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ケータイ刑事銭形舞9話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

銭形舞[裏ネタ編]」の増補を行っているが、今回からは第9話の「最強の心理学者VS銭形舞」に突入です。今回はサブタイトルにある言葉から「心理学者」について、劇中に登場した「サッチャー錯視」について、そして前回のこの物語の「裏ネタ編」で記した「心理学」と「フロイト博士」について追記を行うことにします。

また、この物語について過去に記した記事(改訂版の方です)は「ここをクリック」してご覧下さい。

心理学者」:後述する「心理学」の研究者、またはその学者のことである。英語では「Psychologist」と言う。

科学的研究を行う心理学研究者と、心理学的知識技能を実践する職業心理学者とに大別出来る。前者は大学などの研究機関に属しているのが殆どであって、この物語に登場する古糸教授もこちらに含まれることになる。一方、後者は「心理士(心理師)」と呼ばれる資格を持っていて、専門機関でカウンセリングなどを行っている人が多い。が、日本では心理学に関する国家資格というものは現時点では存在しておらず、学会や民間団体が与える資格である。そのため、資格商法詐欺事件の温床にもなっている一分野でもある。もしも、これに関する資格取得の通信教育などの勧誘があった場合は、十分注意しましょう。(→資格マニアの岡野さんだったら、いかがわしいような「○○心理士(○級)」というのを(いくつか)持っていそうですね。)

サッチャー錯視」:劇中でも簡単に説明が行われているが、上下を反転させた倒立顔に於いて、局所的特徴の変化の検出が困難になるという現象のことである。(正立した顔であれば、その変化は簡単に検出できるが、倒立させると、変化に気づきにくいというものである。)

イギリス・ヨーク大学のピーター・トンプソンによって研究されたものであって、1980年に発表されたものである。当時のイギリス首相・マーガレット・サッチャーの名前にちなんでこのように命名された。(研究の時、M・サッチャーの顔写真を用いたら、この錯視が顕著に現れたためであった。)

比較的新しいものである「サッチャー錯視」をトリックに利用した今回の物語は、なかなか鋭い所を突いたものである。学術的にも説明されていることであり、人間の顔に対する認識能力とは凄い者ですね。(人間の顔は類似性が高いにも関わらず、一目で見分けて識別できるのですから...)

心理学」:英語では「Psychology」または「Mental Philosophy」と言う。人の心の働き、または人や動物の行動を研究する学問である。また、「心」に関する学問の総称としても使われる。

元々は精神または精神現象について研究する学問として始まり、1879年に世界初の実験室を作ったウィルヘルム・ブントを祖としているとされている。それ以来、様々な学派が生まれ、物理学、生理学、病理学などからそれぞれ発展している。中でも、J・T・ワトソンの行動主義やW・ケーラーのゲシュタルト心理学、W・ディネタイの了解心理学は一定の成果を残している。が、多くは現象学、精神分析、精神医学によって、または生理学や行動工学の進歩によって、有効性が減じられているのも事実である。

現在では人文科学から自然科学、動物行動学、情報工学などが絡んだ幅の広い学問となっていて、「○○心理学」として余りにも数多くの学問が派生している。(→笑い話として「○○心理学」の「○○」に適当な二文字の熟語を入れると、それだけで新たな学問(心理学)になる、と言われている。)中には「心」とどのように繋がりがあるのか疑問を持ってしまうものまであります。(→正に、新興宗教と同じような状況ですね。)

フロイト博士」:SIGMUND FREUD(ジークムント・フロイト:1856年~1939年)はオーストリアの精神分析学者であり、精神分析の創始者である。フライベルクのユダヤ人家庭に生まれた。1873年にウィーン大学に入学し、物理などを学び、1881年に医学部を卒業すると、比較解剖組織学について研究する。その後、1885年にパリに留学して、ヒステリーの研究で知られるシャルコーに師事してヒステリー(神経症の一種)に関心を寄せ、催眠によるヒステリー症状の治療法について学ぶ。翌年ウィーンに戻ると催眠によるヒステリー症状の治療法を実践して開業医となり、同時にJ・ブロイアーやW・フリースとの親交を続けて、その仲から「精神分析」の基礎理論と技法についてを整備していく。1908年にはウィーン精神分析学会を設立、1910年には国際精神分析学会設立に尽力する。その後も多くの患者を診ながら研究を続ける。

が、ナチスの台頭により状況は変わっていって、1938年にナチスが学会からアシュケナジー(ユダヤ人学者)を追放してガス室送りとなる中、彼は弟子たちの勧めによってロンドンに亡命した。(彼もユダヤ人である。)そしてその翌年の1939年、末期癌に冒されていたことから、モルヒネによる安楽死を選んで障害に幕を下ろした。

今日の精神分析の世界は、彼が基礎を作ったものである。1895年に発表した「ヒステリー研究」、1900年に発表した「夢判断」という著書は余りにも有名であり、20世紀の各種学問に多大な影響を与えた。その他の著書としては「性欲論三篇」「自我とエス」「トーテムとタブー」「ある幻想の未来」「文化への不満」等がある。

ただ、面白いのは、彼の研究が後世に多大な影響を与えたのは事実であるものの、彼の弟子たちは彼の理論の一部を必ず否定していて、それを元にして新たな理論を構築していきも精神分析の世界が発展していったということがある。そのため、彼の理論そのままというものは現在には継承されていない。(だからこそ、発展していったということも言える。)

尚、彼の孫であるルシアン・フロイド(LUCIAN FREUD)はイギリスの画家として活躍している。

 

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