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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その125) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「プライベート・ビーチ」です。(普通の海岸ではそれぞれの物語でいくつか登場しているので、「プライベート・ビーチ」と言うように限定します。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・1st.4話」、「007」からは「サンダーボール作戦」です。

ケータイ刑事」:「・1st.4話」。「炎天下の殺意! ~渚のお嬢様殺人事件」という物語である。この物語の舞台となるのは、お嬢様学校であるセントヨーク学園(大学)に通っている海音寺エリカの別荘である。そして、その海音寺家は資産家であって、別荘の側にプライベートビーチを持っている。(「私有地」という看板まで立てていて、それなりに管理しているようです。)

海音寺家の娘・エリカは大学の友達3人と共に別荘に来ていたが、そのエリカがプライベートビーチで死体で発見された。ティータイムになってもエリカが戻ってこないので、一緒に別荘に来ていたエリカの友人たちが探しに出て、エリカの死体を発見したのだった。ということで、ちゃんと高村さんが連絡を受けてやってきて、早速捜査を開始した。(エリカの友人の3人が3人ともお嬢様言葉を話していて、これがまた面白いところでもありました。)

エリカは一人でプライベートビーチで泳いでいたらしいのだが、どうやら溺死したらしい。実際、肺の中には海水があった。しかし、溺死だけではなく、熱射病の症状もあった。(更に、エリカの手の爪の中には黒いナイロン繊維が残っていた。)

結局、エリカは別荘の浴室に張られた海水に顔を突っ込まれて溺れ、意識を失ったが、この時にはまだ死んでいなかった。真犯人は、エリカはこの時に死んだものと思っていて、車のトランクにエリカを入れ、買い物の溜めに車で出掛けた際、プライベートビーチに寄ってエリカの死体を放置していたのだった。エリカは夏の強い日差しの下、長時間にわたって車のトランク内部に閉じ込められていることになる。夏の車のトランク内部は高温になり、そのなかな閉じ込められていたエリカは熱射病で死亡したのだった。爪の中にあった黒いナイロン繊維は、トランク内に敷かれていたマットの繊維であった。

そしてエリカを殺した真犯人は、エリカの同級生の女子大生の1人であった。彼女はお嬢様学校であるセントヨーク小学校の時のエリカの同級生であった。しかし家庭の事情で一度他の学校に転校して、大学から再びセントヨークに入学していた。小学校からの進学者を内部生と言って、中学、高校、大学から入って来た者を外部生と呼んでいたセントヨークでは、内部生が仕切っていた。本来は外部生になるところをエリカによって内部生として扱われていたのだが、エリカは内部生と扱う代わりに自分の奴隷としてこき使われていた。そしてついに堪忍袋の緒が切れて、エリカを殺害したのだった。(風呂場で殺すというように、なかなか用意周到な犯行であった。→風呂場で溺死したと思い込んでいたことが命取りになった。)高村さんが口にしていたが、「お嬢様は怖い」という物語でもありました。

007」:「サンダーボール作戦」。1965年のシリーズ第4作である。海中での秘密兵器を中心に、派手なものが多数登場する作品でもある。また、当初は本作をシリーズ第1作として制作しようとしていたが、色々な問題があって制作することが出来ず、「ドクター・ノオ」が映画シリーズの第1作となった。また、後に本作はイオン・プロ以外で「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされている(しかも、ボンドを演じたのは本作と同じS・コネリーである。)が、これは本作の権利が複雑なものになっているためでもある。(尚、「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は「007」シリーズのイオン・プロの制作ではないこともあって、シリーズ作品としては扱われておらず、「番外編」という扱いである。→そのため、本連載では取り上げないことにしています。)

この物語に於けるプライベートビーチは、スペクターのNo.2で、海賊上がりの富豪・ラルゴは大邸宅や豪華なヨットを所有し、プライベートビーチも有する資産家であり、愛人のドミノを囲っていた。ドミノはラルゴの別荘で毎日のんびりと暮らしていた。が、ドミノはNATOのパイロットである兄の死にラルゴが関係していると知ると、復讐を果たそうとする。ラルゴはドミノを監視していたが、ボンドが絡んできたことから、ボンドを消そうとする。

ラルゴのプライベートビーチにいたドミノの元にボンドがやってくる。当然、ラルゴが雇っている殺し屋・ヴァーガスはボンドを狙っていた。ドミノと話をしているボンドは刺客に気づくと、側にあった水中銃を素早く撃ち、ヴァーガスは水中銃から発射された銛を喰らい、ヤシの木に串刺しになって倒された。

ドミノとボンドがいたのは人気のないプライベートビーチであるが、ビーチの側にはヤシの林があり、ヴァーガスはそこからボンドを狙ったのだが、流石は殺しのライセンスを持つボンドであり、ドミノとのんびりとビーチで羽を伸ばそうとしている様な時であっても周囲に対する観察力は鈍っていないという所を見せつけたところである。→一流のスパイはやはり恐ろしいということです。

共通点は、私有地であるプライベートビーチが共に殺人の場所となったということである。誰でも入ることが出来るビーチ(すなわち、プライベートビーチ以外)であれば、たいていは人がいるので、そんな所で事件を起こせば目撃者が多数いることになるので、人目のない場所を選ぶというのは理解出来るところである。が、その「人目のない場所」として選ばれたのが共に「プライベートビーチ」であるというのは、やはり傑作に共通する不思議な力が働いているということが出来る。(プライベートビーチでなくても、人目の少ない海岸はいくらでもあります。)しかも、殺されたのはそのプライベートビーチの所有者に関係する人物であると言う所も共通している。(「ケータイ刑事」では持主の海音寺家の娘、「007」では持主のラルゴが信頼して雇っている部下の殺し屋である。)

相違点は、「ケータイ刑事」では、被害者は実際にはそのプライベートビーチで殺害されたのではなく、他場所で殺された死体が運ばれてきて、その場で殺されたように見せかける偽装工作が行われていたが、「007」ではその場で殺された(ボンドからすると正当防衛ということも出来ますが...)ということである。また、男女の違いも(一応)あります。

次回も「ある物」をテーマに記す予定です。何が登場するかはお楽しみに。

 

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