の第3話にゲスト出演しますが、最近の黒川さんって、NHKづいてますね。(まあ、ドラマデビュー作も初主演作もNHKでしたし、受信料キャンペーンでも起用されていたことがあるだけに、NHKの製作スタッフの中に熱烈なファンがいるのは疑う余地はないですし...)

 

メンデルスゾーン:夏の夜の夢

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メンデルスゾーン:夏の夜の夢

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メンデルスゾーン : 交響曲第4番「イタリア」&劇音楽「夏の夜の夢」 他

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メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」、「夏の夜の夢」

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メンデルスゾーン : 劇音楽「真夏の夜の夢」全曲 Op.61

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