RUN D.M.C.『RUN D.M.C.』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。ヒップホップの黎明期に活動を開始して、ヒップホップの世界を確率することに尽力したグループの一つである彼らであるが、その記念全てデビュー・アルバムが本作である。'70's終盤からは正に次々と新しいサウンドが生まれてきたが、後のことを考えると'80's初頭のヒップホップというのも音楽史に残る事件と言って良いものでした。本アルバムはBillboardのアルバム・チャートでは最高位53位を記録してゴールドディスクを獲得しているが、まずは快調な滑り出しということになった。
収録曲は、オリジナル版では全9曲であったが、リイシューされたときに4曲のボーナストラックが追加されて、現在は全13曲となっている。(後ろの4曲がボーナストラックである。)『Hard Times』『Rock Box』『Jam-Master Jay』『Hollis Crew (Krush-Groove 2)』『Sucker M.C.'s (Krush-Groove 1)』『It's Like That』『Wake Up』『30 Days』『Jay's Game』『Rock Box [B-Boy Mix]』『Here We Go [Live At The Funhouse]』『Sucker M.C.'s [Live]』『Russell & Larry Running At The Mouth』。
この中からシングル・カットされたのは以下の4曲である。『It's Like That』『Hard Times』『30 Days』『Hollis Crew (Krush-Groove 2)』。いずれもがBillboardのHOT 100にはチャートインしていないが、R&Bチャートではそれなりの成績を残している。
お薦め曲は、1983年のデビュー・シングルとなる『It's Like That』、シングルの『Hard Times』と『30 Days』、そして『Rock Box』と『Jay's Game』をピックアップしておく。
2002年にメンバーのJ-M. JAYが射殺されたことで解散状態になってしまったことが存念でならないところである。しかし彼らの残したサウンドは'80's中盤以降に大きく花開き、'90'sには音楽シーンのメインストリームになり、現在までも脈々と受け継がれているだけに、残した功績の方は変わることなく高く評価できるところである。
ヒップホップの世界ではクラシック・アルバムとなっている本アルバムであるが、ヒップホップを楽しむのであれば聴いておきたいアルバム、いや、聴いておかなければならないアルバムである。
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