ケータイ刑事銭形泪1話[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]
「銭形泪」の第1話「涙を武器にする女 ~かるたクイーン殺人事件」の裏ネタ編・増補も5回目となるが、この物語については今回までとします。で、今回は泪ちゃんとの初対面で柴田さんが「聞いていない」と言われてこれをしていたということから「いじける」と「三角座り」について、五代さんが泪ちゃんとのファースト・コンタクトの時にこれを手にしていたことから「花束」について、口にした「マジソン郡」について、そしてこれを受けることを決意した「昇進試験」について記します。尚、「三角座り」については「泪・9話[裏ネタ編]PART 5」で記したものをベースにして加筆しました。
この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての「裏ネタ編」は、2008/7/3と2008/7/10付けで記しています。)
「いじける」:ひねくれて臆病になること、のびやかでなくなること、気持ちがくじけてしまい拗ねることである。または、恐ろしさのために縮こまって竦むこと、寒さのためにかじかむこと、という意味もある。(この物語では、前者であるのは言うまでもない。特に、姉君と妹君から自分のことを聴いていないと言われたショックが大きかったということで、「気持ちがくじけてしまい拗ねること」がぴったりでありますね。→ここまで言葉の説明で分かりやすいことをするというのは珍しい所です。)
英語では「Perverse」という言葉が使われるが、柴田太郎さんの場合では「Warp」や「Timid」でも当てはまるように思います。
「三角座り」:「体育座り」「体操座り」とも言う。小学生の集団行動で見られる姿勢の一つであり、地面に座る時、尻を付き、両脚を膝を立てた形で抱えるようにして座る座り方である。主に体育の授業でこれを行うように指導されることから「体育座り」と呼ばれる。(体育の授業は体操着になること、更に体育の授業で体操する際に行うことから「体操座り」というように呼ばれることもある。)
名称については地域によって異なっていて、関西では足の形が三角形を構成することから「三角座り」と言うのが一般的である。よくよく考えてみると、この座り方は体育の授業の時以外でも行われるものであり、体操着ではなく、私服でも行われる。中高生が学生服を着ていて行うこともある。これらの状況を考えると、TPOによらない言いであり、足の形が三角形になっていることから呼ばれる「三角座り」と言ったが、実に合理的な名前であると言える。→関西の合理的な発想が、こういう名称にも現れているということですね。
尚、この座り方では、基本的に両脚を腕で抱えるように座ることになっているが、両手は指を組んでも良いし、片方の手で毛片方の手首を掴んでも良いし、腕を組むようにしても構わない。(早い話、底までの形というのは決められていない。)→足をどの程度まで縮めるかによっても変わってくる。膝が直覚程度から、鋭い鋭角にするかでも、手の形には自由度がありますから...
尚、この形は、滑り台を滑る際の姿勢に似ている。(但し、腕で足を抱えることはしませんが...)
「花束」:何本かの花を束ねたもののことである。言葉上、単に複数本の花を束ねただけでも「花束」と言うが、この物語で五代さんが手にしていたもののように、一般的には誰かに贈る目的で作られることが多く、ラップや紙などで包み、持ちやすくした花束のことを指して言う。(花屋さんが作ってくれるようなものを指す。)
英語では「Bouquet」と言うが、これは元々はフランス語である。(スペルに「Q」があるが、これはフランス語から来ていることが分かる所である。)が、これをそのまま横文字にした「ブーケ」と日本語で言うと、花束の中でも、(洋式の)結婚式の時に花嫁が手にしている花束のことを指して言う。(それ以外の「花束」は「ブーケ」と呼ばずに「花束」と言う。)
それにしても、五代さんは随分と大きな花束を作ってもらったものですね。また、泪ちゃんも、空中に飛んだその花束を、自転車に乗ったまま、片手で見事に受け止めたものです。小さな花束でも片手で受け止めるというのは結構難しいですからね...
「マジソン郡」:「マディソン郡」と表記されることもある。五代さんのことだから、1995年に公開された映画「マディソン郡の橋」を引用しているものと思われる。
元々は、アメリカ第4代大統領のジェームズ・マディスン(大統領在職は1809~1817年)に代表されるように、人名であったが、それが土地の名前となったもので、「マディスン」または「マディソン」という都市や町はアメリカにいくつかある。都市として最も有名なのはウィスコンシン州の州都であるマディソンである。人口22万人ほどの都市で、ウィスコンシン大学のある都市である。また、湖の間に作られた計画都市としても知られている。それ以外の「マディソン」という都市(町)は、アイオワ州、アラバマ州、アーカンソー州、カリフォルニア州、コネチカット州、フロリダ州、ジョージア州、イリノイ州、インディアナ州、カンザス州、ミネソタ州、ミシシッピ州、ミズーリ州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、ニュージャージー州、ノースカロライナ州、オハイオ州、ペンシルベニア州、サウスダコタ州、テネシー州、バージニア州、ウェストバージニア州にもある。→何処にでもあるというポピュラーな町の名前と言うことになる。
尚、映画「マディソン郡の橋」の舞台となったのはアイオワ州であり、マディソン郡がある。(町の名前ではありません。)そのアイオワ州マディソン郡の中心となっている町(=郡長所在地)はウィンターセットであり、人口5000人程度の田舎町である。が、この町は名優・ジョン・ウェインの出身地として有名な町である。現在では、映画「マディソン郡の橋」のロケ地としても知られていている。
一応、映画「マディソン郡の橋」に関する作品データを記しておく。原題は「THE BRIDGES OF MADISON COUNTY」、1995年の作品で、時間は135分。ベストセラー小説となったロバート・ジェームズ・ウォーラーの同名小説の映画化作品である。製作はクリント・イーストウッドとキャスリーン・ケネディ、監督はクリント・イーストウッド、脚本はリチャード・ラグラヴェネーズ、撮影はジャック・N・グリーン、音楽はレニー・ニーハウスである。そして出演は、クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ、アニー・コーレイ、ヴィクター・スレザック、ジム・ヘイニー、サラ・キャスリン・シュミット、クリストファー・クルーン、ミシェル・ベネス、カイル・イーストウッド、フィリス・リオンズ、たちである。尚、メリル・ストリープは受賞とはならなかったが、本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。(彼女の場合、'90's以降は主演作があれば必ずと言って良いほど種運女優賞にノミネートされるが、受賞できず、ということが続いている。ノミネート回数では群を抜く回数になっている。)
娯楽映画にあるような派手な所はなく、大人のラブ・ストーリーである。
「昇進試験」:階級、地位、等級などが現在のものよりも上のものになるために行われる試験のことである。同じような言葉として「進級試験」があるが、こちらも基本的には同じである。
尚、「昇進」のことを英語では「Promotion」と言うが、「Advancement」「Rise」「Jump」と言う言葉も同義語として使用されることがある。
しかし、「昇進」は無条件で得られるものではなく、「進級」はほぼ無条件で得られるものである。(一応、出席日数が足りているという条件はあるが、小学生は1年生から2年生に、2年生から3年生に、…、と進級する。(これは「進級」と言い「昇進」とは言わない。))一方、会社などの組織では、平社員から係長、課長、部長へと地位が上がっていくことを「昇進」と言い、「進級」とは言わない。同様に、警察組織での、巡査から巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監へと階級が上がっていくこと、軍隊で二等兵から一等兵、上等兵、伍長、軍曹、曹長、少尉、…、少将、…、少佐、…、と階級が上がっていくことも「昇進」と言う。
これが行われるのは、その地位に就くにはそれなりの知識が必要であり、それに見合っただけの実力を持っているかが試されるためである。(名前だけのというような人員は不要ということである。)試験内容はそれぞれによって異なっているが、その地位として必要となる見識や知識を持っているかということで、一般常識問題、専門問題が出題されるのが一般的である。また、論文などを提出する場合もある。(両方ともという場合も、一方だけという場合も、当然ながらある。→実施する方の裁量で出題範囲が決定される。)
五代さんの階級は巡査部長であるため、昇進試験を受けるとなると、その1つ上の階級である「警部補」の試験となる。巡査部長は「主任」クラスであるが、警部補になると実務上の現場監督ということになるだけに、それなりの法律的な知識を有していないといけません。結局、五代さんは「銭形泪」の間だけでなく、「零」「海」でも巡査部長のままであったが、昇進試験は受けたのでしょうか?(愛お姉ちゃまに、神無島署に呼ばれ、受験機会を失ったままという気がしますが...)
↓柴田太郎さんに贈ります。
その日その時―恵まれた子は甘えさせず恵まれない子をいじけさせない教育を (1974年)
- 作者: 藤岡 四津生
- 出版社/メーカー: 文教書院
- 発売日: 1974
- メディア: -
↓参考まで
ひとりで学ぶフラワーデザイン〈Vol.1〉アレンジメント&花束
- 作者: なかむら ふみ
- 出版社/メーカー: 六耀社
- 発売日: 1998/03
- メディア: 大型本
昇格・昇進試験問題集―一般常識からレポート課題まで (ニュー人事シリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 日本経団連出版
- 発売日: 2001/12
- メディア: 単行本
マディソン郡の橋 [英語版ルビ訳付] 講談社ルビー・ブックス
- 作者: ロバート・ジェームズ ウォラー
- 出版社/メーカー: 講談社インターナショナル
- 発売日: 1999/12/01
- メディア: 単行本
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