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ケータイ刑事銭形泪39話(2nd.26話・アナザーストーリー4話)[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]

今回からの「銭形泪[裏ネタ編]」は、通算では最終話(通算では第39話)となる2nd.26話(アナザーストーリーの第4話)の「最終決戦!ケー刑事VSシベ超 ~水野晴郎を迎撃せよ!」に突入ということで、1年半かかってここまで辿り着きました。(やはり、ある程度の回数を重ねるということになるので、「銭形泪[裏ネタ編]」は2008/7/3付けから記しているということと、「増補版」を記している最中でもあるので、1年半に収まらないということになっちゃいます。→平均しても、1話が2週間以上ということになる...)

最終話の「裏ネタ編」の初回となる今回は、サブタイトルにある言葉から、「決戦」について、「シベ超」について、「水野晴郎」について記します。尚、「シベ超」については「・5話[裏ネタ編]PART 2」で「シベリア超特急」として記したものをベースにして加筆しました。

尚、約3年3ヶ月前のBS-i(当時)での再放送時に記した本編について記した記事(「改訂版」となります。)の前半は「ここをクリック」、後半は「ここをクリック」してご覧下さい。

決戦」:重大な勝敗を決する戦いのこと、または最後の勝敗を決めるための戦いのことである。この物語のサブタイトルでは「最終決戦」という言葉が使われているが、「決戦」と言う言葉には「最後の勝敗を決する」という意味が含まれているため、同じ意味の言葉が続いていることになる。→「最後」という意味をより強調していることにもなるが、「傑作」となった「銭形泪」の最後の物語ということを考えたら、サブタイトルの方から「最後」という意味を強調していると言うことで、まあ宜しいかと...

ちなみに、「決戦」と同じ読みをする「血戦」と言う言葉は、血みどろになって力の限り戦うこと、若しくはその戦いのことである。

英語では「Decisive Battle」と言うが、「Final Battle」と言う場合もある。→やはり「最後の」という意味が含まれていることになる。

シベ超」:「シベリア超特急」の略称である。「シベリア超特急」は映画評論家で2008年6月に亡くなった水野晴郎による映画、および舞台作品のシリーズである。(映画は5本、舞台は2作がある。)尚、監督の名義はMIKE MOZNOとなっているが、これは水野晴郎のことである。低予算の作品であるが、アイデアで見せるという作り方は「ケータイ刑事」シリーズと繋がる所がある。また、キャスト方も一癖も二癖もある顔ぶれがキャスティングされていて、やはり「ケータイ刑事」シリーズに繋がる所がある。

コンセプトはアルフレッド・ヒッチコック監督作品をモチーフにした密室劇であり、サスペンス映画と言うことになっている。また「シベリア超特急」というタイトルはヒッチコック監督の1938年の作品である映画「バルカン超特急」(原題:THE LADY VANISHES)のもじりである、と水野先生は言っていました。

一応「バルカン超特急」の作品データを記しておくと、1938年のイギリス映画であり、時間は95分、白黒作品である。原作はエセル・リナ・ホワイト、監督はアルフレッド・ヒッチコック、脚本はシドニー・ギリアット、撮影はジャック・コックス、音楽はルイス・レヴィ、出演は、マーガレット・ロックウッド、マイケル・レッドグレーヴ、ポール・ルーカス、グーギー・ウィザース、リンデン・トラヴァース、メイ・ウィッティ、たちである。

この作品は、イギリス時代のヒッチコック監督の代表作として知られている有名なサスペンス作品であり、1979年に「レディ・バニッシュ/暗号を歌う女」(原題:LADY VANISHES)としてリメイクされている。(リメイク作もイギリス映画であり、アンソニー・ペイジ監督、出演はエリオット・グールド、シビル・シェパード、ハーバート・ロム、アンジェラ・ランズベリー、たち、99分のカラー作品である。)列車の中で1人の老婦人の姿が消え失せてしまう。老婦人の行方を捜す主人公だったが、老婦人のいた痕跡も消えていまい... 列車内を舞台にしたサスペンス作品の原点でもあり、ヒッチコックの手腕が発揮された大傑作である。

「シベリア超特急」シリーズは全部で6作があるが、映画は5作あり、2作は舞台劇として上演された。尚、舞台の第1作を収録したビデオは後に映画(第4作目)として劇場公開されているため、合計は6作となる。

映画の第1作は1996年の作品で「シベリア超特急」、第2作は2000年の作品で「シベリア超特急2」、第3作は2002年の作品で「シベリア超特急3」、第4作は2003年の舞台公演を収録したビデオであって「シベリア超特急4」、第5作は2004年作品の「シベリア超特急5」である。

舞台は第1作が2003年の「シベリア超特急4」、第2作が2003年の「シベリア超特急00・7」であり、2バージョンがある。(言うまでもなく「00・7」というのは映画「007」シリーズのパロディということでこのタイトルが付けられた。)また、「シベリア超特急6」は映画製作が進められていたが、制作されていない。また、シリーズ最終作が制作される予定となっていて、その台本は完成しているが、水野晴郎の逝去によって宙に浮いたままになっている。(弟子の西田和昭(「泪・アナザーストーリー」では佐伯大尉役で出演しているが、「シベ超」シリーズでも佐伯大尉を演じているお馴染みの1人である。)が何らかの形で完成させたいという意志を持っているが、現時点では具体化されていない状態が続いている。)

映画第1作は走行中のシベリア超特急の車内で殺人事件が起こり、山下大将がその事件の謎を解くという物語である。かたせ梨乃、菊池孝典、アガタ・モレシャン、シェリー・スェニー、たちが出演している。走る列車内での事件と言うことで、「バルカン超特急」や「オリエント急行殺人事件」を思い出させてくれる作品である。

映画第2作は、爆破事件でシベリア超特急が止まってしまい、乗客たちは菊富士ホテルに宿泊することになる。で、そこで起きた殺人事件を解くという物語である。淡島千景、草笛光子、寺島しのぶ、二宮さよ子、加茂さくら、中村福助、たちが出演している。また寺島しのぶと須藤温子のデビュー作でもある。この作品の方が第1作よりも「バルカン超特急」により近い内容である。

映画第3作は、現代の客船内で起きた事件と61年前にシベリア超特急内で起きた事件との接点を探っていく謎解きという内容となり、三田佳子、宇津井健、内藤武敏、真柄佳奈子、江成大輝、久永さとみ、たちが出演している。

映画第4作は舞台収録ビデオを劇場公開したものであり、その舞台は2003/1/18に新宿シアターアプルで上演されたものである。映画「シベリア超特急4」の制作開始直前に監督の水野晴郎が殺される。その謎を解くために関係者たちは台本通りに「シベ超4」を演じるていく、という物語である。三田佳子、宇津井健、内藤武敏、丹波哲郎というビッグネームが出演しているというのも注目点の一つである。また、この物語の本放送時には、「シベ超」シリーズで公開になっていたのはこの作品までである。

映画第5作は、ヒットラー、ムッソリーニ、スターリンとの会合を終えた山下大将がモスクワからシベリア超特急に乗り込むが、源義経が隠したとされる秘宝が記された地図を確保せよという司令が届く。で、シベリア超特急にはその地図を狙う様々な男女が乗り合わせていて、という物語である。片岡愛之助、片岡進之介、西條三恵、中野良子、岡田眞澄、ガッツ石松、佐藤允、淡島千景、太刀が出演している。(この物語の本放送時には未公開であり、正にこの物語で描かれていた上映前のイベントが色々と企画されていた時期でもありました。)

シリーズで水野晴郎が演じている山下奉文陸軍大将は、実在の人物であって、第二次大戦の時に「マレーの虎」と呼ばれた軍人である。その山下大将が事件を解決に導くというものであるが、安楽椅子探偵(椅子に腰掛けたまま、人から事件に関する話を聞き、それに基づいて推理をしていき、事件の謎を解くという探偵のことであり、推理小説の世界では何人かの有名な名探偵も存在している。)という形で事件を解決する物語である。

また、それぞれの作品には、名作映画に対するオマージュやパロディが散りばめられていて、この当たりは映画評論家として数多くの英雅に接してきた水野先生らしい所でもある。また、ラストにはどんでん返しが用意されているというのも特徴である。と同時に、反戦メッセージが込められている。

作品の評価はB級作品としての評価とされているが、カルト的な人気もある作品もある。ラストのドンデン返しと冒頭に「ネタバレ厳禁」というテロップがあるという所など、マニア層を意識した作になっているのも特徴で、「ケータイ刑事」の作風にも繋がる所がある。

現在ではDVD-BOXがリリースされているので、舞台劇を含めた全作品を楽しむことが出来る。ただ、ハリウッドの大作映画信仰者は見ない方が宜しいかと...一方、「ケータイ刑事」ファンであれば、ノリが共通している所があるだけに、たっぷりと楽しむことが出来るでしょう。(まだ、B級作品がお好きな方にもお勧めです。)

水野晴郎」:みずのはるお。1931/7/19、岡山県生まれの映画評論家である。また、映画監督としても手腕を振るった。また、倉敷芸術科学大学教授、大阪芸術大学客員教授という肩書きも持っていた。警察マニアとしても知られた存在である。

2008/6/10に76歳で亡くなった。(BS-i(当時)は追悼番組ということで、「・5話」と「・アナザーストーリー」全4話の5話を追悼放送として放送した。)→完全に「ケー刑事ファミリー」の一員という証でもあります。

本名は水野和夫であったが、山下奉文陸軍大将への尊敬の念と「シベリア超特急」シリーズに対する愛情から、戸籍上の本名を山下奉大に改名した。愛称はマイク・ミズノ(MIKE MIZNO)で、この名前で「シベリア超特急」シリーズの監督を務めている。

戦後、映画と出会い、その道に進むが、1956年に20世紀フォックス映画にアルバイトとして採用され、後に正社員となり、後に日本ユナイト映画に移り、宣伝総支配人となる。この当時、「007危機一発」(後に「007/ロシアより愛をこめて」に改題される。)の誤字(「危機一髪」が正しい。)を使った邦題は余りにも有名である。1972年に独立をして、同年10月から日本テレビ系の「水曜ロードショー」(後に金曜日に移動して「金曜ロードショー」になる。)の解説を担当し、「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」の台詞は、テレ朝系の日曜洋画劇場で解説を担当していた淀川長治の「さよなら、さよなら、さよなら」と共に有名になった。(金曜ロードショーの解説は1997年まで、四半世紀にわたって担当していた。)また、映画雑誌での連載も行っている。

1992年に「落陽」(日活映画)に山下奉文役で出演するが、これが映画への初出演であり、また後の「シベリア超特急」シリーズに繋がることになる。また、2004年の映画「下妻物語」と2007年の映画「0093 女王陛下の草刈正雄」には自身役としてカメオ出演、「ケータイ刑事」の劇場版にも「M1」「M2」にそれぞれカメオ出演している。2008年の映画「ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発」に出演するが、この作品が公開される前に亡くなり、これが遺作となった。

 

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