ケータイ刑事銭形泪2話[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]
「銭形泪」第2話「海王星人は実在する ~未知との遭遇殺人事件」の裏ネタ編・増補の第4回(この物語についての通算では7回目となる)裏ネタ編は、「100%宇宙人に会える会」のメンバーに関する事柄から、「還暦」について、そしてメンバーの職業(「だった」も含む)の「ストッパー」について、「消防士」について、「花火師」について記します。
この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての「裏ネタ編」は、2008/7/12、15、17付けで記しています。)
「還暦」:干支が一巡して、生まれた年と同じ干支に戻ったことを祝うものであり、この年に満年齢で60歳、数え年では61歳になる。「本卦還り(ほんけがえり)」「華甲(かこう)」という言い方もある。
尚、ここで言う「干支」は「十干十二支」であり、十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の組み合わせである。(甲子(きのえね)が最初で、癸亥(みずのとい)が最後で、その次は甲子に戻る。)10種類のものと12種類のものとの組み合わせであるため、60年で一回りする。
ちなみに、甲子園球場は干支が甲子の年である1924年に開設されたものであり、干支の最初は縁起がよいことからこの名前が付けられた、というのは有名な話である。
また、1911年に中国で起こった辛亥革命(清王朝が倒されて、帝政が終わり、共和制の中華民国が成立して革命)は干支が辛亥だったことからこの名前が付けられた。
ちなみに、本年2009年は26番目の「己丑(つちのとうし)」であり、2010年は「庚寅(かのえとら)」である。
尚、還暦を2回迎えることになる120周年を大還暦(だいかんれき)、半分の30周年を半還暦(はんかんれき)という。ちなみに、大還暦を迎えた人間は、これまでに2人しかいない。(日本人の泉重千代(男性の最高齢者、享年120歳)、フランス人のジャンヌ・カルマン(女性、及び人類の最高齢者、享年122歳)である。それ以外にもいるとされているが、確かな出生日の記録がないため、達成者はいないとされている。)
還暦を祝うのは、古来から行われていたことであるが、一般的に行われる用になったのは江戸時代からである。その歳、親族や知人から赤い色の衣服を贈られ、それを着るというのが慣わしとなっている。また、大相撲の世界では、元横綱は赤い色の横綱を締めて土俵入りを行うのが恒例の儀式となっている。
また、現在は定年が65歳に延長されているが、以前の定年が60歳というのは、古くから還暦を迎えると公職や家長などの地位を譲って退くというのが慣わしになっていたことに由来している。
尚、還暦は干支を使っている国々のものであり、主にアジアの漢字文化圏に限られている。(中国、南北朝鮮、日本、ベトナムなど)そのため、英語では「還暦」に該当する言葉が無い。そのため、還暦の祝いは60歳の誕生日に行われることから「60th Birthday」と呼ばれている。
「ストッパー」:野球の抑え投手のことである。先発投手の後を受けて登板する投手を「リリーフ投手」と言うが、ストッパーもリリーフ投手である。
しかし、「ストッパー」と言うと、リードしている試合において、逃げ切るために最後に登板する投手のことを指す。日本語では「抑え」、英語では「クローザー」と言う。また、リードを守り抜くことから「守護神」と読んだり、「火消し役(ファイアマン)」と呼ばれることもある。(近年では「守護神」と言う言い方が中心になっている。)
昔の野球は、投手は先発完投というのが当たり前であったが、現在のように投手分業制が導入されるようになってから注目されるポジションになったのがストッパーである。日本では1965年の巨人の宮田征典がその走りとされている。また、阪神から南海に移籍した1977年の江夏豊はその後もストッパーとして活躍し、彼によってストッパーの存在が決定づけられることになった。1980年代以降はどのチームにも抑え投手がいるようになった。
また、ストッパーの記録として残る「セーブ」は、大リーグでは1969年から、日本のプロ野球では1974年から公式記録として認定され、またタイトルも設けられるようになった。
「消防士」:消防に従事する人のことである。火災が発生すると、火災現場に向かい、そこで消火活動や救助活動を行う。英語では「Fireman」と言う。
また、日本では消防組織法によって定められている消防吏員の階級の一つであり、10の階級の中で最も最下位の階級の名称でもある。(上から順に、消防総監、消防司監、消防正監、消防監、消防司令長、消防司令、消防司令補、消防士長消防副士長、消防士である。(消防司令長までが上級幹部である。)
日本では、消防士は全て地方公務員であり、基本的に市町村の職員である。(東京消防庁のみ都の職員ということになる。)
「花火師」:打ち上げ花火を打ち上げる資格(煙火打揚従事者)を持っている花火職人のことであり、花火の製造をする人、及び、花火を打ち上げる人、花火大会の運営(準備から後片付けまでを含む)を行う人のことである。但し、「花火師」と言う言い方は、あくまでも花火業界の内部で呼ばれているものである。一般的には、花火を作る人、または打ち上げ業務を行っている人というイメージが強いが、おおざっぱな言い方をすると、花火に関係する仕事をしている人のことである。
「花火」には、法律的には「煙火」と呼ばれていて、取り扱い、打ち揚げに免許が必要とされている大型の打上花火と、玩具店やコンビニなどで販売されいて、家庭で使用される小型のおもちゃ花火(法令上「玩具花火」と言う)がある。この中で「花火師」は基本的に「煙火」に関係する花火に関係している人のことである。
その中でも、日本の打ち上げ花火は、空中で様々な色の光を放ったり、様々な形を作ったりして、世界的にも美しいものとして知られている。しかも、どの方角から見ても美しく見えるように工夫されている。このような花火を作るのは職人技とされていて、秘伝として伝えられている。(日本の古くからある伝統文化の世界そのものである。)
日本の花火は、16世紀に入って来たものであり、江戸時代になって世の中が安定してきて戦が無くなってから一般的なものになる。(花火は火薬を使うが、火薬は当時の銃(火縄銃)では大事なものであるため、軍事物資であった。)1649年に宗家花火鍵屋が花火業者として開業し、玩具花火の販売を始めている。打ち上げ花火は18世紀に入ってから登場している。(江戸時代の花火業者というと「鍵屋」と「玉屋」は余りにも有名である。)
世界では、中国が宋の時代となる10世紀から、ヨーロッパではイタリアで14世紀後半に登場したとされている。(尚、中国では6世紀に火薬が発明されると、まもなく登場したという説もあるが、確証されていない。)その後、16世紀にはヨーロッパ各国で色々と研究されて、発展していき、祝いの席で使用されるものになって定着した。
現在では、欧米諸国に於いては、花火は祝賀行事を彩るものの一つとなっているため、特に季節は関係無く花火が使用されるが、日本では江戸時代に夏の風物詩として広がったことから、夏のものということで定着している。そのため、「花火」「煙火」などの言葉と「○○花火(煙火)」と言う言葉は夏の季語である。
ちなみに、英語では「花火」のことを「Firework」、「花火師」のことを「Pyrotechnist」と言う。
ところで、この物語に登場した「100%宇宙人に会える会」の3人の職業が「ストッパー」「消防士(ファイヤーマン)」「花火師」というのは、野球を意識していますね。(「ストッパー」「ファイヤーマン」は抑え投手(守護神)であり、攻撃の花となるホームランのことを「花火」と言いますから...)
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↓「花火」をいくつか
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