「MIRACLE ON 34TH STREET」(1994)

表題の作品は1994年の「34丁目の奇跡」である。本作は1947年に製作された同名タイトル作品のリメイク作である。原題では同じタイトルにあるのだが、ややこしくなっているのが邦題の方である。オリジナルの方の邦題は「34丁目の奇蹟」であったのだが、これが「三十四丁目の奇蹟」というように「34」の部分が漢数字に変更された。更に、ビデオリリースされた時に「三十四丁目の奇跡」となった。一方、リメイク作である本作の方は劇場公開時からビデオリリース時まで「34丁目の奇跡」のままで変更はない。→以前は「奇蹟」／「奇跡」と「三十四丁目」／「34丁目」の両者で区別出来たが、現在では後者の算用数字／漢数字で区別することしかできない。（とは言っても、原題は同じなので、英語タイトルの場合は製作年を併記するなどでないと区別出来ないですが...）

作品データを記しておくと、時間は114分、監督はレス・メイフィールド、脚本はジョージ・シートンとジョン・ヒューズの2人、撮影はジュリオ・マカット、音楽はブルース・ブロートンである。そして出演は、リチャード・アッテンボロー、エリザベス・パーキンス、ディラン・マクダーモット、マーラ・ウィルソン、J・T・ウォルシュ、ロバート・プロスキー、ジェームズ・レマー、キャスリン・ナルドゥッチ、ジェニファー・モリソン、たちである。

老舗のデパート・コールズはニューヨーク西34丁目にある伝統と格式を誇ってたが、営業不振でライバル･デパートに買収されようとしていた。そんな中、クリスマス商戦で、恒例の感謝祭パレードのために雇ったサンタクロース役のトニーが酒に酔っていた。責任者・ドリーは困り果てていたが、そこに白ヒゲを蓄えた老人・クリスがやってきて、自分はサンタクロースだ、と言って観客の喝采を浴びた。で、ドリーはクリスを雇うことにした。クリスは子供たちだけでなく親たちのクリスマス・プレゼントの相談にも乗り、他の店の価格の方が安ければ、そっちを紹介していた。これにコールズの経営陣は慌てるが、客には歓迎され、コールズはクリスマス商戦で圧倒的な人気を集めた。そんな中、ドリーの娘・スーザンがドリーの恋人の弁護士・ブライアンと共にクリスを訪ねてきた。スーザンはクリスの対応を見ていて、彼は本物のサンタと思うようになる。一方、コールズを買収しようとしていたランバーグは、コールズを陥れる作戦を練り、クリスをスキャンダルで陥れようとした。トニーを雇い、クリスに絡んで執拗な嫌がらせをする。たまりかねたクリスははずみで殴ってしまい、精神異常者として病院に送られることになってしまった。が、ドリーがクリスを助けてくれるよう頼む。また、コールズもクリスを全面的に支援した。世間の注目が集まるなか、聴聞会が行われたがクリスの立場は厳しいものになっていく。そんな中、スーザンが判事にクリスマスカードと1ドル紙幣を差し出した。その紙幣には「我々は神を信じる」という印刷された文が赤く囲まれていて、「アメリカ国民と政府が認めた紙幣に神の存在がしたためられている。よってサンタも存在する」として、逆転でクリスの勝訴となった。で、ブライアンはドリーに求婚し、結婚式を挙げ、クリスは2人に新築の家を贈ったのだった。

物語の方は1947年作品に準じているが、一番違う所はカラー作品になったと言う所である。が、物語の方はオリジナル版の足元にも及んでいない。→リメイク作品にはよくあることですが、その通りというものでした。また、家族で楽しむにはオリジナル版の白黒よりも本作の方が見やすい、といったぐらいであり、ファミリー向けの作品ということでよろしいかと...（本作のメッセージは、オリジナル版を見て受け取った方が良いですね。）

 

34丁目の奇跡 [DVD]

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• メディア: DVD

34丁目の奇跡 [DVD]

• 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
• メディア: DVD

↓1947年のオリジナル版はこちら（彩色処理が行われたものもあります。）

三十四丁目の奇蹟 [DVD]

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• メディア: DVD

三十四丁目の奇蹟 スペシャル・カラー・バージョン [DVD]

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• メディア: DVD