ケータイ刑事銭形命4話(感想)+5話予告 [ケータイ刑事]
二段構成で記している「銭形命」ですが、まずは簡単な感想と次回予告を見た範囲からの思ったことを記します。第4話の物語は「チョー満員の客室! ~死刑台のエレベーター殺人事件」ということで、このタイトルから当然の如く、1958年の名作フランス映画「死刑台のエレベーター」が頭に浮かぶが、「ケータイ刑事」らしい所が出ていましたね。→殺されたのが「社長」から「専務」になっていました。それ以外では「自殺」というのも映画にもあってネタと言ってもよい。しかし、愛人関係とか、エレベーターの中に閉じ込められるという所はありませんでした。とは言っても、30分番組なので、そんなに多くは出せないとは思っていましたけど...
その「死刑台のエレベーター」のことが頭にあったので、清掃員・鳥山みさとが殺された専務と愛人関係となっていて、痴情のもつれが原因ではないかという先入観があったため、それを覆す展開となったので、それなりに楽しめました。
が、みさとに姉がいて、秘書をしていたという所は「ケータイ刑事」らしい展開でした。→みさとの姉はこき使われ、酷い目に遭っていたということになるが、これを愛人だったとして、別れ話のもつれから自殺したということにしたら、ネタにしている「死刑台のエレベーター」により近づくだけに、ネタの練り具合ということでは不満を感じた物語でした。(エレベーターに閉じ込められるという展開では「東京少女・日向千歩 ~エレベーター少女」が思い出されるが、これは単に「閉じ込められた」という所だけが「死刑台のエレベーター」と繋がるが、そのシチュエーションだけの共通点でしたし...)
予告では「チョー満員の」という所に疑問を感じたのだが、10人以上が乗っていたエレベーターということにしたのは、当然と言えば当然だが、ちゃんと抑えるべき所は分かっている物語でした。
まあ、何処でナイフを刺したかというのは、エレペーターの外というのは直感的に感じたが、みさとが余りにも白々しく、救急車と警察への連絡を指示していたので、それが確信になってしまったため、「ゆっぱりね」という「ケータイ刑事」らしいもので、もう一捻り欲しい所でした。
が、最初の警視庁での命ちゃんと松山さんのやりとりが、事件を予知するかのようなやりとりになっているという「ケータイ刑事」の伝統が守られているのは楽しい所です。
命ちゃんの口上にもある「命の重みを感じなさい!」という台詞もそうだが、今回の物語で命ちゃんが犯人に対して言った「例え相手が悪人でも、勝手に奪って良い命なんてありません」という台詞が実に良く栄えました。これまでのシリーズでも、メッセージ性がある所としては愛ちゃんや泪ちゃんが犯人を逮捕した後、どこかやりきれない切なさを感じているという表情を見せていて、言葉ではない表情でメッセージを伝えていたが、命ちゃんは表情ではなく言葉で表現してメッセージを伝えている。これは子どもの視点から見て描いているという本作シリーズの設定を実に上手く活かした所である。で、「愛」と「泪」とはまた違った表現方法ということになり、良いところですね。→こういう所が続いていくと「銭形命」はとんでもないメッセージ性を持った作品として「ケータイ刑事」に新たな歴史を作ることになるかもしれない、という予感がしました。(ただ、再放送の入電メール配信などが足を引っ張っているのも気になるところですが...)
昼間の再放送での失敗という大きなマイナス点を完全に消してしまう名台詞であって、まさに「命の重みを感じなさい!」ですね。
あとは「8時だよ!全員集合!」に繋がるネタを松山さんがやっていたが、こちらは丹羽P世代には色々と思い出させてくれるネタであり、これも「ケータイ刑事」らしいところでした。
とりあえず、視聴後の感想はこれぐらいにして、ストーリーを追ったものやネタについては追加分として火曜にUP(予定)の方に示すことにします。
次回は第5話「売れないモデルの悲劇! ~恋とオシャレと男のコ殺人事件」という物語となるが、殺っちゃうのですね、前番組のネタを持ってくるとは、如何にも「ケー刑事」らしい所である。で、そうなると3人のモデルのあずさ、麻祐子、杏理は?ということになるのだが、次回予告で(この3人で)確認できたのは麻祐子だけだったが、あずさは「ケータイ刑事」の仕事で事務所にいないということにしても、杏理はどうしたのか?と言うことになっちゃいますね...
また「ワンシーンワンカット」は「愛・13話」以来のシリーズ2度目ということになるが、そうなると途中にCMを入れずに放送するかがポイントになる。「愛・13話」や「泪・1st.9話」「零・1st.12話」では実際にそういう形で放送を行っているが、果たしてそれが実現するかですね。(これをしないと、「ワンシーンワンカット」ということをやる意味がないですからね。→本放送ではこれをせず、週遅れの再放送でこれをやった「恋とオシャレと男のコ」(略した言い方が気に入らないので、決してその略した表記は記さない筆者です。)は、だからこそ半分は「失敗作」だったと言える。)
尚、麻祐子は容疑者の1人になるが、麻祐子が犯人だったら「ケータイ刑事」史上初の未成年が犯人と言うことになって、「愛」から守ってきたお約束(「犯人は大人」)が破られることになってしまうが、果たして???
ところで、昼間の、本放送から一週遅れの再放送(第3話)の方は、先にも記したように、本日はいつもより1時間繰り下がって15:00からの放送だったのに、入電メールが14:00からの放送に合わせた配信をしたということで、笑ってしまいました。BS朝日のバーチャルメールの二番煎じであるが、失敗企画の「バーチャルメール」を引きずっているようでもあって、BS放送とメール配信はどうやら鬼門のようですね。→「ケータイ刑事」のことだから、こういう失敗をネタにした物語を作ってもらいたいところです。
↓参考まで
命の重さはみな同じ―みなしご犬たちの物語 (動物感動ノンフィクション)
- 作者: 沢田 俊子
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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