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ケータイ刑事銭形泪35話(2nd.22話)[裏ネタ編]PART 9 [ケータイ刑事]

9回目となる「銭形泪・2nd.22話」(通算では35話)の「相棒を射殺せよ! ~催眠術殺人事件」の「裏ネタ編」も今回で打ち止めとします。で、今回は、柴田さんが(早島琴の)これをやっていたということから「追っかけ」について、高村さんが早島琴に言った「負け惜しみ」について、高村さんの銃はこれだったということから「空砲」について、そして佐藤公安警部補が口にした「小劇団」について、「反響」について記します。尚、「空砲」については「・9話[裏ネタ編]PART 4」で記したものをベースにして加筆を行いました。

尚、約3年2ヶ月前のBS-i(当時)での再放送時に記した本編について記した記事(「改訂版」となります。)の前半(=Aパート)は「ここをクリック」、後半(=Bパートと鑑識メモ)は「ここをクリック」してご覧下さい。

追っかけ」:ご贔屓の芸能人や著名人を対象として、追いかけ回す熱狂的なファンのことである。英語では「Groupie」がこれに似た言葉であるが、日本語の「追っかけ」よりも過激な所があって、部分的には(日本語で言う所の)「ストーカー」に近いものがある。(「つきまとう」という行為にまで及んでいるのが「ストーカー」であり、「追っかけ」はそこまではいかない。)

尚、「追っかけ」には他にもいくつかの意味があって、辻待ちの人力車夫が客を誘うことを言ったり、追いはぎのことを指したり、(山陰地方では)魚の仲買人のことを指す言葉でもある。

「追っかけ」というと、芸能人をターゲットとして、どこからスケジュールを入手するのかというように、行く先々に先回りしているのが特徴であるが、日本でこれが初めて現れたのは明治20年代の娘義太夫だと言われている。明治25年に新聞記事として、その時の様子が記されたものが資料として残っているが、ファンである学生達が娘義太夫に熱中して、追っかけたという。(移動に使った人力車まで追いかけたり、演じている最中に落ちた簪の争奪戦を繰り広げたという記事がある。→今も昔も、熱中していると、やることは同じですね。)で、この時に「追駆連(おっかけれん)」という名称が使われた。(「連」と言うのは一人ではなくて複数の人が行っていたためで、「連中」の意味である。)よって、これを「追っかけ」の言葉が最初に登場したものとされている。

その後は数々の追っかけが登場していて、芸能人だけでなく、スポーツ選手などにも見られるようになる。また、宝塚歌劇団の追っかけは、それぞれの組のトップスターに追っかけがいるという状況である。→劇場出演が中心である宝塚のスターを追っかけるというのは、ある意味では明治時代の「追っかけ」に繋がるものを感じられますね。

また、今年では女子アナウンサーをタレント扱いして、追っかけている連中もいるぐらいであって、熱狂的なファンは時代が変わり、ターゲットが変わっても、その存在と行っていることは変わらず、存在続ける(当然、人も変わっているのは言うまでもない。)ものものである。

尚、普通に「追っかけ」をしているのであれば、それほど大きな問題にはならない(待っている時に騒いだりしたら、その近辺の住民に対して迷惑行為をしていることになるので、完全に何もないとは言えません。)が、度を超えて「つきまとい」という行為まで発展すると、それは「追っかけ」ではなくなって「ストーカー」になり、各地の条例で定められている迷惑行為防止条例違反となって犯罪行為となって、犯罪者となる。(ニュースで、追っかけからストーカーになって、裁判所から排除命令が出た、とか、逮捕されたというものを時々耳にすることがありますね...)

負け惜しみ」:負けたことを悔しがって、ことさら強情を張って負けていないと言い張ったり、弁解することである。兎に角、「負け」を(一切)認めずに何とか言い訳をして取り繕い、あくまでも自分は勝っていて、負けたのは何かのせいにする行為でもある。また、勝敗で「敗北」ということでなくても、何らかの失敗をした場合も、同様の行為をしていると「負け惜しみ」と言われる。

英語では「Sour Grapes」と言う口語的な言い方がある。特に「それは負け惜しみだ」と言うことを「I think it's sour grapes.」という慣用語として使用される。これはイソップ物語に出てくる一説の、キツネが木になっている美味しそうな葡萄を取ろうとして手を伸ばすが、手が届かずに取ることが出来なかった時、「あの葡萄はすっぱいからいいよ」という負け惜しみを言って葡萄を諦めたという物語に由来している。(文字通り「酸っぱい葡萄」という言葉になるが、「Sour」には「酸っぱい」という意味以外にもいくつかの意味がある。「負け惜しみ」を言う場合、「不機嫌な」「気むずかしい」態度をとることがあるが、この「不機嫌な」「気むずかしい」という意味が「Sour」にあるところが面白いところでもある。)それ以外の英語としては「Bad Loser」「Obstinate」「One's Defeat」と言う言い方がある。

とは言っても、早島琴は海王星団の新たなボスであるだけに、負け惜しみでも言って存在感を見せないと、ボスとしての存在感が無くなってしまうだけに、立場上でも負け惜しみを言ったことは、物語としては面白い所でした。

空砲」:実弾を込めないで、火薬だけを使った銃や大砲のこと、若しくはその発射音のことを言う。実弾を使っていないため、当然のことながら相手を殺傷することや、破壊を行うということは起こらない。現在では、「歓迎」の意味を表したり、「敬意」を表す表現として、外国の要人を迎えた場合、式典などで一般的に行われている。また、軍関係の場合では、戦死者に対する軍葬の際、弔意を表す意味としても行われている。(フィクションであっても、軍葬のシーンには登場していますね。)

空砲を撃つというのは、長い歴史のある行いであって、帆船が主役だった大航海時代からの名残である。というのは、当時の大砲は、一度発射すると、次を発射するには相当な時間がかかる(発射の反動で大砲は後方に移動してしまい、それを元の位置に戻し、更に筒先から中を掃除して、新たに火薬を装填して弾を込め、導火線に火を付ける必要がある。)ためであり、その間に相手から攻撃されると無防備な状態になってしまう。つまり、大砲を発射すると次の発射まで時間がかなりあり、相手に対して間接的に攻撃の意思がないことを伝え、敬意を表すというものである。この中から「空砲は敬意を表す」という所だけが受け継がれ、現在でもそれが国際的な礼儀となっている。(現在の兵器であれば、空砲の後に実弾の(連続)発射も可能になっていますが...)

尚、「空砲」と同じ「くうほう」と読むが、「空包」というものもある。こちらは、実弾の代わりに木製や紙製、コルク製の栓を弾として装填し、火薬を使って発射音だけが出るようにした演習用の弾丸のこと、若しくはその発射音のことをいう。これは演習の際に実際に使われている。

ここで注意しないといけないのは、「空砲」と「空包」は、共に「発射音」のことを意味する言葉として使用されているが、それ以外の意味で物を指す場合は、「空砲」は大砲や銃のことを、「空包」は弾丸のことを指しているので、全く意味が違うものになる。よって、「空包を装填した空砲を携帯する」ということは叶であるが「空砲を装着した空包」というものは存在しないことになる。(これは言葉の遊びの一つですが...)

尚、英語では「空砲」のことを「Blank」、「空包」のことを「Dummy Cartridge」と言う。(当然であるが、ちゃんと別の言葉となっている。→日本語でも「空砲」と「空包」は別の言葉であるが、同じ発音というのはややこしいだけに...)また「空砲を撃つ」は「Fire a Blank」と言う。

小劇団」:舞台演劇の上演を行うことを目的として組織された団体のことを「劇団」と言うが、その中でも規模の大きくない組織のことである。

欧米では、劇場の付属団体として劇団が存在するのが一般的であるが、日本では劇場が劇団を持っているというのは希である。(劇場を持っている劇団としては、宝塚歌劇団や劇団四季などがあり、専用劇場で上演が行われる。)そのような劇団は大劇団(大規模劇団)と呼ばれ、それに対応する形で、劇場を持たず、サークル的な集まりであったり、劇団の運営から上演作品の脚本、演出、主演などを1人で行っているような劇団のことを「小劇団」と言う。(ある程度の人数はいるが、劇場を持っていない劇団を「中劇団」と言う。)但し、「中劇団」「小劇団」の明確な境となる規模というのはなく、相対的な大きさから分けて呼ばれるのが一般的である。

また、「大衆劇団」と呼ばれる劇団で、日本全国各地を旅をしながら上演を行う小規模な劇団があるが、これも劇団の規模からすると「小劇団」に含まれることになる。(一般的には数人から十数人程度という規模であるため。)

ちなみに、佐藤二朗さんは1996年に劇団「ちからわざ」を旗揚げして主催しているが、これまで行われた全ての公演では作と出演を行っている。規模からして、典型的な「小劇団」ということになるが、自虐的にネタにしてしまうところがまた二朗さんらしいところでもありますね。

反響」:音波が壁などの障壁物に衝突し、そこで反射して元の位置に戻って来る現象のことである。この例としては「こだま」「やまびこ」があり、誰でも経験したことがあるでしょう。

音波は空気の振動であるが、物体に衝突するとそこで反射が起こる。そのため、元の方向に戻って行く。反射をする際、特定の周波数帯域の音が特に弱まったり、振幅が弱くなるのが一般的であるが、この物語の現場のようにコンクリート打ち抜きというところでは反射率が高いため、特に声がこだますることが起こる。(普通の住宅の室内でも同様の現象が起こるが、壁が吸音して反射が少ないため、あまり感じない。但し、浴室では反射が多くなるため、似たようなことを体験できる。)

英語では「Echo」言うが、これはカラオケで「エコー」と呼ばれるその「エコー」でもある。(カラオケの「エコー」は「反響」と「残響」(英語では「Reverberation」。音源の発音を停止しても、音が響いて聞こえる現象のことであり、60dB減衰するまでの時間を「減衰時間」と言う。)を加えた信号処理が行われているものである。)

尚、あることの影響が他に引き起こす現象のことや、有名人や芸能人の発言や発表などによって起こる世間の反応のことも「反響」と言うが、これは「音の反響」から転じた使い方である。

 

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