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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その130) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「乗物の曲乗り」です。但し、ショーとして観客の前で見せる乗物を使った曲芸としてのものではなく、作品としての見せ場となるアクロバティックなものとしての曲乗りです。で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.16話」、「007」からは「ダイヤモンドは永遠に」と「黄金銃を持つ男」です。

ケータイ刑事」:「・1st.16話」。「推理王は誰だ? ~名探偵の助手殺人事件」という物語で、この物語で曲芸を行う乗物は「車椅子」です。

「名探偵の会」の会長・吉澤が世界中から名探偵の助手を集め、「推理王グランプリ」を開催する。岡野さんもその中の1人として招待された。そんな中、招待された1人で、名探偵ドケチ小五郎の助手・小林中年が殺された。助手たちはここぞとばかりに自分たちで事件を解決すると張り切る。現場には2本の轍があり、犯人は小林の遺体を運んだらしい。2本の轍は深さが違っていたこと、更に途中で交叉していたことから、一輪車を使って運んだと岡野さんは推理した。が、ちゃんはそれに違和感を感じ、監視カメラの映像をチェックすると、犯人が使ったトリックに気づいた。

犯人は、車椅子で小林の遺体を運んだのだが、片輪走行をしたのだった。(だから、2本の轍の深さが異なり、更に途中で交叉していたのだった。)また、その際、バランスを取るために岩を重しに使い、その痕跡が犯人の膝掛けに付着していて、御用となった。

ちゃんは、推理を語る際、車椅子での片輪走行を実際にやって見せたが、これは正に曲芸というに相応しい車椅子での走行でした。

007」:「ダイヤモンドは永遠に」。1971年のシリーズ第7作で、初代ボンドの復帰作である。アメリカを舞台にした物語は第3作の「ゴールドフィンガー」以来であったが、今回はラスベガスで派手なところがありました。

この物語で曲芸を行う乗物は自動車(ムスタング・マッハ1)である。ラスベガスでパトカーに追われることになったボンドとティファニー(=ボンドガール)はボンドの運転で逃げ回る。パトカーの数は増え、追いつめられていく。が、ボンドは冷静に先に進んでいき、車が通れないような狭い路地に入っていった。警官たちは、道は行き止まりということで安心したが、ボンドには計算があった。狭い隙間に入る前にスロープを使って車を傾けて、右側の二輪という片輪走行をして、狭い路地を通過した。驚いた警官たちもそれを真似て追おうとするが、上手く傾けることが出来ずに横転、更に皇族のパトカーがそれに突っ込み、立ち往生してしまう。

で、ボンドは片輪走行で狭い路地を通過すると、車を元に戻して逃げ切った。(但し、路地に入る時は右の二輪での片輪走行をしていたが、路地から出てきた時は何故か左の二輪での片輪走行をしていた。途中で反対側に変えるような場所は無かったのですがね...→「007」シリーズの中でも直ぐに気がつく有名なダウト・シーンとして知られている。)

007」:「黄金銃を持つ男」。1974年のシリーズ第9作で、3代目ボンドの第2作である。東南アジアを舞台にした物語であり、オリエンタル・ムードに満ちた作品であるが、世界的にはウケは今一つであった。(東洋の神秘性というものが、もう少し表現できれば良かったのでしょうが...)また、前作「死ぬのは奴らだ」に登場したペッパー保安官が旅行していて、ボンドと再開するというお遊びもありました。

この物語で曲芸を行う乗物は自動車(ホーネット・ハッチバック)である。(これはシリーズの中でも余りにも有名ですよね。)(ボンドガールの)メアリーが掠われ、スカラマンガの乗った車を追うボンドは、町中の自動車販売店から追跡するための車・ホーネットを拝借しようとしたが、何と、あのペッパー保安官が休暇で来ていて、車を見ていた。ということで、思いも掛けない所で再会し、一緒にスカラマンガを追うことになった。

スカラマンガを追うボンドだったが、途中で曲がるところを間違えたことで、川沿いを逃げるスカラマンガとは対岸を走ることになってしまった。が、対岸の様子が分かるということでそのまま走っていた。しかし、道が河曲から離れてしまうということで、ボンドは急遽Uターン。しかし、通行できる橋まで戻っていたらスカラマンガを見失ってしまう。ボンドは先ほど目にした壊れた橋を覚えていて、そこを飛んで川を渡ることにした。橋は途中が崩れていて、しかも残っている部分も途中までで傾いている。ペッパー保安官は気が気ではなくなるが、ボンドは冷静だった。

アクセルを目一杯踏み込んで加速して、その壊れた橋を飛んだ。しかも途中で横方向に一回転するというアクロバティックな運転で、無事に川を飛んで渡った。(余りにも有名なシーンである。)

その後、スカラマンガの車を全力で追ったが、スカラマンガは車(マタドール・キャッシーニ・クーペ)に羽根を取り付けて飛行機に早変わりして、そのまま空に飛び立って逃げてしまった。

共通点は、いずれもがアクロバティックな曲芸運転をしているというところである。しかも、「ケータイ刑事」と「ダイヤモンドは永遠に」は共に片輪走行というバランスを取るのが難しいものであり、「黄金銃を持つ男」では横方向に回転している。(回転は横方向に連続して傾きが変化しているということであり、車を横方向に傾けているということでは同じである。)よって、車を横方向に傾けた状態で、バランスを取るのが難しい状態での走行をしている、というのも共通している。また、「ケータイ刑事」では犯人が使ったトリックであるが、ちゃんも実際に行っていることから、主人公がその曲乗りを実際に行ったという所も共通している。また、ちゃんの実演は一人であったが、真犯人が行った時は、少なくとも最初の往路では、犯人と被害者(の遺体)の2人が乗っていた状態であり、「ダイヤモンドは永遠に」ではボンドとティファニーが、「黄金銃を持つ男」ではボンドとペッパー保安官の2人が乗った状態、つまり、2人が乗っている状態で行われたという所も共通点である。

違いは、「ケータイ刑事」で使った車は「車椅子」であるが、「007」では四輪の自動車という違いがある。(但し、車椅子も左右の一輪ずつだけでなく、前の左右には小さな車が着いているので、一応は「四輪車」ということになるので、「四輪車」で行ったというのは共通点である。)そのため、曲乗りの際には「ケータイ刑事」では一輪での走行に、「ダイヤモンドは永遠に」では二輪での走行に、「黄金銃を持つ男」では空中に飛び出したので0輪での走行になったという違いがある。

これらの曲乗りは簡単にできるものではなく、バランスを崩して転けるのは当たり前である。で、怪我をするのは目に見えている。(自動車では更に爆発するという大事故にまで発展する可能性も否定できない。)よって、作品の中では簡単に、しかも派手に、平然とやってのけているが、あのように簡単にできるものではないので、決して真似はしないようにしましょう。(真似ても怪我をするだけですし...)

次回も「ある物」をテーマに記す予定ですが、変更もあり得ます。何が登場するかはお楽しみに。

 

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