SURVIVOR『CAUGHT IN THE GAME』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼らの4枚目のアルバムである。前作からは映画主題歌にもなった『Eye Of The Tiger』が全米No.1ソング(彼らの放った唯一の全米No.1であり、全英でもNo.1に輝いた。)となり、一躍スターダムにのし上がった彼らであるが、それに続くアルバムである。また、本アルバムの後でリードボーカルのDAVE BICKLERが脱退してしまうということになるため、区切りのアルバムでもある。が、セールスの点では前作のようにはならず、Billboardで最高位82位を記録しただけであった。しかし、派手な曲が無いものの、粒ぞろいの曲が集まった作品として纏まったアルバムになっている。
収録曲は以下の全9曲である。『Caught In The Game』『Jackie Don't Go』『I Never Stopped Loving You』『It Doesn't Have To Be This Way』『Ready For The Real Thing』『Half-Life』『What Do You Really Think?』『Slander』『Santa Ana Winds』。
この中からは、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Caught In The Game』がシングル・カットされているが、Billboardで最高位77位を記録したに留まった。
本アルバムからのお薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Caught In The Game』、そして『Jackie Don't Go』と『Slander』、バラード系のナンバーからは『I Never Stopped Loving You』と『It Doesn't Have To Be This Way』という所をピックアップしておく。
本作は、バンドとしての真価が問われる大ヒットアルバムの後の次の作品ということで、注目を集めたアルバムであったが、セールスが伸びなかったのは派手な所を抑えた所にある。確かにセールスの点では伸びなかったものの、派手さを抑えたことでロック・アルバムとしては粒ぞろいの佳曲が集まることになり、内容の方は充実したものになっている。当時は「産業ロック」と揶揄された、所謂如何にもヒットしそうな曲調(メロディと歌詞)のアルバムが色々と登場していたが、そういう路線とは離れた内容のアルバムとして、彼らの一つの集大成のようなアルバムとなったと言うことが出来る。(特に、本アルバムでリードボーカルが変わることになっただけに、より強くそのことが感じられる。)
じっくりと聴いて、彼らのサウンドに浸り、本アルバムが再評価されるといいんですがねぇ...
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