SSブログ

古代少女ドグちゃん#3 [ドラマ]

第3話の登場妖怪は「放置自転車」ということで、前2話の妖怪とは少し違った妖怪の登場となりました。しかも、不法投棄や放置自転車というゴミ問題を取り入れて、それを風刺している所が、単なる娯楽作品の範疇に留まっておらず、面白い所です。

そして、今回の物語の脚本はKJ(加藤淳也)ということで、何かを遣ってくれるという期待があったが、やっぱりやってくれました。(流石は「ケータイ刑事」のエース・KJと言った所ですね。)

父が海外出張でいないことで、ドグちゃんと2人きりの生活となった誠は、再び学校に通い始める。で、学級委員長の紀美香が、誠が休んでいた間のノートを渡してくれる。その側ではドグちゃんもいて、自分もノートを欲しがっていた。(→こういう所は本当に子どもという所が出ていて、楽しい所です。)で、自転車で去っていった紀美香を見たドグちゃんは、自転車が欲しくなり、駄々っ子のように主張する。で、慎太郎が自転車置き場に於いてある自転車を持って行かせようとする。

そこには自転車整理をする老人・町田が自転車の整理をしていた。そんな所に自転車を乗り捨てていく男・五味五郎(この名前が何とも言えない所です。)がいた。誠は、放置自転車と言えども持っていくことはまずいとして、ドグちゃんを家に連れて帰り、家にあった母の自転車を出してドグちゃんに与えた。で、喜ぶドグちゃん。(正しく乗らないで色んな乗り方をしている所がまたまた楽しい所です。)

で、表で慎太郎に自転車の乗り方を教え貰うドグちゃんだった。

そんな所で、五味と町田が争う声が耳に届いたドグちゃんは、五味に妖怪の臭いを感じたが、それはかすかなものだった。

その後、五味の周囲で不思議なことが起こる。五味が捨てた自転車が、何をやっても戻って来るのだった。で、遂に五味は自転車を分解して捨てたが、それでも戻って来たのだった。

ドグちゃんは、五味のことが気になり、夜になって臭いを頼りに五味のアパートに向かった。すると、捨てられたゴミを身に纏った五味が自転車で走っている姿を目にした。で、ドキゴローが検索すると、それは「妖怪放置自転車」だった。しかし、妖怪放置自転車は、取りついた人間を道連れにして暴走し、やがては地獄の炎の中に飛び込んで自滅するということで、ドグちゃんは退治することをしなかった。(「自滅するから放置する」という発想も凄いが、それが「放置自転車」いう妖怪の名前に「放置」とあるのも凄い所ですね。)

が、誠はそのまま放置することが出来なかった。で、ドグちゃんも乗り出し、妖怪放置自転車が地獄の炎に飛び込むのを先回りして待つことにした。で、妖怪放置自転車がやってきた。五味を助けようとするが、妖怪放置自転車はドグちゃんも道連れにしようとする。で、一騎打ち。両者がすれ違うと、ドグちゃんが倒れた。妖怪放置自転車が勝ったように思われたが、妖怪放置自転車の身体がバラバラになっていく。実はドグちゃんはすれ違いざまに身を躱し、妖怪放置自転車をばらしていて、妖怪放置自転車の刃を喰らったのは誠だった。

バラバラになった妖怪放置自転車は、それでも五味を道連れにして地獄の炎に飛び込もうとする。が、ドグちゃんが五味を救い、妖怪放置自転車は地獄の炎の中に消えていった。

その後、五味は物を捨てることが出来なくなっていて、五味のアパートはゴミ屋敷になっていた。

一方、家に帰ったドグちゃんは、誠が自転車を捨てなかった訳を尋ねるが、「人には捨てられない物がある」という誠だった。

今回は、ドグちゃんが妖怪退治をしないという態度を見せたが、それが「放っておいても自滅する」という理由だというのが面白い。何でもかんでも退治するのではなく、合理的に考えるところが凄い所ですね。また、最後は対決することになったものの、結果的には妖怪放置自転車が自ら炎に飛び込んでいったため、ドグちゃんが退治して封印しなかったが、2話までのパターンを破って違う妖怪退治となったのも面白い所でした。

最初は自転車整理をしている町田老人が妖怪ではないかと思わせたが、そうではなく、しかも人間に取り憑くというのが面白い所である。妖怪は人間の姿になっているだけではないということも、妖怪のバリュエーションを増やしてくれることになり、今後登場する妖怪が楽しみになってきます。

更に、エンタテイメント作品としてだけでなく、社会問題になっている放置自転車やゴミ問題、ゴミ屋敷を風刺しているところ、使い捨て社会に対する疑問を描いているところなど、実に奥深いものがあり、実に上手い物語でした。

本作は久しぶりに快心の傑作に出会ったという感じですね。原案の井口監督もそうだが、今回の脚本のKJといい、「銭形命」では今一つ冴が足りないと感じたが、本作では正にその力が発揮されている。MBSが10月から「銭形命」の放送を行わないのも、本作があれば納得出来ます。いや、同時に放送していたら、完全に「銭形命」は霞んでしまったでしょうね。それにしても、本作が全国放送にならないのが残念です。(現時点では、関西以外では福岡で放送が始まり、北海道での放送が決定しただけです。)

次回は、ゲストが山田キヌヲ、登場する妖怪が「無礼香」(ぶれいこう)ということだが、KJ脚本だと映画「ニュータイプ ~ただ、愛のために」繋がりということになるのでしょうか???

 

↓本作のDVD、予約出来ます。

 

↓一応、こういうものを

自転車市民権宣言―「都市交通」の新たなステージへ

自転車市民権宣言―「都市交通」の新たなステージへ

  • 作者: 石田 久雄
  • 出版社/メーカー: リサイクル文化社
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 単行本

放置をなくしすみよいまちを―京都市自転車放置防止条例のあらまし (1985年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 京都市
  • 発売日: 1985
  • メディア: -

放置自転車条例 (1983年) (条例検討シリーズ〈1〉)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 北樹出版
  • 発売日: 1983/10
  • メディア: -

 

↓「銭形命」も予約出来ます。

ケータイ刑事 銭形命 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形命 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

 

↓名前を出したので、これも拾っておきます。

ニュータイプ~ただ、愛のために [DVD]

ニュータイプ~ただ、愛のために [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。