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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その127) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「Audio-Visualソフト」です。が、単なるソフトでは余りにも幅が広くて収拾が付かなくなるので、「殺人に利用されたソフト」ということにします。取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・2nd.7話」を、「007」からは「ダイヤモンドは永遠に」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.7話」。「音声スタッフは語る ~ノイズに埋もれた殺人事件」という物語であって、この物語のトリックは音声スタッフの1人が考えたものである。

この物語で「利用されたソフト」というのはDVDである。2005年の作品であるため、時代を考えると順当な選択ですね。(音声トリックを使った物語であるが、音声ソフトでは無くて映像ソフトというところが時代と言った所です。)

犯人は、被害者を感電死させたのだが、実に手の込んだ準備をしていて、まずは被害者の奥さんを現場から引き離し、そして被害者を感電するように仕掛けた場所におびき出すという用意周到ぶりを見せている。で、その細工に利用したのがDVDである。

ラジオ番組の収録スタッフが録音した韓国の珍鳥・オズマドリの鳴き声の分析を被害者(野鳥研究科の教授)に頼み、教授宅で聴いていた。その途中で席を立った教授が階段から転落して死亡した。当初は心臓発作を起こした事故と考えられたが、教授が階段から転落した直後に停電するということがあり、階段の様子を調べた零ちゃんは他殺と考えた。容疑者はレポーターのミカと音声スタッフ・耳村の2人で、耳村の音声道具を使用すると、感電させることも可能だった。

ことの成り行きは、オズマドリの鳴き声を聞いていると、玄関チャイムが鳴り、奥さんが席を外した。また。それからまもなく、2階の部屋から目覚まし時計のアラームが鳴ったということで教授はそれを止めに行こうとして2階に向かったが、停電して物音がした。そしてミカたちが駆けつけると教授が倒れていた。で、ミカが救急車を呼ぶように耳村に、薬を持ってくるように奥さんに指示を出していた。このようすから、心臓発作を起こしたものと考えられたが、捜査を進めていくと、色々と不可解な点が出てきた。(目覚まし時計のアラームのセットされている時間が根本的におかしいかった。)

で、ちゃんが事件のトリックに気づいた。犯人は教授を殺害するために綿密な計画を立てた。そしてそれは教授に聴いてもらったオズマドリの鳴き声を収録したDVDに細工がされていた。それには、オズマドリの鳴き声だけではなく、玄関チャイムや目覚まし時計のアラーム音まで録音してあった。玄関チャイムやアラームの電子音には指向性がないため、音源の位置が分かりづらい。そのため、聴き慣れた音がすると、その音と思ってしまう。玄関チャイムで奥さんを遠ざけておき、続いて、感電するように仕掛けた階段に教授を誘い込むために目覚まし時計のアラーム音を利用した。指向性がないアラーム音を耳にした教授は、それは2階の部屋の目覚まし時計が鳴ったと勘違いをして、仕掛けられた階段を上り、感電して死亡したのだった。

教授が感電したことで、電気がショートしたためにブレーカーが落ちて停電し、物音と共に駆けつけたミカは、感電するように仕掛けたものを片付けるために、耳村に救急車を呼ばせ、奥さんに薬を取ってくるように行って1人になって片付けたのだった。

あくまでも犯行を否定するミカだったが、ちゃんがDVDを再生すると、玄関チャイムが鳴り、続いて目覚まし時計のアラーム音がした。DVDに細工が出来るのはミカしかいないことから、ミカは逮捕された。

007」:「ダイヤモンドは永遠に」。1971年のシリーズ第7作で、初代ボンドの復帰作(初代ボンドの通算6作目)である。冒頭の物語は、前作(2代目ボンド)の物語を受けたものであって、新妻のテレサを殺されたボンドが宿敵ブロフェルドを追うというものであった。この部分については賛否両論がありました。

この物語で「利用されたソフト」というのはカセットテープ(コンパクトカセット)である。この当時はDVDはおろか、CDすら世の中には存在しておらず、家庭用VTRもまだ登場していない。映像ソフトとなると8ミリフィルムになってしまうことを考えると、性能も向上したカセットテープというのは、時代を考えると妥当なところであろう。(一応、この時代の音楽ソフトと言えばLPレコードということになるが、ユーザーが製作することが可能なものとなると、やはりカセットテープということになる。)

ダイヤモンドをエネルギー源に使った人工衛星レーザー兵器を作ったブロフェルドは、海上にある石油採掘プラントをダミーにしてその衛星兵器のコントロール基地としていた。そして、人工衛星の制御プログラムを、音楽を収録したカセットテープのケースに入れていて、ごく普通の音楽を収録したものと見せかけていた。(ケースこと行進曲になっているが、本物は衛星の制御プログラムであって、音楽ではない。)

ボンドガールのティファニーがブロフェルドに掠われていて、基地に連れてこられていた。そんな所にボンドが衛星を制御するカセットテープをすり替えようとして乗り込んできた。が、カセットテープのすり替えに失敗して捕まってしまう。(このニセモノには、ケースにあった通りの行進曲が録音されていた。)で、ブロフェルドから、ボンドの推察通りで、カセットテープが衛星兵器の制御に使われていることを告げられる。で、ボンドを始末しようとなり、連行されていくことになるが、ティファニーがボンドにニセモノのテープをこっそりと渡し、何とかすり替えるチャンスを得る。

ブロフェルドの部下から逃れ、何とかカセットテープをすり替えようとするボンドは、本物のカセットテープをイジェクトするのに成功下。が、ブロフェルドに見つかってしまい、床に落ちた(本物の)カセットテープを元に戻すように強要される。厳しい目が光る中、ボンドは床に落ちたカセットテープを拾う際、袖に隠してあったニセモノのカセットテープとすり替えて、ニセモノを拾いあげ、拾ったカセットテープを元に戻した。ブロフェルドたちは本物のテープが戻ったと思い、一安心する。で、ボンドを監禁しようとして連れて行く。尚、ボンドは連れて行かれる時に、ティファニーに本物のカセットテープを渡していた。

ティファニーはボンドがすり替えに失敗したと思っていたので、ボンドが連れて行かれて人目が無くなってから、すり替えを行い、成功した。で、連行されていくボンドを追いかけ、すり替えに成功したことを告げた。が「君に渡したのは本物のテープだ」ということで、本物のカセットテープがセットされた状態に戻り、このままでは衛星兵器は作動してしまうことになってしまった。

が、ボンドが連れて行かれる時に、テープのすり替え成功を合図する風船を飛ばしていたことから、奇襲攻撃が始まり、戦闘状態になる。衛星兵器の作動まで残り数分という中、基地を破壊して、衛星兵器の作動を防いだボンドだった。

共通点は、単なるAudio-Visualソフトの一つとしか思われないもの(実際、見かけ上はごく普通のDVD/カセットテープである。)が、実は細工がしてあるという所、そして、それが元で人が死んでいるという所である。(「ケータイ刑事」では殺人事件が起こり、「007」では一般市民に犠牲者は出ていないが、ブロフェルドの部下は戦いになって命を落としているので、死人が出ている。)

違いは、DVDとカセットテープということで、一方は「皿」、もう一方は「紐」と呼ばれるものである。(が、製作年代を考慮したら、当然と言える選択である。)「ケータイ刑事」では犯人が作ったものが犯人の意図通りに使われたが、「007」ではそれを作った人の意に反して、本物と偽物とのすり替え合戦に発展し、最終的には動作する前に破壊されてしまい、結果的には使用されなかった。(レーザー兵器なので、使用されなかったことで良かったのですが...)

次回も「ある物」をテーマに記す予定です。何が登場するかはお楽しみに。

 

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