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古代少女ドグちゃん#7 [ドラマ]

今回の物語は、作風が全く異なる物語で、近未来SF作品といってノリで、社会風刺を徹底した物語でした。また、今回の脚本のKJと、今回の監督ではないものの、本作に参加している三宅監督も有識者という役で画面に登場していました。

魚眼レンズを使ったアングルもなかなか面白いものとなっていて、これが独特の世界観を作り出していて、いつもと違うという所をしっヵりと描くことが出来ていました。

また、画面にモザイクが多数使われていたが、簡単にこういうことが出来るようになった現在だからこそ出来た物語であったということも出来ますね。

いずれにしても、何でもやるというこのノリは、まさに全盛時の「ケータイ刑事」(=第二期の「」「」「」)にはあったもの(最近の丹羽P作品にこの精神が欠如していると感じられ、凡作が増えている...)であり、制作陣の意気込みが伝わってきます。

登場した妖怪は「ぴ~おん」(EPGでは「ピーオン」となっていたが、サブタイトルでは「ぴ~おん」とあったので、「ぴ~おん」と言うことにします。)

誠の語りで物語が始まり、ドグちゃんが倒れていて、誠が銃を持った相手を前にしている。誠の語りが状況を説明し、半年ほどまえから始まったそのことが描かれていく。

テレビを見ていたドグちゃんと誠。が、画面からはピー音がやたらと流れてくる。誠が放送禁止用語ということを説明して、ドグちゃんは興味を持つ。(「ピー音」のことを親切に説明してくれること自体が、番組としたら凄いことですね。)が、そのテレビから、突然ある男・田辺が危機を訴えていた。そして、その男の名前に誠は覚えがあった。(誠の父宛に、田辺から小包が届いていた。)

で、誠はその小包を開けてみる。DVDと小瓶が入っていて、DVDを再生した。田辺は誠の父・謙三のかつての同僚であり、未知の寄生虫を発見し、それが人々の心を抑制しながら急速に増殖していると訴えた。が、この映像を謙三が見る頃には、自分は生きていないかも知れない、とも言っていた。謙三は出張で不在ということで誠は困ってしまうが、「誠くん」の名前が出てくる所が、遊び心に満ちている所でありました。

やがて、テレビの音声はピー音だらけとなり、バラエティやドラマはテレビから消えた。また、雑誌の方でも検閲が強化され、黒塗りばかりになっていった。そして国は規制を強化して取り締まりのための組織・RPOを作り、その長官にイリヤを任命した。

規制はエスカレートしていき、反対者は次々と検挙され、学校や会社も閉鎖されていき、人々は家の中に閉じこもるようになってしまった。更に、景色にまで規制の網に掛かり、モザイク処理が行われるようになっていた。家の外にでようとした慎太郎は身体にモザイクが掛かり、消えてしまう。そんな時、田辺から届いた小瓶の中に入っていた寄生虫の死骸が妖怪ぴ~おんと気づいたドグちゃんは、ぴ~おんの親玉が寄生しているイリヤの元に向かい、妖怪退治をしようとする。

ドグちゃんとイリヤは剣で戦い、結局相打ちとなってしまう。ぴ~おんは「我々の同胞は既に世界中に広がっている。私一人が倒れても何も変わらない」と言い残した。そしてドグちゃんとイリヤも倒れた。ドグちゃんは誠に妖怪を倒して世界を救うことを託すと息を引き取った。そして誠はドグちゃんの意思を継いで立ち向かっていったが、銃声が轟いた...

というところで、誠は目覚めた。全ては誠の見た夢だった。ドグちゃんのことが気になった誠だったが、ドグちゃんは誠に妖怪あくむちが取り憑いているのに気づいた。これは人に悪い夢を見させるちんけな妖怪だった。で、あくむちを掴んだドグちゃんは「ドキドキウェーブ」(片胸だけ)で簡単に退治した。

今回の物語は「風刺」ということを掲げている本作にしても、随分とエスカレートしていましたね。が、ここまでとなると、「風刺度」では映画の世界にその名を刻んでいる「未来世紀ブラジル」「ザ・ウォール」、はたまた「殺人狂時代」「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」などの怪作や名作に引けを取らないレベルに達している。但し、落ちは「夢落ち」だったということで、この点ではB級作品のノリであり、「ジャンクドラマ」と称している本作の存在感を示している。

途中で、余りにもブラックでハードな展開なので、夢落ちのような気がしたのも事実であるのだが、余りにもブラック度が高すぎて、夢落ちというのも気にならない物語でした。

で、ハードな展開の中でも、細かい所ではギャグを入れたり、サービス・カットがあるなど、サービスの方も忘れていないということで、本作は完全に「大傑作」となりました。→放送されているのが、現在は関西(MBS)と福岡(RKB)のみで、北海道放送とテレビ高知での放送が決まっているというだけというのがもったいないですね...

次回は竹中直人と石野真子がゲストで、妖怪鯉しくて、が登場となるが、鯉しくては第1話の妖怪鯉びとの流用でしょうが、どういうアレンジがされているのか楽しみですね。

 

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